つれづれなるままに

　１２月にノンが通っているヤマハ音楽教室の発表会があるらしい。

今日のレッスンの時に先生が説明をした。

ステージに出るときの子どもたちの服装を大まかに合わせた方がいいのかなあと思って、その

ことを聞くと、他のお母さんたちもその話に乗ってきた。

　私が数十年前にヤマハの発表会に出たときは、白ブラウスに紺のスカートみたいな感じで結

構質素だったのでそんなもんだろうと思っていた。

案の定、先生に聞いても

『みんなカジュアルな感じでＴシャツとジーパンみたいな感じですよ』

と言ったので、ほぼ白ブラウスに紺スカートで蝶ネクタイをしようとほぼ決まりかけていたの

だが…。



　１人のお母さんが

『ドレスとか着ないんですか？』

と言い出した。

ピアノを弾くわけでもなく、カスタネットやタンバリンをたたいて歌うだけだなのに…。

しかもノンはドレス持ってないし、似合わないし…と思っていたら先生が

『ドレスとか着る子はいませんよ～(笑)。ホントそんな感じじゃなくてふつうにいいんです

よ』

と言ったのでホッとしていた。



　それから親たちだけで服装を考えたのだが、みんな質素にって思っているのに、そのドレス

をと言ったお母さんが質素にはしたくないらしく、決まりかけていてもいろいろケチつけて却

下してしまう。

初めはいろいろ案を出そうとしていたのにみんな黙り込んでしまった。

　すると

『１２月だからサンタの格好をするっていうのはどう？』

そのお母さんは１人で夢ふくらむみたいな感じで結局その日は結論が出なかった。

来週までにまた意見を持ち寄ることとなった。



　しかし親の話し合いの間、子どもたちはすっかり仲良しになり、かくれんぼしたり鬼ごっこ

したりでとても賑やかだった。

１人の子をのぞいては…。

ドレスを着せたがっているお母さんはとても教育熱心で自分の思ったとおりに子どもを行動さ

せようとしている。

だから幼稚園も大人数はダメ、幼児教育に熱心なところで、厳しいけど勉強を教えてくれると

ころをといって今必死で探している。

全く持ってご苦労なことです。

だからみんな子どもたちが遊んでいても

『行ったらダメよっ。アンタはここにいなさいっ』

と言って遊ばせようとしない。

その子はとてもいい子なのに、大人の表情ばかり見ている。

　決して自分の育て方が正しいなんて、これっぽっちも思っていないけど、なんだかちょっと

かわいそうだなあと思った。



　とにかく来週までに服装を考えなくては。

何かいい案はありませんかね～。