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2005.01.11
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カテゴリ:バリュー投資
PER投資の問題点
>2.上記の回収率・回転率の計算は毎年利益が一定であることが前提であり、利益が増減する実際の会社にそのままあてはめることは不可能。
についての検討です。

PER10倍の株式の回収率は10%ということは明らかですが、今から10年間投資すれば100%となるのか?への答えはNOです。
なぜなら会社の利益は毎年変動するからです。
利益が毎年増えていけば10年後の回収率は200%になるかもしれませんし、毎年減れば50%にしかなりません。毎年赤字になると回収率がマイナスということもあり得ます。

従って、PERの逆数(1÷PER)=回収率という式で考えるためには、少なくとも「利益が毎年一定額で安定している」ということが前提となります。
私はこのような企業を検討するときに限り「回収率」という考え方を使うべきだと思います。

例えば、同じPER10倍の4つの会社の利益が
A社ー毎年ほぼ一定
B社ー数年間利益が増え続けている
C社ー数年間利益が減り続けている
D社ー景気によって利益が乱高下し、景気が悪いと赤字になる
だった場合は、A社のような会社にしか適用できないということです。

B社は利益が毎年伸びるわけですから、一般的に高いPERも許されます。2年後の利益が2倍になることが確実な(実際に将来のことに「確実」なんてないのですが、あくまでも仮定です。)会社のPERが10倍なら、2年後利益から計算したPERは5倍ですので割安ということになります。
PERの一般的な計算方法として、当期の利益予想をもとに計算した「予想PER」が使われている理由はここにあると思います。将来の利益を予想して株価が形成されるわけです。
この考え方は成長株投資につながるので詳しくは後日再検討していきます。

なお上記C社は投資対象としては魅力がなく、D社のような会社はPERで判断すべきではないと思います(こちらは循環株投資として検討します)。





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最終更新日  2005.01.11 22:33:33
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