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カテゴリ:成長株投資
成長株における株価の上昇は利益の伸びに伴うものであると理解できますが、株価形成には過去の利益の伸びよりも将来の利益の伸びのほうが重要です。4月13日の日記にも書きましたが「将来の利益の伸びが予想される」から成長期待によって株価が上がるというのが典型です。
従って、成長株に投資する場合にはその会社の利益の伸びを予測しなくてはなりませんが、会社の出す業績予想が参考になります。 日本の上場企業は、原則として当期の業績予想の開示が義務付けられています。ちょうど今頃は3月決算会社の決算発表の時期ですが、2005年3月期(2004年4月~2005年3月)の実績を発表すると同時に、2006年3月期の業績予想(売上高・経常利益・当期利益)を開示します。 この予想開示は投資家の投資判断への便宜を図るという趣旨の制度なのですが、当事者である上場企業の経営者でも将来のことは分かりません。各社がいわば「鉛筆なめ」で予想しているわけですから予想の信頼度もまちまちです。 予想が当たった場合はまあ良いとして、予想が外れた場合、予想より実態が良ければ「業績予想の上方修正」、悪ければ「業績予想の下方修正」をすることになります。 上方修正の場合は利益の伸び率が増すので歓迎すべきともいえますが、問題なのは下方修正です。会社の予想を信じて成長すると思って株を買った投資家は裏切られ、安い株価で投売り・損失を被ることになります。 成長株投資には下方修正銘柄を避けるということが決定的に重要です。そのために 1.会社の過去の業績予想と達成度合いを確認するー未達成や下方修正を繰り返している場合は危険 2.会社四季報等の予想数値と会社予想数値を比較するー四季報等の予想のほうが悪い場合は危険 3.業績が悪化傾向にある会社が大幅な業績回復予想を出している場合は疑うべき ということを心がけています。 このような下方修正には常連が結構多いです。予想だけでも良く見せたいのか、株価を上げて経営者が売り抜けたいのか、それともただ単に楽観的過ぎるのか分かりませんが、毎年同じように「強気」の予想を出して下方修正を繰り返すという、ある意味詐欺的な会社もあるので注意が必要です。 投資家のためである業績予想に投資家が右往左往させられるのは非常に不快です。個人的には上場企業の業績予想は不要だと思っています。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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