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カテゴリ:資本政策
MSCBとは何かについて詳しく説明するつもりはありません。簡単に言うと「特定の投資家に、いつでも時価より安く株が買える権利を与える。」という、ムチャクチャな代物です。
株式市場で取引されている株価より安く買えるわけですから、市場で売ればゼッタイ儲かりますよね? 私は金融というものはリスクとリターンの関数であり、リスクがなくてリターンだけがある、つまりゼッタイ儲かるということはあり得ないと考えています。 企業が資金を必要とするとき、株式や社債を発行したり、銀行から借り入れをしたりするわけですが、よほど資金繰りに行き詰った場合を除き、金融の常軌を逸したワイロのような資金調達をすることは許されるべきではないというのが私見です。 ゼッタイ儲かる人の裏には、高確率で損する人が存在します。それはMSCB発行企業の既存株主です。 アセット・マネジャーズ(2337)もMSCBを発行し、株価も下落基調をたどっていましたが、同社はMSCBの繰上償還を発表し、株価も上昇しました。 これはつまり、MSCBで時価より安く株を買える期間を短縮し、今年の11月までとすることに条件を変更したので、株価への悪影響も11月までということで市場に好感された形になっています。 でもそれなら、なぜこんなモノ発行したんでしょうか?株主からのクレームが凄まじかったのでビビってしまったんですかね? 同社のような成長企業なら公募でも社債でも借入でも何でもOKだったはずです。それなのに何故MSCBだったのか?MSCBを受け取った投資家は何者なのか?疑惑は尽きないです。 私はMSCB発行会社の株には手を出さないことにしていますが、ネット上で懇意にしている投資家のなかにアセット社に相当額の投資をしている方が数名いらっしゃることは承知しています。 お互いの考え方の違いを認めない限り真の交流はできないと考えていますのでご理解いただきたいと思います。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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