学生時代、発達心理学の授業で
「幼児の反抗期」について勉強しました。
自我が芽生えるこの時期の子どもって
『とりあえず何にでも反対することで、
自分の存在をアピールする』らしい。
眠くても「寝なさい」と言われたら『イヤ』
おやつが食べたくても
「食べる?」と聞かれたら『イヤダ』(←涙目で)
こういう時は、するかしないかの選択を飛び越えて
次のステップの質問をすればいいのだとか。
これについては過去ログにありますので省略しますが
現在レッスンに来ているJくんが、やや反抗期気味でして
ピアノを弾きたくて来たのに、レッスンが始まると
私「じゃあ、ここから弾いてくれるかな?」
J「・・・・・」(黙ったまま腕組みして下を向いてしまう)
ようやく弾いてくれても、2回目はなかなか弾きません。
従って、アドバイスしても
それを試すために弾いてくれないので
レッスンは暗礁に。
習い始めて間もないので、指が思い通りに動かないJくん、
〈3・2・1〉と弾くことはできても
〈3・2・1・2・3〉と続けて弾くことができません。
一度使った2の指が、すぐには動かないのですね。
〈2・1・2・1・2・1…〉と
そこだけ繰り返し動かせば、感覚がつかめて弾けるのですが
Jくん、『繰り返し』大嫌いですからねえ。
こういう時は、目的をすりかえる。
(ストップウオッチを見せて)
――Jくん、これ知っている?
J 「知ってるー、時間計るやつー」
――今日は、これでゲームをしよう。
名づけて『人間ストップウオッチ』。
これから“よーい、スタート”でスイッチを入れるから
Jくん〈212121…〉って鍵盤を弾き続けて
ちょうど10秒、と思ったところでストップしてね。
あ、でも10秒はしんどいかな?5秒にしようか?
J 「いや!10秒でやる!」
かくして。
J 「21212121・・・・」ストップ。
――あら~6秒。残念、まだまだだったね~
J 「2121212121212121・・・・」ストップ。
――惜しい!今度は13秒。長く弾きすぎた~
J 「もう一回21212121・・・・」(以下省略)
最終的にJくん、【10秒03】という
ほぼジャストタイムを達成いたしました。
指の動くこと動くこと。