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こんにちは(^^)
まだまだ北海道の羊蹄山麓ではずっと雪が降り積もっています。3月の半ばだというのにいつまで降り積もることやら。 さて、本日は鶏達はほっとていも勝手にどんどん卵を産むといった認識をしているスタッフの方がいたのでその方に説明をした内容をお伝えしたいと思います。 確かにふだん栄養とか健康とかって無頓着な方が多いですからたんぱく質とか糖質とか5大栄養素とかという言葉を聞いても(??)な顔をする方は多いものです。 (我が家のスタッフも例外ではありません) そこでとても簡単に卵のことについて教えていくことにしました。 我が家は養鶏場です。卵が生まれないと商売になりません。でも、この卵って実は同じ餌、同じ環境でもあるちょっとした変化ですぐに卵を産まなくなります。 その主な原因は「ストレス」です。 どういったストレスかといいますと 第一に「温度」 鶏さんたちは汗をかくことができません。気温が高いと自分達で体温調節ができずすぐに夏ばてになります。そうすると食欲が落ちて栄養不足になり卵を産むことができなくなります。逆に寒くなっても生みません。気温が低下すると体温をあげるために栄養を使います。そのため卵の方にまで栄養がいきません。 第二に「餌をあげる人」 これがとても重要です。鶏さんたちは本能的に餌をくれる人というのを認識しています。いつも同じ人が同じ時間帯に餌を与えてくれないとすぐにストレスを感じて卵を産まなくなります。特に人がかわるとダメです。そして、一度低下した産卵率は二度と上がることはありません。 同じ時間に同じ量の餌を与えても同じ人がずっと与え続けなくては鶏さん達は安心して卵を産めないのですね。これって非常に大きな環境要因で率にして1~2%低下します。我が家の生産量から考えると1ヶ月当たり1万個の差が出ます。同じ手間で同じ餌の量で生産量はこれだけ変化します。びっくりしちゃうでしょう? 第三に「卵をとる人」 これもかなり影響が出ます。鶏さん達からすると卵をとっていく人はいわば敵です。同じ建物に色々な人が出入りして卵をとると鶏達にとっては敵がたくさん出現しているようなものです。それによってストレスが生じて産卵率が低下します。 最後に「空気循環」 意外とこれってどこの養鶏場でも見落とされがちですね。鶏達というのは元来鳥類の仲間です。鳥類はもともと空気のきれいなところで生活をしています。逆に考えると息苦しい環境で生活ができるようには身体はできていません。だから空気が悪いとすぐに体調不良を起こして卵を産まなくなります。もちろんホコリなどもダメです。汚い環境で生活するとすぐに呼吸器の病気にかかりやすくなります。 と以上がおおざっぱですが卵の産む量が変わる条件です。逆にこれらをきちんと管理できていれば同じ餌でも品質の良い卵をたくさん産んでくれます。これができないと効率が下がり1個あたりの単価が上がるので採算を合わそうとほかのことに目がいって結果的に卵の品質が低下していきます。 どれも聞くと当たり前のことなのですが意識しないとこういったことも理解できません。 やはり 当たり前のことを積み重ねるところに物作りの基本があります。 このことをしっかりと覚えておいて下さい。 とまぁ、以上のような内容をスタッフの方にはお話しました。こういったことを知っているのと知らないのとでは鶏さん達に対する見方がぜんぜん違います。ともすれば単なる卵を産む道具みたいな感じで雑に扱う人がいますがこういった話をすると扱い方は違ってきます。ものを扱うのではなくて命を扱うようになってくれます。 おしまい。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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