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テーマ:☆健康のおはなし☆(15)
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風邪で病院へ行くと、よく抗生物質・抗菌剤を処方されます。抗生物質とは細菌を倒すための薬で、結核の特効薬として使われたペニシリンなどが有名です。ではここで質問。結核の菌は結核菌。ではインフルエンザの菌は?
答え ほとんどのインフルエンザには病原菌はありません。インフルエンザは主にウイルスによる病気です。 細菌は自分で分裂できる細胞組織を持った生物ですが、ウイルスは他の細胞に寄生しないと増殖することができません。この二つはまったくちがう性質を持っているものです。抗生物質が効くのはあくまで細菌の方で、インフルエンザのウイルスにはまったく効きません。 したがってインフルエンザに抗生物質を投与するのは無意味なのです。たしかにインフルエンザで気管支が弱体化して肺炎を起こした場合には抗生物質が必要になりますが、全員が肺炎になるわけではありません。 抗生物質の濫用が恐ろしいのは、やたらと抗生物質を使っていると、抗生物質に耐性をもつ強力な菌が生まれてしまうことです。院内感染を起こすのがこういった耐性菌です。 もしも今あるすべての抗生物質が効かないようなスーパー菌が誕生したらどうなるか。肺炎や結核が治せなくなるのです。感染力の強い結核が治せなくなったら、結核で死ぬ人がどんどん増えます。するとがんが死亡原因のトップから脱落し、肺炎や結核が死亡原因のトップになることでしょう。 アメリカではこの危険性を重視し、インフルエンザに抗生物質を投与することが原則として禁止されています。その他通常の病気では抗生物質を投与することを極力減らしています。 日本ではまだまだインフルエンザに抗生物質を処方されることが非常に多いようです。風邪くらいで大病院へ行くと院内感染の危険性の方がよっぽど怖いことを覚えておいてください。風邪は薬では治りません。風邪を治すのは自分の治癒力だけなのです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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