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旅行二日目は八丈島観光ツアーでした。八丈島を訪れたのは今回が初めてです。
人口9千人程度の割には、結構産業が充実していました。 たとえば花束を作るときに添えるフェニックスの葉っぱ。あれの9割、金額にして約19億円が八丈島産だなんてこと、ぜんぜん知りませんでした。植物園では食虫植物のウツボカズラの仲間を見ました。小さいとき、図鑑で食虫植物を見るのが大好きで、いつかモウセンゴケやウツボカズラを実際に見たいと願っていたのですが、とうとうその夢が実現しました。 ビジネスとして考えると、本来八丈島のように交通の便の悪いところでは、地続きの地域に比べて産業は不利なはずです。なのに八丈島は設備も結構整備されていて遠隔地の廃れた感じがありません。警察署なんか新築中で、かなり立派な建物が作られている最中でした。 これは八丈島には、他の地域にはない特徴があり、それを生かしているからでしょう。八丈島の特徴はその気候風土です。日本はほとんどが温帯性気候ですが、八丈島は亜熱帯性気候で、年間に晴れる日が数十日しかないといいます。その気候は植物に特徴的な傾向を生み出しています。亜熱帯性気候の植物が手に入る場所としては、むしろ八丈島は近い場所になるわけです。 つまり一見不利な条件であるように見えてその不利な条件がむしろ優位性に変わることがわかります。実はこのことは、最近僕が仕事上で直面している問題の解決策を示唆しています。 今年の5月より施行された健康増進法という法律があります。その広告ガイドラインがこれから今年の後半にかけて行政により適用されるのですが、この内容が健康食品やダイエット食品の業者にとってめちゃくちゃ厳しいんです。その一部を挙げると・・・ ●体験談は、抜粋を認めない。不利な部分を含めて全部掲載すること。 ●動物実験の結果を表示することは認めない。すべて人間が経口で摂取した結果を掲載すること。 ●業者の連絡先が書いてある書籍、小冊子はすべて広告とみなし、薬事法で厳しく取り締まる。 その他たくさんあるんですが、わかりやすく言うと、今皆さんが雑誌で見ている小さな会社の健康食品やダイエット食品広告は、ほとんどが違法になるのです。この法律は、まぎらわしい広告、誤解を誘うような広告、それもサプリメントなど健康維持にかかわるものから消費者を守ろうという意図で作られたものです。 この広告によって悪質な業者を摘発しようという意図はわかるのですが、結果としてまじめにやっている中小の健康関連企業に大打撃を与えることになります。 これまで中小の健康関連企業はブランド力がない代わりに、独自の研究成果や体験者の声など広告の差別化によって大企業と戦ってきたわけですが、これからは中身の表現には差をつけられません。つまりブランド力だけの勝負となりますので、中小企業は大企業に歯が立たなくなります。 うちが広告を出している健康雑誌などは、そのほとんどの広告が掲載できなくなり、雑誌の存続そのものが危機に立たされているそうです。 僕はこの危機、圧倒的に不利な条件を、むしろ歓迎します。 もともと健康食品にしても健康産業にしても、薬や医療器具じゃないんですから、効能を謳うこと自体間違っていたのです。症状や病気を治すには専門の医師のアドバイスを受けることは当たり前。でもいくら治療をしても、体力がない人、気力がない人は病気が治りません。 最後は身体の治癒力や体力の勝負。病気を治すことは医師の専門かもしれませんが、病気を治療しただけで健康になれるわけではない。健康づくり、元気づくりは医師の専門ではありません。それこそが健康産業が担うべき役割ではないでしょうか。 これまで健康産業は医療と競合関係にありました。国家資格を持っている医師に対抗していたのですから、非常に不利な勝負でした。これからは医療、医師と競合するのはやめること。そして健康づくりの土俵で各企業が切磋琢磨していくことこそが、本当の意味で消費者を保護することになると思います。 健康産業はこれまで医療まがいのまがいもの業界でした。これからは消費者に真に求められる元気づくり産業が誕生するのです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2003年08月21日 12時29分14秒
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