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栄養素の個々人の「真」の必要量は算出できない。その見地からまとめられたのが2005年版日本人の食事摂取基準です。
ただ、正確な数値は出ないまでも、数多くの研究によってある程度妥当性が高い数値が算出されている栄養素はいくつかあります。タンパク質、ビタミンB群、ビタミンC、ビタミンA、マグネシウム、ナトリウムなどがこれにあたります。 そこでこれらの栄養素に関しては、あらたに「推定平均必要量(EAR)」と「推奨量(RDA)」が策定されました。 推定平均必要量とは、日本人の50%が必要量を満たすと推定される1日の摂取量。 推奨量とは、日本人の97.5%が必要量を満たすと推定される1日の摂取量。 いずれもあくまで「推定される」摂取量であることに注目してください。つまり、これらの数値をクリヤーした食生活をしていても、やっぱり不足する可能性は否定できないということなんです。 さらにEARやRDAを出すほどに科学的根拠が明確でない栄養素も実は少なくありません。n-6系やn-3系の脂質や、食物繊維、ビタミンE、ビタミンD、ビタミンK、カルシウム、リン、カリウムがこれにあたります。 これらの栄養素に関しては「目安量(AI)」が制定されました。目安量とは、日本人が良好な栄養状態を維持するのに十分な量とされるが、あくまで経験的なもので、科学的に証明されたものではありません。 その他飽和脂肪酸やコレステロール、炭水化物など、目安量すら出せないほど研究が進んでいないものには、当面の目標として「目標量(DG)」のみが決められました。 今回の基準に関して策定委員の話を聞いたんですけど、「今後この基準が大幅に変わることはおそらくないだろう」と非常に自信をもっていました。これは人間と言う存在の特性に基づいた「考え方」であって、数値よりもこの考え方を身につけて欲しい、と主張されていました。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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