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厚生労働省では安易なサプリメントの使用に警鐘を鳴らすために、今回も「上限値(UL)」という数値を設定しました。上限値が決められたのは、ナイアシン、ビタミンB6、葉酸、ビタミンA、ビタミンE、ビタミンD、ミネラルのほとんどです。
ビタミンEの上限値は600~800IUに定められていますが、これまで過剰症は報告されてきませんでした。ところが最近、衝撃的なニュースが報道されました。ビタミンEの大量摂取で寿命が短くなると言う研究が発表されたそうなのです。 この研究では1966~2004年まで、欧米と中国で主に高齢者を対象にした実験が行われました(約13万6000人)。その結果、1日400IU以上摂取すると、8年間の追跡期間の死亡率がビタミンEを取ってない人にくらべて、なんと10%も高かったとされるのです。 この論文が発表されて以降、サプリメントの危険性を声高に主張する意見が増えてきています。でも冷静に考えてください。これまでビタミンEの研究論文ははたしていくつあったと思われますか。おそらく数千の単位でしょう。その中で有害性を主張した論文はたった一つしかないのです。 今回の食事摂取基準を策定するにあたって、厚生労働省の研究チームでは15,000の原著論文を検討したといいます。その中で検討の価値があると思われたのは約半分の8,000で、実際に有用と判断されたのはたった100しかなかったそうです。つまり科学的に有用な研究と言うのは150件に1つしかなかったのです。 新しい論文が発表されるたびにテレビや雑誌等のマスコミでもてはやされることが多いですが、それが本当に役に立つかどうかは、少なくともさらなる150以上の研究を待つ必要があるのではないでしょうか。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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