カテゴリ:読書編
■今日の見出し
・通読:推理小説作法 (今日の一言) 1時間区切って本を読むと、気持ちよく本を読めますねぇ。 最近は勤めの帰りに1日30分しか読んでないから、1時間はさすがに満腹です。 ■最近の通読 「推理小説作法」 著:土屋隆夫/刊:光文社/資料度:★★★☆☆/1992年4月(詳細情報 in 楽天ブックス利用) ○どんな本? 本格派志向の推理小説家による推理小説を作るに当たっての心構えをテーマにまとめたエッセイのような本。 ○気になるフレーズ (143頁)「第六章 ストーリイについて」 〈いわゆる純文芸の作家が、「落ち」のある作品を排撃するのは、一種の偏見にすぎないと私は思っている。西欧に起きた自然主義の文芸思想は、明治時代の後半にわが国にも輸入紹介されたわけだが、その思想の洗礼を受けた人たちの中から、「私小説」といわれるようなわが国独特の小説形式が生まれた。(中略)だから、作家たちは、小説としての構成や造形にとらわれることなく、ただ感興のおもむくままに筆をすすめていったのである。そして、そういう作品こそが、純粋の芸術であり、文学であると考えられてきたのである〉 このへんは、私自身がゲームのシナリオを考える際に人為的な盛り上がりを織り込むことに反発を感じていたことを思い出し、実に興味深く読めました。 この分の少し前で批判されている丹羽文雄などの純文学系の文章読本などを読み漁っていた自分に、知らぬ間に「落ち」排撃論者の影響があったのかもしれません。 この辺を読んでいるとき、なんとなく憑き物が落ちたような気分になったのが印象的。錯覚かもしれませんけれど。 ○そして、こう思う 谷崎潤一郎、三島由紀夫などの、純文学の表街道を歩いてきた人々の文章読本などを読むよりは、物書き志願者のためになりそうな本でした。 でもまぁ、心構えからちょっと踏み込もうとしたものの実作テクニックまでは届かない印象です。 この本を読めば、TRPGで推理もののシナリオを作りやすくなるかな、なんて期待しておりましたが、推理もののパターン紹介とか、テクニック紹介などもなく物足りないのです。 その辺の分類については、江戸川乱歩のまとめた分類が詳しいと紹介されているので、自習する覚悟のある熱心な読者ならこれで十分かもしれませんけれどねぇ。 ○読んだ理由 ゲーム資料、物書き資料。 (自己管理用スペース) ・今日の体重:79.7kg/体脂肪率:26.6% お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2009/02/20 12:59:34 AM
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