修学旅行といえば、まず学校へ集合・時間厳守・
整列してあとは貸切バスへ乗り込む。
最初の段取りといえば、そんな感じよね。
しかーし。
四半世紀を経て、再び「もいっかい、修学旅行を
やってもいいよね。」なんて言い出したけど
大丈夫かね。
仕事や家庭をやりくりして、元同級生が三班に分かれ
ボランティアで運転手を兼任して十数人が参加した。
その旅行当日の朝。
運転手がルートを考えて一人ずつ迎えに行ったほうが
早いとよんで自宅近くまで迎えに行くことにした。
一号車では。
恩師(幹事=現役教師)が運転する車が一人拾って
二人目のお迎えにきた。
電話を入れて伝えた。
自宅前で待つ。
待つ。
待つ。
出てこない。
玄関まで呼びに行く。
「はい?」
れれ。玄関のチャイムを押してでてきたのは、
奥さんでも本人でもなく、お母上だった。
「・・・あのぅ。今、ここには住んでおりませんが。」
おーまいがっ!
実家前で待つ恩師の車と、引越し先の自宅前で待つ参加者の一人は
のっけから行き違いになった。
一号車、出だしから出遅れる。
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二号車では。
(えーと、インターに乗るにしても、国道を通るんでも、
峠を抜けるにしても、バイパス沿いまで出て待ってた方が
早いし、車も止めやすいし。)
『近くに来たら電話で知らせる』という伝言だけで
自宅よりも便利がいい駅周辺まで移動していた。
誰が?
ハイ、それはワタクシですが。なにか?
バイパス沿いの歩道で顔面に風を受けながらしばらく
待っていたアタシの携帯に電話が入った。
「もしもし。もう着きますが。」
「はい、じゃ高速の高架下ぬけたらバイパス沿いに
立ってるから。」
「・・・家の前なんだけど。」
「えーーーーー!!」
二号車、出だしから遅れる。(原因はアタシだ)
その後、最後の一人をお迎えに行ったところで
なぜか、一人が車から降りる。
「・・・車に酔った。」
二号車全員そろったばかりなのに、保健係が気分が悪くなったので
座席を移動する。
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一号車、二号車、ともに のっけから遅れたために
なぜか高速途中で出会う。
下松PAに同時に入って合流する。
一班・二班そろった所でお迎えグループ配車編成から
班編成に乗り換えて、PAを出発した。
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さて。
最初のトラブルを乗り越え、日程を消化中の
一班・二班につづいて後発組の三号車が向かってるはずだが。
学年代表のダーくんと、
事務局のチカちゃんは午前中は仕事のために
あとから二人でやってくる。
しかし、14時出発予定でお迎えを待つチカちゃんに
ダーくんから連絡がはいる。
「ごめん、30分遅れる。」
「わかった。」
14時30分。
音沙汰なし。
15時30分。
ダーくんが来る。
結局、三号車ものっけから遅れる。
その頃、チェックインをすませた一班と二班は
後発組がやってくるまで一部屋に集まって乾杯を
はじめていた。
「遅いね。」
「もう出たよね。」
「15時半に出たってよ?」
「えー?」
「・・・そんなこと言って~どっかで休憩してるんじゃない~」
・・・全員、妄想中
しかし、そのころダーくんとチカちゃんは。
ただでさえ、遅れたってのに高速代がもったいないと言って
ダーくんが国道を通ってしまったために渋滞にはまって
どん詰まりになっていた。
チカちゃんは、(うちが高速代払うけぇ、はよ行ってよ!)
・・・と言いたい衝動を抑えるのに必死だった。
そして、ダーくんは。
「休憩せんでもいい?」(をい)
「もういいけぇ 早く」
・・・三号車はカナーリ険悪に。
※ 念のためですが、ダーくんが言う休憩とはトイレ休憩のこと。
あたし 知らね。