子供だけで『ダ』にお買い物にやってくる。
うん、よくある話である。

子供だけでやってくるときは、

１．好きなものを買いに来る。
２．親から頼まれたものを買いにくる。

このどっちかに分かれる。

さて。

やってきた小学生低学年の女の子、
正面玄関からはいってきてそのまんまレジを目指す。

「カレーはどこですか。」

カレーですか？
カレーっていっても一つじゃないんだけどな。

まわりを確認する。

きょろきょろ。

レジのまわりには誰もいない。
商品出しをしているメンバーが見当たらないと
大声で呼ぶかレジピンポンだけど、
お客さまも見当たらないからちょっとご案内するか。

「１レジ、一瞬でます！」

そう言って、２レジ３レジに声をかけて
１レジをあける。

女の子を食品コーナーのカレーの前に連れて行く。

ええとですね、カレーもいろいろあってね、
こっちのレトルトのカレーと
そっちのカレーのルウと、お母さんから頼まれたのはどっちかな？

「こっち。」

女の子、レトルトを指差した。

こっちは、お鍋にお湯をわかして袋のままあっためるか
冷たいままご飯にかけてレンジでチンってする方じゃね。

そっちのはお母さんにお鍋でぐつぐつ作ってもらう方じゃけどね。
こっちのレトルトでいいのね。

女の子、プーさんのレトルトカレーを一つ、
手にした。

そのままレジへご案内。

さようなら。気をつけてね。

ところが。

数分後、さっきの女の子の母親らしき方から電話がかかる。

「さっき、子供がカレーのルウを買いに行ったんですけど！」
「子供が聞いたらお店の人がこれって渡したって言うんですよ！」
「子供はちゃんと『カレーのルウって言った』って言ってます！」

お母さん、ご立腹。

申し訳ございません、こちらの言葉が足らなくてご迷惑おかけいたしました。
ご足労ですがお越しいただければすぐにお取替えいたします。

やれやれ。

子供って都合が悪くなると嘘をつく。

これ常識。

おかあさん、電話をする前に
「困ったレジの人だね。じゃ今度は一緒に買いに行こうね。」で
おたくの子どもが正直者になる日は近いのに。

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近所に住むレンくんは男の子の割にはおしゃべり。

幼稚園にでるちょっとの時間、うっかり出会ったら
おうちの出来事をセキララに語ってくれる。

「おばちゃ～～ん。おはよ～。」

レンくん、おはよ～。

「あ～あ。きのうね。おとうさんとおかあさんね～。」

レンくんは、両手の人差し指を一本たてて交差させた。

「ゆうべやっちゃったんよ～～。」

犬も食わない夫婦ゲンカかよ。

やれやれ。

子供って大人の都合は考えず正直者。

おかあさん、おたくのレンくんは正直すぎ。

ま、コマユはもう大丈夫だろう。