『2号線を西に向けて走ると いつか必ず54号線につきあたる』
という、なんだか無鉄砲で原始的な理論だけで
高速道路を使わずに国道を通って自宅へ帰ることにする。
初めての道だけど、ナビも搭載してないけど、
いつか必ず54号線につきあたるから大丈夫。
さぁ どうなるチイヤ??
国道とはいっても田舎の国道は慣れたもの。
山道に入ってくねくね道になったけど、もうインターへ入る道は
通り過ぎてしまった。後戻りはできないよ。
のんびり走っていれば、
いつか必ず54号線につきあたるから大丈夫。
しかし。
ここで、チイヤに想定外のことが起きる。
「・・・車線がいっぱいになってきた。」
のんびり走っていても、旧市内に近くなると
道路事情も都会に近づく。
単線が多い田舎の国道とはだんだん様子が変わってくる。
車線がいっぱいに増えたとたんに、そろそろ54号に
つきあたるのではないかと考えたチイヤ。
そこに大きな交差点が視界に入る。
「あっ。ここだ!」
チイヤ、右折車線に吸い込まれるように
あざやかに移動。そして右折する。
さて、ここでも車線がいっぱい。
このような都会チックな道路に運転が慣れてないドライバーは
どのような運転をするか。
こたえ。 常に左側の車線を走る。
「えーと、このままずっと54号線をいけば
うちに帰れるはずなんじゃけど。」
しかし。
左車線を走るチイヤ、なぜかまっすぐ行くはずなのに
道路にあらわれた標示は
「左に曲がれ」の矢印。
「えーーーーっ! 曲がりたくないんだけど。」
想定外の左折標示は さきほどの見事な右折のように
うまく運転できるはずもなく、そのまま左へ車体は曲がっていった。
左に入り込んだ車はそのまんま
くるくる。
くるくる。
くるくるくるくるロータリーをまわる。
きゅるるっ。(停止)
車を止めたチイヤ、想定外の方向に転び
動揺を隠せない。
「なんでここにおるんじゃろう?」
こたえ。 常に左側の車線を走ったから。
なぜかSATYの駐車場に入ってしまったチイヤは
そのまま食品売り場へいきペットボトルの水1本を持って
レジで購入。
その後、再び車に乗る。
駐車場を出ようとしたらまた二手に分かれる表示がみえた。
「うちに帰るにはどっちにいけばいいんじゃろう?」
「あ、2号線でいいんだ。」
そして、ゲートの前に止まって駐車券を入れる。
『●●●円』
電光表示をみてチイヤ、またまた固まる。
「客から金とんのかよ
都会の駐車場ってやつは」
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「・・・というわけで行く気がなかったSATYに
やられてしまいましたってことよ。」
田舎のショッピングセンターは駐車料は無料なので
またまたこれも想定外だったようだ。
ってか、SATYの駐車場から出て家に戻るには
2号線じゃなくて平和公園経由のゲートを通る方が
正しい。
もう想像しただけでも恐ろしい。