今までのように更新をしなくなったのは、毎晩アパートの物件を
探していたからである。

だいたい一つの物件を複数の不動産会社が紹介しているので
地元で安い物件を多く扱う会社一社に絞り、これはという物件に目をつけた。

今月の初め、ようやくそこを訪ねて営業のおにぃさんに
案内をしてもらったのだけど、おにぃさんの対応が思った以上に好感持てた。

で、すっごい格安物件に飛びつく前にズバリ聞いてみた。

「あの、なんでこんなに安いんですか？」

毎日チェックしていても、その格安物件がリストから消えることはなかった。
駅から徒歩６分。地図で確認してもＪＲも私鉄も近い。
前日の夕方場所を歩いて探してみたけど、あたりは真っ暗だったにもかかわらず
すぐにたどりついた。

住宅街のメイン通路沿いで明るい、まわりは一軒家がちらほら、
ほとんどアパートと駐車場。
でもって突き当りには高校の校舎が見える。

どう考えても安い。
事件があったとか、●●組が近いとか、イワクつきのアパートか？

とか実際にみたら思ったよりずっといい物件、
逆に家賃とのギャップに考えてしまった。

なんでだろう。

「元、法人契約だったんですよ。」

おにぃさん、即答。

「で、一気に空き室になったんですが、埋まらないので一旦家賃を
下げたんです。」

「そしたら、２階はうまったんですが１階がどうしてもうまらないんです。」

「この時期を逃すとまたしばらく空いたままなのでオーナーさんが
早く入居者を決めたいということで、また家賃をさげたんです。」

「なので１階が全部うまれば家賃は元に戻すそうなので今だけなんです。」

「おすすめといってはおすすめですが、２階がご希望ですか？」

「以前入居していたのが、隣の美容室の女の子でした。」

「結婚するので退去したんですが、ここは１階も女性はいますよ。」

なるほど。

もうそれは物件をもいっかい見に行くしかない。

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結局、格安ペット可物件に決めて手続きをした。

そして、首をちょっと痛めたアタクシに代わって
お引越しはカズヲさんにまかせた。

昨日はお世話になった寮で、最後の夜をアイリとカズヲさんが過ごした。
女の子は年頃になるとお父さんを嫌うと世間で言われるけれど、
幸いなことに我が家ではあてはまらなかった。
（コマユは酔っ払うと嫌いなので困っている）
狭い６畳にベッドと布団を並べてどんな話をしたんだろう。

今日は荷物をすべて運び出し、お茶の水寮長さんにご挨拶して
お別れをしてきた。
二人で電車に乗り、アパートで引っ越し荷物を片付けて
近くのホテルのツインルームでまたまた二人きり。

今度、このアパートを出る時はどんな時かしら。
でもきっと、私たちの家に戻ってくることはないだろう。

それでもカズヲさんは喜んで手伝いに行ってくれるんだろうな。

我が家は本当に３人家族になってしまった。
来年は２人になって、このまま年を重ねていくんだろうな。

　　　　 ８畳ロフト付き東向き。

　　　　お金を貯めて、この部屋に念願のわんこを迎えます。