3月といえば卒業。
「ダ」のショップメンバーにも
家庭に戻ればふつうのおかあさんがいっぱいいる。
わが子の卒業式に参加するためにシフト調整があっちでこっちで
されていることよ。
我が家はチイヤとアイリの二人が卒業じゃけん、
日付がずれてるとはいえ、一週間に二人の卒業式にでようと思えば
結構いそがしい。
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式の前日はチイヤのマンションに泊まったカズヲさん、
当日は早朝からチイヤを美容院に送ってゆき、そのまんま
2時間待たされる。
着付けが終われば大学へ送る。
お疲れさまだけど、じつは嬉しそうだったりする。
アタシはというと、コマユをほっといて自分の支度だけをして
大学へ直行の高速バスに乗る。あぁらくちん。
なんで大学の構内へ直行かというとですね、
高速道を走るのは20分弱なんだがね。
インターを降りてからは路線バスにへーんしん。
そ、マイカーなしじゃ不便なとこだから構内までの直行バスが
あるのだよ。
田舎の国道をちんたらちんたら。
なんにもないし。
ガードレール出現。
おや、こんな田舎にあの建物は?
もしや?
と思ったら突如キャンパスあらわる。
いきなり到着。
(1時間20分要)
卒業生1000名あまり。すごいね。
看護・薬学ゾーンには女の子の華やかな袴に混じって
金の袴を筆頭に日本男児袴群が大変きらびやかであった。
卒業式は滞りなく終了したのだがね、
そのあとは謝恩会ですな。
謝恩会って、ドレスだよドレス。
フツーならここで写真をとって、じゃあねってわかれて
カズヲさんと二人でとっとと車で帰るとこなんだが、
「すいません、忘れものをしました。」
チイヤってば、マンションに小物を忘れたという。
ま、運転はあたしじゃなからいいけど。
カズヲさん、袴姿のチイヤとあたしを後部にのっけて
マンションへ引き返す。
「ついでに着替えて袴をたたんでおこう。」
大学に戻って更衣室に行くよりもこっちのほうが早いもんね。
謝恩会へ行くバスが出るまでのんびりするほうがいいし。
忘れものをしなかったら戻る予定じゃなかったから
荷物は多かった。
せっかく戻ったんならもういらないものは全部片付けておいとこう。
レンタルの袴はすぐに返却できるようにたたんでおいて
ドレスに着替えて、謝恩会のあとの着替えも小さくして
別のバッグに入れておいて、さぁ大学へ戻るよ。
「財布忘れた。」
駐車場で車に乗ってさぁ出るぞというとき、
チイヤってば財布を忘れたことに気がついた。
ま、運転はあたしじゃなからいいけど。
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いったん部屋へ戻って財布を取ってきた。
さぁ大学へ戻るよ。
「学生証忘れた。」
駐車場で車に乗って県道から国道に出ようかというとき、
チイヤってば学生証を忘れたことに気がついた。
「学生証にICチップついてるから返却せんといけんかった。」
ま、運転はあたしじゃなからいいけど。
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またいったん部屋へ戻って学生証をとってきた。
さぁ大学へ戻るよ。
「携帯忘れた。」
大学へ着いた。
あとは自宅へ戻るだけというのに、
戻るまでの車で1時間の距離なので先にトイレに行こうと
あたしとカズヲさんもキャンパス内のトイレに行ってる間に
チイヤってば携帯を忘れたことに気がついた。
ま、運転はあたしじゃなからいいけど。
「トイレに行かずにすぐ帰りゃよかった」
運転のカズヲさんはさすがにもう嬉しくはないようだ。
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またまた部屋へ戻って携帯をとってきた。
さぁ大学へ戻るよ。
「すいませんでした。もう忘れものはありません。」
当然です。
ま、運転はあたしじゃなからいいけど。
結局何回忘れたんだろう。
運転はあたしじゃなかったが、半分残っていたガソリンが
ほぼなくなっていた。
これって行きのバス代も入れたら
アイリのとこまで行けるくらいガソリン使ってるじゃんかー
きーーーーーーっ
ガソリン代よこせ