気がつけば、4月ももう後半。
黄金週間が目の前じゃないの。
チイヤとアイリが無事卒業して、それぞれ希望の職種に
就くことができた。
ちまたじゃ就職氷河期といわれるのに、なんとラッキーなことよ。
気持ちの余裕はできた。
あとはコマユの進学に備えてせっせと働くのみ。
と、思うでしょ。
ところがそうは問屋がおろさない。(死語)
アイリが入居したばかりのアパート、
ここで盗難が相次いですぐに引っ越すことにしたのだ。
いえね、アパートは他にも女子が住んでいるので決して
悪い物件ではなかったのだが、若干二十歳の女の子が一人暮らしをするには
まだまだ知識不足だったということね。
ゆずれない条件はわんこと暮らせる部屋。
それをキープするとなると、別の条件をはずさなければ
希望の物件に出会えない。
家賃の上限は決まってるもの。
だったら、駅から遠いとこにする?
いや、なるべく近くでも古いとこにする?
セキュリティはどうしよう?
いろいろ考えて、わんこと暮らせる最良の物件に
出会えたはずだったんだけど。
ところがちょっとした油断で、アイリが狙われた。
おまわりさんも相談にのってくれて
不動産会社のおにぃさんも別の地域を探してくれた。
安全なところが一番、わんことの暮らしはまたお預けになったけど
いっぱいお金を貯めて安定してから迎えることにアイリは納得した。
最初のアパートのオーナーさんにも事情を話してくれて
契約違反の退去がスムーズにいくように運んでくれた。
はなれたところで何もできずに、はがゆい日が続いたが、
その後は何事もなく無事に新しい部屋に引っ越すことができた。
三度の引っ越し。
二人分の電化製品&生活用品の購入。
成人式と二人の卒業式。
車検が2台。
この半年の間に気が遠くなるほどの現金が飛んでいって
またスッカラカンになっちゃった。
搬入&研修でどうしても仕事を休めないあたしに代わって
引っ越し前日からカズヲさんが手伝いに行ってたのだけど、
くったくたになって高速バスで戻ってきた。
************************************
半年でくったくたでヨレヨレになったカズヲさんとあたしだけど、
アイリから思いがけないプレゼントをもらった。
"お金、いっぱい使っちゃってごめんなさい。"
そう言って持たせてくれたおみやげは。
・・・これは
アイリ、ちゃんと知ってたんだ。
あたしのキーケースが壊れたから、新しいのを買うまで景品のキーホルダーを
使ってたの、ちゃんと知ってたんだ。
二人が落ち着いたら新しいの買うつもりだったの
ちゃんと知ってたんだ。
うわーーーーーん(嬉)
ありがとうのメールをアイリに送ると返事がやってきた。
"そのキーケース今アイリが使っとるのと同じ形
お母さんのは限定色なんよ
カード入れにもつかえるんだって"
(うちのお子たちは一人称は名前で言う)
"お父さんのが二つなのはお母さんのと値段のバランスでそうなったんよ"
見返りも報酬も欲しいと思って子育てしてたわけじゃないけど
ありがとうの気持ちを素直に伝えてくれる子に成長してくれたのが
すごくすごくうれしい。
くったくたでヨレヨレがいっぺんに元気になったよ
アイリー
うちの子に生まれてくれてありがとうー