火の元の始末に一番気を使うこの季節、
毎年テレビやら新聞やらで悲しいニュースを聞くのですが、
人ごとではありません。
寒がり大魔王のワタクシには一年で一番つらい季節でありまして
我が家じゃファンヒーターがフル稼働であります。
火の元の始末には普段以上に気を遣うのですが、
「ダ」では、店内の防火運動に一年中取り組む最強メンバーが約一名。
最強メンバーといえば。
そう、ニシキバラさんです。
過去に、朝メンバー&夜メンバー全員参加の消防訓練のもようを
紹介しましたが、ニシキバラさんの防火運動は継続中です。
「おはようございます。」
「あってはいけないことですが、万が一に備えてですね、」
「勤務中の火災発生でみなさんがどのように対応すればよいか、」
「ちょっとぬきうちではありますが、質問してみたいと思います。」
朝礼中、突如ニシキバラさんが
防火講習という名の抜き打ちテストを行うことがある。
ややや。
アタシは前回の消防訓練から売り場変更したから、
立ち位置が変わるんだよ。
レジとか荷受とか、別の業務に入ってれば別だけど、
商品出しするときは、えーと、えーと。
・・・消火器は事務所が近い。
あとは、プラコーナーの角っこにも一つある。
それを持って、二階が火の元なら消火に行くんだけど。
あ、避難経路を確保のあとお客さまの誘導もありだな。
一階だった時は消防署への通報か店内放送かのどっちかの可能性が大だったのに
今の売り場だと、一番わかりにくい裏の出口からお客さまを逃がす方に
まわることが確率高いか。
えーと。
常時シャッターで封鎖されてるから、先に鍵でシャッターを開けて・・・
鍵でシャッターを開けて・・・・
鍵・・・。
あれ?
鍵どこ?
鉄格子のシャッターの内側から、お客さまが集団で悲鳴をあげながら
手を伸ばすさまが、頭の中でぐるぐる浮かんだ。
な、なんか外国映画のシーンみたいだ。
いかん。鍵の位置がわからない。
「では。タロくん。」
「火災が一階で発生しました。防災センターで火元確認後
署へ通報し店内アナウンスも行った時に事務所にいました。」
「どうしましょうかね。」
タロくん、しばし考える。
「えっと。」
「お客さまを誘導します。」
「はい、どのように?」
「先に奥の非常口を開けて、シャッターをあけて・・・。」
そう! そのシャッターの鍵ってどこだった?!
「そしたら、トイレ側廊下をあけてお客さまを誘導して・・・」
鍵の位置はスルーか?!(残念)
「はい、お客さまが避難したらタロくんはどこへ行きますか?」
「へ?!」
お客さまが避難したあとのことは考えてなかったタロくん、
ニシキバラさんの更なるツッコミにまた考える。
「えーーーーと・・・」
言葉に詰まるタロくんに、ニシキバラさんはニッコリ首を縦にふりながら
言い放つ。
「じゃ、天国に行きますかね。」
今回はワタクシ指名されるとボロがでます。
吹き出しそうになるのをこらえて、おとなしくおとなしくしてなくちゃ。
「はい、お客さまが店内にいらっしゃらないのを素早く確認して
同じ避難経路から逃げてください。」
「シャッターを開けるのが絶対に先です。」
「廊下の防火扉を開放したらお客さまが先にシャッター前にあふれて
従業員が鍵を開けられなくなるから、絶対にシャッターを先に開けておくように。」
「では、ヤジマさん。」
「文具コーナーにいるときに火災発生です。」
「さ、どうします?」
「道路側の非常口を開けます。」
「どのように声をかけますか?」
「出口はこちらです。」
「あと、車に気をつけて下さいと。」
「はい。こちらの非常口は、飛び出したらすぐ道路です。」
「自転車とぶつかる危険がありますし、歩道を通り越して
いきなり車道にはみ出す危険もありますから、一般道路であると
声を出して知らせて下さい。」
おおぅ! ヤジマさんブラボー!!
「では、モッチさん。」
「レジ担当だったらどうします?」
レジに入っていたら、正面玄関に一番近い。
なので、お客さまをそのまんま正面玄関に誘導すればいいのだが。
「自動ドアの電源を落とします。」
モッチさん、すてきです。
そのまんま誘導するにしても、自動ドアがあいたりしまったりでは
お客さまがはさまれてしまいます。
電源オフにして、開けっぱなしにしないと怪我をしてしまうのですね。
「じゃ、店内のお客さまが正面玄関から避難されたら
モッチさんはどうしますか?」
「えーと、えーと。」
「あ、シフト表を持って外へ出ます。」
そう、店内のお客さまがみえなくなったらメンバーも避難するのは
どの避難経路でも同じだけど、レジのメンバーはレジに置いてあるシフト表を
一緒に持ち出すのです。
それを見れば、その日に出勤のメンバーがいつ何をしなければいけないかが
すべてわかるのです。
つまり、従業員が逃げ遅れてないかを確認するためのシフト表持ち出しなのです。
「はい、大がかりな消防訓練は消防法で決められた通り以上の事を
行うのはなかなか難しいんですけど、」
「それぞれがどう動けばよいか、意識確認をすることでですね、
いざというときに慌てないようにしたいと思います。」
「業務によって、毎回動きは変わってきますが、みなさん
おおまかには把握しているように思えます。」
「ですが、消防署と合同訓練も今後考えておりますし、その時は
プロの目からみたらまだまだ足りない部分を指摘されると思います。」
「今後もこうして時間をつくって万が一に備えていきたいので
ご協力お願いします。」
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最強メンバーのニシキバラさんは
またひとつ最強レベルをアップさせました。
ブラボー ニシキバラさん
で、鍵はどこ?(今さら聞けないし)