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2010年03月06日
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カテゴリ:コマユ

子供の友人・知人が結婚した。

もうそんな年代になってしまった。

長女チイヤは2回目の年女。
まぁ、そんな友人がいたって大して珍しくはない。
アタシだって、その年には次女のアイリがお腹にいたし。

アイリの友人にも、何人かは もう子供がいる。
おまけに子持ちバツイチもいるが、これは親としてはイタい。

 

 

しかーし。

 

 


コマユの友人が結婚すると聞いた。

とうとうキタ━━(゜∀゜)━━!!!

18歳で大黒柱ですかー。

ってか、それ誰なんだよ。

 

 

*****************************************

 


中学三年生の三者懇談会。

コマユがまだ中学生だったころの話である。

隣のクラスでも懇談会が行われていて、一組の親子がちょうど
懇談をすませて教室から出てきたところだった。


「こんにちは!」


通りかかって、目が合った。
いきなり、小学生みたいな元気のいい挨拶がかけられた。

何年ぶりだったろう。
ランドセルがまだ背中で大きく感じられた頃は
こんな元気のいい挨拶は毎日のように聞くことができた。

中学生ともなると、たいてい目があっても
ぷいっと横を向くか、それとも軽く会釈をする程度か。

あたしの横にいたコマユは、相手のお母さんにひょこっと
頭を下げる程度だったような気がした。

そして、その元気よい挨拶をしてくれた中学生男子、
コマユと「よ!(゚∀゚ )ノ 」みたいに目くばせをして
すれちがった。

 

コマユとあたし、順番がやってくるのを待つために
教室の前に置かれた椅子に座った。


「ねぇ、今すれ違ったやつ、野球部。」

 

 

え? 野球部??

 


驚いたのは違和感があったからである。

野球部男子といえば髪型は坊主が定番である。
(コマユは坊主がきらいなのでしなかったが)

彼は、明らかに校則違反ではと思うような長髪だった。
髪型だけではなく、服装もだった。


「野球部だけど、不良なんよ。」
「不良だけど、礼儀正しいんよ。」
「礼儀正しくていいやつなんよ。」


コマユっては、彼をこう表現した。
なんなんだ、それ。


一応野球部に在籍している。
そして、野球はとてもうまい。
だけど、服装はイマイチである。
高校受験には大変不利ないでたちである。
いわゆる、世間様でいわれる「不良」である。
なのに、態度はかなり礼儀正しいという。


なんなんだ、それ。

「弱いものには優しい。」
「誰とでも仲良くする。」
「挨拶はいつでもどこでも誰にもする。」
「それもかなりさわやかに。」
「ね?フツーの男子じゃないでしょ。」


まぁ、確かにね。
にっこり笑ってこんにちはって言われて
びっくりしたもんね。
いまどき、こんなさわやかに自然に挨拶できる中学生男子がいるのかって
思ったよ。


そんなだから、せっかく野球部なのに野球の試合には出ないらしい。
もったいないって思うけど、本人がそれで納得してるんだろう。

自分のスタイルを変えたくない、でも社会で自分の位置づけは
きちんとしておきたい、なんとなくこの中学生男子のコミュニケーション力に
あっぱれとエールをおくりたくなった。

 


結局、彼は高校に進学しなかった。
行けなかったのではなく行かなかったんだろう。
きっとそれも自分で決断したのだと思った。


「修理工場で働いとるらしいよ。」


コマユからそんな情報をきいた。

 

 

 

 

コマユが、塾にも通い始めたある日のこと。

部活のあと塾の授業を受けてくたくた。
乗換のためにバス停で待っていたら、雨が降ってきた。

そろそろ深夜ダイヤ、本数も少なくなる。
バス停は雨宿りするような屋根はついてない。

 

あぁ、ついてない。
雨がひどくなってきた。
メールしてかあさんにきてもらおうか。

 

そこへ、一台の車が停まった。
助手席の窓があいた。


「乗らない?送っていくけぇ。」


彼だった。
こんな遅くまで仕事かな。

雨が降っていたので先輩の車で送ってもらう途中だったらしい。

いや、送っていくったって、それ先輩の車だし。
しかも、運転してるの先輩だし。
まだ免許取れる年じゃなかったからね。

コマユはもう雨に濡れてるよ。
乗せてもらったら、シートが濡れちゃうよ。


「いいよ、いいよ、乗りんさい。」

 

先輩も、こころよくコマユを乗せてくれて
ちっともついでの場所じゃなかったのに
踏切をわたって坂道のてっぺんの我が家まで送ってくれた。

 


うちに帰ってきたコマユを見てびっくりした。

雨が激しくなってきたよ。
傘もってないのに、なんでそんなに濡れてないの?

 

「それがね、バス停で待ってたらチーノくんが声かけてくれて、
チーノくんの先輩がうちの前まで送ってくれた。」

「チーノくん、相変わらず、さわやかじゃった。」

「チーノくんの先輩もいい人じゃった。」

 

そうなんだ、チーノくん、仕事まじめに続けてるんだ。
友達が高校で部活や遊びで楽しい生活をしてるのに
しっかりお金を稼ぐ生活をきちんと続けてるんだね。

 

*****************************************


「ねぇ、かぁさん。」
「うちのバイク、チーノくんがタダで修理してくれるって言い寄った。」
「頼んでみようかな。」

何を言ってるの。
チーノくん、それで食べていってるんだから
タダなんていけんよ。


チイヤが置いていったスクーピーが動かなくなった。
ときどき乗ってはいたけど、点検に出してなかったもんね。
それに、ライトがいたずらされて壊れてるし
ウィンカーが出せないよ。これじゃ。

ライト、取り換えなきゃいけないからやっぱり
販売店に持っていかないとダメだね。
エンジンの修理ならチーノくんに頼みたかったけどね。
もちろん修理代は払うつもりだけどね。


「んー、でもチーノくんに頼んだら修理代受け取らないと思うよ。」


やっぱり、そうかな。

 

そんな感じで、チーノくんとコマユは時々
やりとりがあったようだ。


***************************************

 

高校を卒業するころには、
進路が決まった友人の話もちらほら聞かれる。

その中で、チーノくんが結婚すると聞いた。

 


えー、そうなんだ。

 

「春休み中に、中学校の同窓会をするんじゃけどね。」
「でも、チーノくんは仕事が忙しいから来ないみたい。」
「結婚するけぇ仕事優先らしいよ。」
「不良だったけど、ほんとにいいやつ。」


コマユや、チーノくんはもう不良とは呼ばないよ。

 

見た目は長髪腰パンだったけど、
不快感ゼロだったチーノくんはなぜそうだったんだろう。

他人を受け入れる。
自分と違和感を感じる人間も受け入れる。
拒否の姿勢をあらわにしないで受け入れる。
同年代や同じ趣味同じ考えを持つ横のコミュニケーションを大事にするのは容易だろう。

だけど、縦のコミュニケーション力を育てるには
他人の話を聞く理解する話す行動する、と
ひとさまをまず理解しようとするところから始まるんじゃないのかしら。

 

 


今更といわれそうだけど、
やっぱり腰パン王子のコミュニケーションには
不快感をぬぐいきれない。

自分のスタイルを貫くのも自由だけど、
世間の批評が分かれるのは
貫くばかりで自分から理解する姿勢がないんだよ。
腰パンよりも反省してない反省コメントに非難多数に
気がついて欲しかったな。

 

チーノくん、幸せになってね。
コマユもおばちゃんも祈ってます。

 

 






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最終更新日  2010年03月08日 00時15分59秒
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