テーマ:今日聴いた音楽(75668)
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アメリカン(大陸)フィドルと、ラグタイムもブルーグラスも高度なコンサート用の曲も一緒くたにしたらまずいかな?そう呼びたくなるくらい、自由の未開の大陸で新たな花を咲かせたアイルランドやスコットランドのフィドル。その変化と枝分かれを手に取るようにわかるように編集されたクラスのTさんからのCD。これはすごい!
アメリカ大陸に着いたら、同胞に会える場所、そして職や住まいの世話や、家族の心配事、故郷のたよりが聞ける場所がつまり、アイリッシュパブでした。飢饉からの大量の「死にぞこない」がやってきた時代、大部分が低級技能労働者で、低賃金で過酷な鉱山労働や鉄道敷設に従事した時代、各国の移民の中でもっとも嫌われ差別された時代に、故郷の音楽とダンスによってコミュニティーをきずき、同胞を助け合ったのでした。そうして、最悪の時代を乗り越えたアイリッシュたちは各界に勢力を築き、多くの成功者をうみだしました。 ですから、音楽も伝統を色濃く残す労働者のためのセッションチューン。帰らぬ故郷への憧れをかきたてるアイリッシュコミュニティー向けの音楽。あるいは脱アイリッシュ、華やかな社交界パーティー用の音楽。大々的なコンサートに耐えうるだけの高度なテクニックと演出を身につけた最近のエンターテイメントなフィドラーたち。と、その時代時代にあわせて変化していったのです。 少し前の、デカプリオとトム・ハンクス主演の詐欺師の話の映画(タイトルを忘れてしまいました。知っている方は、ご一報を)では、デカプリに騙される最後の婚約者は、成功した大金持ちのアイリッシュで、家族の団らんにアイリッシュ向けのTVの音楽番組を熱狂的に楽しむ様子が、ちょっと不気味に描かれています。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2006年06月18日 15時53分14秒
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