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リール、ジグ、ホーンパイプ、ポルカ・・・などエア以外は、すべてダンスの音楽です。それぞれ、リズムが(すなわち踏まれるステップが)違います。近年になって、音楽がダンスとは切り離され、それだけで楽しまれるようになりましたが、やはり、どのような踊りかとか、その歴史的な背景ぐらいは知っておきたいものです。また、人々の楽しみに生きた伝統が、簡単に系統立てて語れないところが理解できます。
アイリッシュ・ダンスへの招待 しかし、このような本でどうしても疑問に思うことがあるのです。「本当のところは、その国に行って習わなくては分からない。」と最終的には結論付けられることです。クラシックバレエでも、フラメンコでも、フラダンスでも、アルゼンチンタンゴでも、外国の文化を習うのであれば、突き詰めればそうなるでしょう。でも、日本で一般の人に紹介しようとするとき、そこに陥ってしまうのはある種の逃げかもしれないし、分かる人だけ分かったらいいという、結局、オタクカルチャーになってしまう恐れもある。 アイルランドの音楽やダンスは、ずっと普通の人に開かれているはずだから、そうやって、特殊性を強調するのはあまりにも惜しいのです。まずは、門戸を開いて、それから、文化、風習、歴史、風土、人々と、自然に興味が広がっていく方法がやさしいやり方じゃないかと思います。 いかに、近年までアイルランドの民衆の文化が手付かずだったからかといっても、著者に素敵な思い入れがたくさんあったとしても、「では、日本ではこのように楽しみましょう」。という方向付けがあってもいいのではと思いました。これは、重要なポイントです。現実的に、ほとんどの人がアイルランドに行って習ったりする時間もお金もないわけですしから。ましてや、アイルランドを切り取って日本に持ってくるわけにはいかないですから、日本人にあった楽しみ方(時間と空間)を探していくほかにしょうがないと思います。 そして、フランシス・オニールがしたように、もっともっと人物の具体的なエピソードを知りたいです。「お世話になった」とか、「すばらしい人物」では、その人物がなかなかイメージできないものです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2006年07月09日 00時16分56秒
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