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2005.06.25
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カテゴリ:北米青春記・昔話
この時期になると学生時代、一生懸命夏のアルバイトに励んでいたころが懐かしい。

昔、アタクシは学生アルバイトで「お化粧カウンター嬢」をしていたことがある。それも、畏れ多くも、シャ◯ルのカウンターで。化粧などしたことのなかったアタクシは、ドギマギした。

でも、周りのお洒落で奇麗なお姉様方は優しかったし、給料もアルバイトにしては結構よかったし、一日中ヒールをはいて立っているのはちょっとこたえたけれど一応楽しく過ごした。

コチラのシャ◯ルのカウンターに寄るのは、少し年配と思われる上品な身のこなしの欧米人か、日本からの若い女性が多い。

時々、ニュー・◯ークの支店から派遣されるプロのメイクのお兄様が手をとって優しく指導してくれる。

稀に、憧れの灯りの町パ◯、シャ◯ルの生まれの里から出張員が訪れる。こんなときは、よりによって少し仏語がしゃべれるアタクシが対応者に選ばれる。

新聞くらいなら読めるがしゃべるのは苦手だ。相手の言っている事が解っても、さて返事を発するとなると最初は適当な言葉が浮かばずうろたえる。それに、自分でも発音がひどいのが判る。少ししゃべっているとだんだん言葉に詰まらなくなる。

下手な下手なアタクシの仏語をパ◯からのスタイル抜群の出張員様がにっこり笑って聞いて下さる。ああ。喜んでさえくれる。

日本語も、最終的には自信がない。

勉強がたりないのだ。すべて。

でも、容姿端麗でその小さなしぐさまですべて優雅なシャ◯ル・パ◯の出張員に、うっとりするような美声で、それも饒舌な仏語で、「嗚呼、貴方は本当に奇麗でシャルマン*ね」などとため息まじりにいわれた日には、ただのお世辞だと分かっている、分かっていても頬が染まってしまう。(*charmante=チャーミング)

思い出しただけで赤面。





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Last updated  2005.08.17 09:09:42
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タリア川の石

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