テーマ:海外生活(7773)
カテゴリ:そこはかとなく
アタクシは普通に日本語で生活できそうでいて、日本に関しての基礎知識がアッサリ欠けているところがある。たとえばコチラの小さな日系社会内で、お盆を七月にする方と、八月になさる方と、両方いらっしゃる。
これはなぜなのかいつか母にたずねたところ、「よくわからないけど旧暦との違いなんじゃない?」とたよりない返答だった。当時ネットで調べてみても柳田国男の本を読み漁ってみても「なんだか宗派や地域などに関係あるらしい」ぐらいしかわからなかった。 今日また改めてちがう調べ方をしてみた。グーグル・ジャパンで日本語で「お盆」と探索せず、使いなれたコチラ版のグーグルに「obon」と入れてみたところ、すぐ答えがでた。 文化観光省などが「日本を全く知らない外人」に向けてそれは御丁寧にいろいろと知識をまとめて簡単に紹介している。それらによると、「旧暦」も関係あるし「宗派や地域」の違いも勿論関係ある、と結局あまり深い説明はなかったが、大体見当がついた。 昔の日本の交通不便な村々でそれぞれちがう独特で色とりどりな慣わしが育てられていった、それはあたりまえの様であるが、その文化の奥深さや死に別れた最愛の人達を偲び、故人と続く関係の中に語り合いながら生きる日本の人の美しさ、日本で過ごした時間は限りなく短いけれどやはり日本が生れの国であることが嬉しい。 「故人の魂が帰ってくる」という不気味な時期がメソメソ憂える時間でなく、楽しく騒がしい「お祭り」になっているところも好きだ。 今思えば、メキシコにディア・デ・ロス・ムエルトス(死人の日)という似た様なお祭りがある。これも地域によって少しづつ違うらしいが、一般的には十一月一日がディア・デ・ロス・アンジェリートス、死んだ子供の魂が戻る日で、その次の日が大人も戻るディア・デ・ロス・ムエルトス。好きだった飲食物や、「あの世」へ帰る時に使う灯火、あと帰った後にすっきりと長旅の汗を落とすための石鹸や水などを備える。年に一度の晴れ着を着て、その祭に独特な甘いお菓子を食べて、夜中ドンチャン騒ぎをするのも共通している。どうして今ココで書くまで思いつかなかったのだろう。これを比べてみた民俗学者がどこかにいるのだろうか。 日本のお盆に帰って来る故人の魂は基本的に「親類や子孫のもとへ」帰る、と解釈しているが、「親類」ではない人のそばにも寄るのだろうか。アタクシは欲張りだから、きっと出来るものなら色々な親友などの所へもたまには遊びに行きたい、と思うかもしれない。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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