テーマ:夢を叶える人になる(1190)
カテゴリ:不思議な友
感情家大親友B女は、大学を卒業したとたん、お母様が亡くなった。癌で、発覚が遅かったのか、数週間で亡くなってしまった。B女とアタクシはそのころオンボロアパートのだだっぴろく140平米あるペントハウス・スイートに学生時代から住んでいた(といってもアタクシは年下でまだ学生だった)。
そのアパートからお母様の通院が便利だから、と一緒に住んでいただくことにした。レンタルの病院用ベッドを借りて、ペントハウスの一番快適な見晴らしのいい部屋に住んでいただいた。 でも、数日して、お母様は入院してしまうほど具合が悪くなってしまった。とてもつらい闘病だったと思うが、お母様はもう何年も禅堂にかよっていらして、お見舞に行くと必ず作務衣を着た白人のお坊さんが手を握っていたりお経を唱えていらしたりした。お母様は苦痛も怖れも見せず、いつも穏やかな微笑で静かにお話しをしてくださった。画家だったので、時々具合のいい日はスケッチなどもしていらした。 B女のお母様は、それでも、「いつかやってみたかった事」のリストを残された。亡くなった後、B女は一年ほど暮しに困らない、節約すれば二年暮せるほどの遺産を受け取った。そのお金でB女は、お母様のリストと自分の希望と重なるものを照らし合わせて、できるだけしてみたい、とアパートを数ヵ月開けた。 その後も「死ぬ前にしたい事」のリストを保っている人によく出会う。このリストに載せてないと「いつかしよう、いつかしよう」と思ってる間にヨボヨボのおばあちゃんになっちゃって、できなかったまま後悔するから、と言ってヒマラヤ登山をしてきた同僚もいるし、チェロを習い始めた友人もいる。このリストはコチラの習慣、ではないが、コチラの個人的思想に合っているのかもしれない。 アタクシは、「死ぬ前リスト」を作っていない。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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