テーマ:恋愛について(2623)
カテゴリ:洋館の毎日
あぶなっかしい。今朝、電車の中で気を失いかけた。ふふ。大丈夫ですよ。たぶん。
先週悲しい事と直面して、いくらムーミンがなぐさめてくれても余計悲しくなってしまって、疲れていて、お馴染みの貧血で 一人だと食事をとるのさえ忘れてしまうズボラな女なので ...低血糖も重なったのだろう。その上、睡眠不足。 こうなると指先が真っ白く冷たくなり、手が小刻みにふるえたりする。まったく血の気の無い冷たい指、そっと閉じたまぶたにあてると、ひんやり気持ちがいい。 電車の中、ポールにつかまって、ピアフの歌詞を心の奥でつぶやいていた。カギを探して。 小さな金属音でわれにかえる。カチカチカチカチカチカチカチカチカチ 寒い。 ポールにつかまるアタクシの右手。振動ではなく、手がふるえて、指輪がポールにあたってカチカチカチカチカチカチカチカチカチ 思わず、ギュッとにぎり直す。でも、すぐまたカチカチカチカチカチカチカチカチカチ ...なんだか不思議。と眺めていたら、アタクシの意思と関係なく、手がポールを放して、落ちていく。秋の葉が、枝を手放す様に。 あ?と目が点々になる思いがしたとたん、前から ギュッッ!! と両腕をつかまれた。 え? 「大丈夫ですか?さっきから顔が真っ白ですよ。あ、この人、座らせてあげて下さい」 見知らぬガッチリとした背の高い青年。アタクシは、それまでそこに人がいたのさえ意識になかった。幻想?そして彼が最初に発した言葉が実は「大丈夫ですか、姫?」だったのでさらにうろたえた。え? でもアタクシは素直じゃない。滑稽なほど強がり。あ、ごめんなさい、いいんです、大丈夫、駅、次ですから その間もう一人おじさんが、お?っと手を伸ばしてきたら、 「I've got her. She's okay」 とキッパリ。 「Right, princess?」 大丈夫です。 「Really?」 と顔を覗きこんでくれた。そして、次の駅まで、片手でポールを、もう片腕でアタクシを支えていてくれた。ちょっと照れた顔で。他に会話をしたのだろうか。全く記憶がない。膝がカクカクした。 最初つかんでくれた所が指つきのアザになっている。 今、もがいても、もだえても、ふるえるまで泣いても苦しい事が、二つ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
|
|