テーマ:「愛」・「命」(2793)
カテゴリ:不思議な友
ありがとう。
昨日という日、やりきれない、ダメだ。 そう思って家に帰ったら、にぎやかな花束で大騒動。 アジサイ・デルフィニウム・カサブランカ・スナップドラゴン・ガーベラ。 なんて華やかで、なんて思いやりに溢れてて。 昨日二度目、泣いちゃった。 タリア。 覚えていてくれたなんて。 信じられない。他には誰も、誰一人も、覚えていてくれなかったのに。 父でさえ、電話もかけてこなかった。まぁ、かかってこなくて有り難くもあったんだけど。 十年経っても、まだこんなに深く、癒えない傷。 この喪失だけは... 永遠に慣れる事はないであろうこの痛み。 でも、きっと私は、すぐ慣れちゃって平気な顔してるヤツ、皆にはきっとそう思われているんだ。 ありがとうね。 「そうじゃない」って、敏感に見破ってくれた洞察力、心を悟ってくれる優しさ。 ありがとう。 - - - 今日届いたお礼状。 十年前、友人Rのお母様が急病で亡くなった。 月曜が十周忌だった。 本当は、一緒に過ごしたかったのだが、Rは遠い都市に住む。 なので、心を込めて花を贈った。 Rのお母様は、花が好きだった。 悲しみのあまり国を離れたRは、ロンドンで毎日歯を食いしばって暮らしていた。 一周忌には、切ない思いを書き綴った母親宛の手紙を焼いて灰にした。 そして、母親が特に喜んだ花を抱えきれないほどの大きな花束にした。 花束を持ち、手紙の灰も持ち、ロンドン橋の中央へゆっくり歩いた。 そして、泣く泣く、花束と灰をテムズ川に投げた。 「もしどこか、思いが伝わる所にいるのなら、川から海へ、海から空へ、これでどうにかして伝わった、そう信じることにした。」 いつか、アタクシにだけそっと教えてくれた秘密。 すっきり喜べない結婚式、愛を育てる努力・小さな結婚式にも登場する親友のR。 桃の節句なので、花の話。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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