テーマ:海外生活(7774)
カテゴリ:宝物
お気に入りの桜柄の鉄瓶がとんだ危機に陥った。鉄瓶が危機だなんて大げさな、と自分でも思ったけれどやはりそれは危機だった。 数週間前のある朝、ふんふんふ~~ん♪ と鼻歌まじりにオフィスに到着すると何か変。 なんだろ? あれ、カップがない。あれ...? 鉄瓶もない...? あらら? ゴミ箱の位置も違う。きっと用務員のおじさんの代わりの人だったのね。 ま、いいか、と机についてしばらく しこしこしこしこしこ と仕事してみる。 珍し~...! 昨日「ぎゃ~」とお手上げだった仕事。さぁ、いってみよー。 しこしこしこしこしこ う...! 失敗。 何だこりゃ。 う~ん。 ...すぐ断念? やっぱりメールを読みながらジャズミン・ティーでも頂く事にする。 さて。鉄瓶もカップも休憩室で無事発見。お湯を入れオフィスに ふんふんふ~~ん♪ と戻る。 だが。 いざお茶を入れようとしたらモノスゴイ事に!? どくっどくっどくっどくっどくっどくっどくっ ひぇ...!? 原油?? と思う程マックロ。 ひー。 休憩室に駆け戻り濯いでみるがやっぱりマックロ。「原油」をそそいだ月見カップの白い部分もうっすらと黒ずんでいる。洗っても落ちなかったりする。ほんの二、三分だったのに。 ひー。 でもそれを見て推理が出来る。鉄瓶の中が錆びたらしい。赤錆ではなく、みごとな黒錆。ふ~ん。どれどれ。 昔(和)古典の勉強をした時、「お歯黒」って一体何を使ったんだろう?と調べた所(←いつも通り勉強のポイントがずれている)この黒錆を何度も塗っては乾かした、という事だった。 そんな「錆入りの液体」ぐらいで歯があんなに黒くなるのか?と当時疑問に思ったがこれですんなり納得。 北米オフィスの休憩室に佇み昔の日本の「お歯黒」に納得する女、タリア。 北米の 花の鉄瓶錆び見れば 錆びもつもりて 歯黒なりぬる 何やってんだアタクシ。 鉄分補給に使用している鉄瓶だがこれでは本当に鉄の女になってしまう。あ、錆の女か。それもお歯黒つき。 帰宅してから対抗策を調べてみるも、「当店で発売致しております純日本製鉄瓶の内面にはエナメルがほどこされております。無理な洗浄などでエナメル層が剥げてしまわないよう、食器洗機などの使用は避けて下さい」ぐらいしか書いていない。とほほ。食器洗機ね。きっと食器洗機で洗われちゃったのね。 じゃ、エナメル工場に持って行って直してもらえるかどうか頼むしかないのかな。 それよりエナメル工場ってどこよ。 ひー。 もう一度お湯だけ入れてみるが、数分でまた「原油」状態になってしまう。 もうダメなのだろうか。方々探してやっと見つけた鉄瓶、おメメ点々になるほど高値だったけれど思い切って購入してしまった鉄瓶。なにより、長年お世話になっているお気に入りなので諦めきれない。 うぅ~~~。 そうだ。英語のサイトばかり探索してないで日本語で「鉄瓶 錆」と探してみよう。(←はやく気付け。) ふむふむ。丁寧に補修法を掲載してくれているサイトがいくつもある! が、なんだか不思議な補修法で、本当にこれでいいの と首を傾げてしまう。 「煎茶を二十分ほど弱火で煮ればよし」だなんて。 え? え? そんなんでいいの? 一度も火にかけた事のない鉄瓶で恐る恐る煎茶を煮込んで見る。ことことことことこと。 これでいいのかな~。 煮込んだお茶を注ぎ出すと、あれ不思議、普通の、いや、ちょっと濃いお茶の緑色! きゃー 成功! さすが日本の知識! 試してる最中も疑ってしまってごめんなさい♪ ネットに色々な知識を丁寧に判りやすく掲載して下さっている皆様に深く感謝した日だった。 ありがとうございます! - - - めでたしめでたし。 それにしてもいつ仕事してんだ、アタクシ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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