テーマ:猫のいる生活(139003)
カテゴリ:怪猫・愚犬
血まみれの笑顔でお出迎え、っていうのはやめて欲しい。 数ヶ月前、いつもの様に玄関先で待っていた怪猫の真っ白いはずの顎やら胸やらが真っ赤っか。 これは...?? 血だらけ...!? 大丈夫?大丈夫?と抱き上げてムチムチの毛皮をかき分けて傷口を探してみても、 無傷...!? という事は... このおびただしい血は... 全部返り血...!? ひぇ~。 そういえば何となく得意そうに前足をペロペロ舐めていたりする。 んん?? 真っ白い前足の指の間に、誰かの灰色の毛皮がぽちょぽちょ挟まっている...!? 引っこ抜いて来たのかい?? おまえさん??? もしかして、一度チラッと見かけた事がある、最近引っ越して来た路地むかいの猫ちゃん...? 大変だ! まだ生きてるかしら...? とにかく怪猫は普通の猫の倍ほどあるので一大事になっている可能性がある。 庭のローズマリーやらミントやらタイムやらの大きな束を握って路地むかいへお詫びに飛んで行った。 「ごめんなさい!お宅の猫ちゃん、たしか灰色ですよね?ウチの怪猫と派手な喧嘩をしてもしかしたら大怪我を...」 「あぁ!またやっちゃったの!??ごめんなさいねぇ~~~ 」 「...はぁ?」 なにやらこの灰色君、小さいのに喧嘩好きで、色々縄張り荒らしをしては傷だらけで帰って来るのが日常らしい。 「引っ越す前も大変だったのよ、お隣の猫ちゃん達に何度も大怪我させちゃってね、問題児なの お宅の猫ちゃん、随分大きいのね~、びっくりしちゃった!喧嘩して大丈夫みたいだった?大きいからきっと大丈夫だと思ったんだけど 」 ちょっとちょっとちょっと。 「あらぁ、このハーブ、ステキ!ありがとう!うちの猫がご迷惑かけちゃったらごめんなさいね 」 い、いえいえいえいえ。 いいんですけど。 ウチのは返り血ですし。 なるほど。怪猫の様なバケモノに喧嘩をふっかける子があらわれるとは。 それが路地むかいに越してきちゃうとは。 それからというもの、数週間に一度は対決しているらしく、一度怪猫の毛皮に相手の爪が丸々一本引っこ抜かれて刺さったまま帰って来たこともある。 怪猫は悠々と勇者の歩み。 のっしのっしのっし。 問題児君は大丈夫なのだろうか。 おまえさんみたいのでも、やる時はやるのね...? お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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