テーマ:海外生活(7772)
カテゴリ:洋館の毎日
ふと手元が寂しく思い、見ると指輪がなかった。
え。 何年も毎日身につけている指輪。いつかムーミンにもらった指輪。外れた時気付かなかったなんて。どうしようどうしよう。 二週間前、あるホテルの大きな会議室での事。会議の休憩時間まで深呼吸をしながら待った。どうしようどうしよう。 もうこの時点で会議の内容なんてぜんぜんそっちのけで覚えていない。ごめんなさいごめんなさい。 きっとあの時だ。今朝サービステーブルで紅茶を入れる前に、ピュレルの消毒用速乾性ジェルをつけ過ぎたので、久しぶりに会った人と談笑しながら手をぱたぱたしていた。あの時にきっとすっぽり抜けてどこかに飛んでしまったんだ。きっと。 まさか電車の中で落としたなんて考えたくもない。 あーなんか吐きそうなほどショック。どうしようどうしよう。 やっと休憩時間になり、テーブルクロスの裾をめくり下を覗きながら、一緒に来てくれていたローズちゃんに「指輪なくしちゃったみたいなの」と説明。別に一緒に探してもらおうと思っていたのではなくテーブルの下を覗き込んでいる理由を説明しただけだった。 ここでまた悲劇。 いつもだったら秘書Pが一緒に来てくれていたはずなのだが、その朝はローズちゃんだった。Pはアタクシとぴったり息を合わせてくれる。例えば、この場合、さりげなく一緒に床を見回して探してくれただろう、と思う。 ローズちゃんもとってもとっても親切なのだが。 「えぇっ!!?大変っっ!!」と悲鳴をあげ、「皆さん!タリアちゃんが指輪をなくしました!大きな○ィ○ァニーの指輪です!足元やまわりの床を調べて下さい!」と大声でアナウンスメント。 ちょっとちょっとちょっと。 「タリアちゃん!タリアちゃんは鞄の中を探して!」 は、はい。 おかげで部屋の隅に転がっていたのがあっという間にみつかったのだが、しばらく寒気がするほど焦った。 その数日後、それよりもずっとずっと比べ物にならないほど焦る様な失敗をしでかしてしまうのだが。 あーアタクシのバカバカバカバカ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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