テーマ:海外生活(7772)
カテゴリ:旅先
[画像・鹿の足跡] 無人島探検の続き! ビーバーの湖に映る大空を眺めていると、鹿がほとりでぴちょぴちょぴちょ、と水面を舐めていた。 見るとすぐそばにビーバーのダムが枝と泥で固めてあり、そこからちょっとした川が流れ出ている。「流れ出ている」と言うより「ゆっくりゆっくり滲み出ている」と言うべきか。 すると湖畔に生えている背丈よりも高いアシの様な植物をMが一本ぽきり、と折ってきた。 つくづくナウシカみたいだ、と思う。なり振り構わず野原を駆け回っているのがこれ以上なく似合う。 山や野原を歩きながらあれはナントカと言う薬草、これは先住民が飢饉の時に食べたナントカというヤマユリ、こっちのこれはナントカ、と次から次に笑顔で教えてくれる。ここまでの道のりもワラビを摘みながら歩いていた。コチラ人はほとんど食べないワラビ。ワラビなんて食べられる事さえも知らない人が大半だ。 こんどはその一本摘んで来たアシ(?cattail=日本語では「ガマ」と言うらしい)の根元の白い茎を剥いてぽりぽり食べている。 え?食べてる?? 「ちょっとどう?」とくれたのでじっくり観察してから恐る恐る口に入れた。 見た目はまるで太いおネギ。断面までそっくり。しゃりしゃりとした歯触り?食感?もほとんど同じだが、おネギ臭くなく、ほんのりと甘いさっぱりとした後味だけ残った。 ふ~~~ん... と並んで水辺でぽりぽりしていたら 「お~い、こっちこっち」 と声がした。Eとムーミンがいつの間にか川の向こう岸の丘に立って呼んでいる。 あれれ?どうやってそっち渉ったの? 「あっち」と指差す。「あっちにもう一つダムがあって、古いから歩いて渉れる」という。 え? と思いながら足元のダムより先に進むと、基礎ががっちりしたダムがあった。 アタクシが、ねぇ、ダムの泥に鹿とアライグマの足跡!としゃがみ込んでいると先に行ったMが「ひゃっ!」と飛び退いた。 「ごめんね!踏みそうになっちゃった!」と何かに謝っている。 何だろ? 足元をしゅるしゅるしゅるしゅるしゅる、と大きなヘビがすり抜けて行った。 わ。いろんな動物もこのダムを橋代わりにしてるのね。 ダムを渉ると切り開かれた草原だった。 昔の植民者(?settlers)の小屋の廃墟があるとしたら、この様なところだろう。いかにも誰かが畑の為に切り開いた様な雰囲気だ。 見回すと古い古いリンゴの大木が花びらをはらはらと散らしていた。これで決定?昔の人はリンゴやアプリコットの苗木を大切に植えた物だ。「街」はおろか、「店」まで何日もかけて行った様な時代に植えられたであろうこのリンゴ。ビーバーの池が広がり、もうすぐ根を浸されてしまうのかもしれない。 そんな事を考えていたら、草原でがさがさしていたMが「あった!」という。 「ハーブ・ガーデンの残骸!」 なるほど、ぼうぼうの草にまぎれてあるわあるわ。レモン・バーム。ミント。マージョラム。セージ。 やっぱりこのあたりにだれかの家があったのだろう。 石狩の都の外の 君が家 林檎の花の散りてやあらむ - - - 無人島探検、さらに続く! お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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