テーマ:こわーいお話(348)
カテゴリ:旅先
ボール・ルームを後にして、ケリーは頭を振った。
「あたし、どうしちゃったんだろ。」 え? 「なんかさ、自分の感情じゃないのに、動かされちゃってるみたいでさ、変なんだ。」 そ、それって怖いよ。それこそもう止める?止めようよ。やだよ。 「大丈夫だよ。変に情緒不安定なのはボール・ルームのせいだけじゃないし。」 えぇ? ホテル従業員のK達も心配そうに立ち止まって聞いている。 「ほら、あの自殺の人。若い人。結構最近。凄く混乱してるの。訳が判んないの。ショックと悲しみで混乱して、ここにいるべきじゃなかったとか来るべきじゃなかったとか。そればっかりぐるぐるぐるぐる。」 「そんで遺体が見つかるまで時間が経ってない?毎日ハウスキーピングが入るのに?二日とか三日とか?なんかいるべきじゃないところだか、違う部屋?だか判らないけど、なんかしらの理由で発見まで時間が経ってる、違う?」 発見されなかったって、何それ?い、イヤだ。 Kが顔を顰めている。 「あ~~~やだ。なんで判るんだろ」とケリーがため息。「見つけたのは貴女達じゃないけど、貴女知ってる人だね。ハウスキーピングでもなくて。匂い?やだ、匂いがして苦情だね?マネージャーが発見して、その人辞めてるね?」 「いるべきじゃない所、って何?」 - - - 続く あるいは、目次 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2010.07.28 03:47:44
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