テーマ:生き方上手(689)
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ファシリテーター養成講座に参加しました。講師は剛史さんの奥様、ミチコさん。ミチコさんは、『人が自らの可能性を広げることができる環境づくりができる人材』を、地域、コミュニティーベースで育成することを支援する組織「エデュケーショナルサポートセンター(Edu)」の理事をなさっています。今回はそのEduが主催する講座の第一回目です。
人は経験だけでは学ぶことができない。人は経験を分析することで学ぶことができる。 「分析」というとなんだかちょっと冷たい感じがしますが、要は経験すること、したことを「意識化」する、振り返ることで、初めて経験から学ぶことができる、自分ごとに捉えなおすことができるということです。 経験は「事実」「感情」「意見」の3要素が混在した状態で存在します。分析するということは、それを紐解き、整理することです。ファシリテーターはこのうち「事実」に焦点をあて問いかけることで、相手が「感情」と「意見」を自ら整理することに一役買う役割を担います。 例えば、Aさんが「最近食べすぎて太ってしまって痩せたい。」と話したとします。この中に「事実」はあるでしょうか? 「最近」 最近は1週間前なのかもしれないし、半年前かもしれない。 「食べ過ぎて」 どのくらいの量を食べて食べすぎだと認識しているのか? 「太った、痩せたい」 どのくらい体重が増えたことを太ったと認識して、どのくらい減らすことで痩せたと認識できるのか? このように、Aさんは「事実」を語っているつもりでも、それは人によって捉え方はさまざまです。ということで、Aさんの語る「事実」は「事実」ではなく、「意見」「感情」ということになります。 ファシリテーターはいつ?(When)どこで?(Where)誰が?(Who)何を?(When)どのように?(How)という4W1Hをうまく組み合わせながら相手に問いかけることで、「事実」を整理することを手助けする。そうすることで場面場面での意見や感情も数珠つなぎ式に具体化され、分析が容易になります。 日常でも、「話し合い」「会議」の場を経験することは多いと思いますが、そのときに「何か意見はありませんか?」という問いかけがよくなされます。考えてみると、これって収集つかなくなって当然の問いかけかもしれませんね。 話し合い、会議の目的は、問題解決の糸口や方法をみんなで考えること。そのためにはもちろん「意見」って必要ですが、現在起こっている「事実」に焦点をあて、みんなにとって共通する部分を整理する中で意見を出していかないと、個人の整理されていない「事実」「意見」「感情」がぶつかり合うだけで、次第にそれぞれが自分を守るために必死でつじつまの合わない「意見」「感情」を重ねてヒートアップしてしまう…。 だれしも思い当たる場面に遭遇した経験、自分自身もヒートアップしてしまったという経験はありませんか? 自分自身の「意見」や「感情」を積み重ねて自分を守ろうとする行為を「正常化バイアス」というそうです。いわゆる一線を越えると「アホになりますモード」これはセルフエスティーム(自尊感情)を守る上で大事なことでもあるそうですが、一方で、会議や話し合いの場で、このモードに誰かが突入してしまうと、その時点でまともな話し合いにはなりません。 ファシリテーターって特別な仕事につく人が身につけるものというよりも、人と人とのコミュニケーションを円滑にする技術としては必須だと思いました。 次回は1週間後。またご報告いたします。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2008年05月18日 07時38分10秒
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