香りの支配力
知っている人は知っているが、私は香りに敏感である。ベリー系、バニラ系が一番落ち着くが、最近はローズ系の香りも好きになってきた。疲れている時はシナモン系のアロマオイルを焚く。香りひとつで体調と気分が変わる。そして恋心を抱くか抱かないの可能性も相手の香りが大きなキーポイントになる。今夜、ずっと前に試供品でもらった小さな瓶に入った香水がたまたま目についた。気に入らない香りだったので、一度も使用せず放置しておいたものだった。魔が差したのか、もしかするとそんなに悪い香りではなかったかもしれない。オフィス向きかもしれない。もう一度香りを確認しようと思い、蓋を引き抜いてみた。やっぱり苦手な香りだった。しかも、勢いよく引き抜いたせいで手に少し香水が降りかかってしまった。とりあえずふき取り、しばらく放っておけば、元からの自分の匂いと混じってくるかもと思って放置しておいたが、いつまで経っても嫌な匂いは変わらない。嫌いな匂いを纏うことほど、気分が悪くなることはあまりない。耐え難いくらい気持ちが悪くなってきたのでシャワーを浴びて好きな香りで身体も髪も洗った。気持ちの悪いのは少し治ったが、匂いはまだほのかに残っている。なので、未だ気持ちの悪いのは完全に治らず。実際、頭痛がするほどである。この香りが残ったまま眠ると熟睡できそうにもない。なんで開けちゃったんだろう、あの小瓶。開けるんじゃなかった。『ベティーブルー』を流し見していたのと相乗効果で、かなり気分が不安定になってしまった。『ベティーブルー』は大好きな映画だが、体調のよい時でないと深く深く落ち込んでしまう。決して悪くなかった私の一日。香りのおかげで、あんまり良くなかった一日になってしまった。こんな気分を緩和しくれるのは、好きなアロマと『SEX AND THE CITY』そして日記を書いて気分転換すること。なので今、アロマを炊きつつ、『SEX AND THE CITY』を流しつつ、こうして日記を書いている。少しは気分よく一日を終えられますように。