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2010.07.06
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カテゴリ:カテゴリ未分類
明け方祖父を母と私と息子で病院病院に迎えに行きました。

祖母共々よくお世話になっているドクターは14日の危篤の知らせの前日、かたときも離れず高熱で苦しんでいた祖父の側についていてくれていましたがその日も偶然に祖父をみっとってくれました。

「力及ばずで・・・」と何度も申し訳なさそうにするドクターに母も私も「本当にありがとうございました」と力強く自然に答えていました。
母はお世話になった看護士さんと固く抱き合っていました。
「本当にありがとう」と。

祖父の表情は穏やかで安らかなきれいな顔をしていました。

表情をみて「本当にきれいな顔だね」とだけ母に言いました。

母も同じ気持ちだったと思います。

病院に向かう途中、何件かピックアップしていた葬儀社から直感で母が良いと思った葬儀社に電話しており迎えが来ました。

高知の梅雨は見事な激しい雨に見舞われる日が続きますが祖父と共に出た外はすがすがしくて
少し夏の匂いのする6月とはおもえない朝晴れスマイルでした。


実は葬儀社は祖父が足を切ったとき、足だけだびにふすためにある大きい葬儀社にお願いしていました。
同じくターミナルでがんで数年前亡くなった母のおじの葬儀のとき感じが良かったからです。

ところが祖父の足のお葬式を依頼したときの担当者が「なんだ足だけか?」というような
横柄な態度を取った為母はちょっと怒っていました怒ってる

結果全く違った本当に心ある葬儀をしてくれると評判の葬儀社に突然、しかも明け方五時前にかけていました。

「ご予約されていますか?」との問いに私は「いえ、今日突然かけたのですが」と言ったのですが「すぐに準備してお迎えにあがります」といってくださいました。

祖父はすぐ家に到着しましたが対応してくださった女社長さんが焼き場などのスケジュールなども踏まえゆっくりご家族とお別れできるからと提案してくださりお通夜は二日後にしてくだしました。

祖父の好きな日本酒をそなえ、妹とこっそりお水取りの要領で祖父の口に飲ませ、(その家にたまたま唯一あったお酒が金箔入りの『祝い舟』というおちもありましたが)仏さんの御飯を
こんもり丸く盛るのが趣味の妹がお相撲さんの御飯のようにたっぷり盛って大騒ぎになったり家紋が途中で誰かが変えたから分らんと祖母が言いわざわざお墓まで確認しにいったりと相変わらずにぎやかな上に・・・。

お通夜までの二日は仕事からこっそり抜けてきたやんちゃな婦長やお世話になった訪問看護士さん、仕事の合間に婦長に内緒でこっそりやってきた院長(鉢合わせでばれましたが)そして倒れてからお世話になっていた老健の施設長から相談員さんからりはの先生、介護士さんまで想像もつかない人々が沢山お別れに来てくださり祖父が倒れて丸9年以上本当に沢山の人の心と体に支えつづけられてきた事を実感しました。

そして葬儀屋さんの素晴しさ、死に化粧の技術びっくり
きれいな顔を十分にしていた祖父の顔は「こんな男前だったのか」と思わせるぐらい美しい顔と元気な頃に気に入って着ていたさむえとなくなった足がまた生えてきたかのように足も授けられ人形のようではなく今にも起きだしそうな風貌でした。

葬儀屋さんは祖父の元気な頃の本やカメラや活動の事を母から雑談で聞いて、「お元気な頃のお写真を沢山貸してください」とおっしゃいました。何をするのかと思っていましたが通夜会場にいってびっくりびっくり

入り口は結婚式のウエルカムボードのように写真が飾られたボードがあり祖父の書いた本のDVDがお花と共にディスプレイされていたり会場に入ると後ろの壁一面に祖父の元気な頃の写真が手作りのボードの上に貼られ飾られ本当ににぎやかでお通夜の会場とは思えない光景でした。その中で作成してもらったDVDが祖父の紹介のナレーションと共に流され何だか今まで見た事も無いお葬式。今ってどこもああいう感じなのでしょうか?

そして何よりもお通夜、お葬式共に本当に沢山の方々が来てくださったのがびっくりでした。

十年近く外部と交流が無かった祖父。

その間に祖父の動けないところで祖父の本ややってきた事に評価があり動いてきたものはありましたが十年近く交流のない人のお葬式に沢山の方が来てくださった事に感謝。

そして私は母に感謝の言葉をもらいました。

「色々あったけどこんなにバイオリンを続けさせておいて良かったと思った事は無い。
よく持って帰ってきておじいちゃんに弾いてくれた。ありがとう」と。

母はさぞかし祖父の枕元でピアノを演奏したかったでしょうがここ最近指に激痛が走りやがて動きづらくなる病気になりあまり演奏もできず、ピアノは持っていける楽器ではないので
本当に良かったと心からおもいました。

色々長々書いてしまいましたがこんなに色んなことを考えさせられ、経験させられ、周囲の人のありがたさが身に染みる人の死はありませんでした。

それは身内だったからというだけでなく、出産を経験して生と死という正反対のものを見てきたからかもしれませんがなくなる瞬間まで色んな経験をさせてくれた祖父には感謝です。

本当に本当にありがとう。じいちゃん。

じいちゃんの孫であること本当に誇りに思います。

小さい頃からじいちゃんに教わってきた色々な大切な事、思い出しながら次の世代に伝えるね。

ありがとう。
















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Last updated  2010.07.10 16:08:56
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