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随分のご無沙汰です。
まず近況より。 子供もすくすくと育ち来月は二歳、私もどうにかやっています。 またぼつぼつとブログ再開したいと思います。よろしくお願いします。 六月十七日にに尊敬する偉大な祖父が亡くなりました。 満八十八歳、数えで九十歳でした。 祖父は九年前の2月に脳梗塞を発症し闘病し続けてきました。 倒れる前は70歳までは自転車屋を営む傍ら若い頃より写真を撮り続け、途中民俗学をテーマに写真を撮り始め自転車屋をたたんだ後はその世界一本に没頭し高知の山々や川、海をかけめぐり写真を撮り原稿を書く毎日でした。 面倒見が良く、辛抱強く、お酒の席ではじょう舌になる。 典型的な土佐のいごっそうでした。 倒れた時も次に出す本の原稿を書いていました。 私は祖父が自転車屋をたたみ同居を始めて2年たった頃から大学進学と同時にずっと外に出っ放しで思い出されるのはそれ以前の祖父がほとんどですがとにかく原稿を書く時や本を読むときの集中力は凄くて、妹や私が顔や髪にいたずらをしても気がつかない(髪をみつあみにしたりペンで落書きをしたり)ぐらいの集中力で子供ながらに「凄いひとだな」と尊敬し祖父の研究している事に興味がわきいつか祖父にくっついていっしょにあちこちしてみたいとおもっていました。 でも、外に出て仕事を始め、いつしか自分にも色んなことが起こってる最中祖父が倒れました。 その頃の私は自分自身にも大きなことが起こり大変な時期でそこから数年はただ日々の生活を 考えるのが精一杯で実家への帰省も時々でした。 その間の祖父は最初は在宅で三年程、少し言葉は不自由でしたが頭はしっかりしていて入院していた病院の1人ひどい扱いをしていた介護士さんのことを普段は辛抱強いですが「原稿に書き留めとく」といったりする元気もありました。でもその頃からてんぽうそうという神経の上に出来る皮膚の病気と戦い始めその後母はずっと在宅でみようと思っていましたが体調の良くない祖母のこともあり四年ほど主は老人保健施設にお世話になり残りの二年は入院と在宅での生活となりました。 私が出産をした二年前頃はまだ老健にいましたが長年のてんぽうそうのきついステロイド薬のせいかぼーっとしていることも多く体も硬縮が進み車椅子での座位も保つのがやっとで言葉もほとんど発しなくなっていました。 そんな祖父の状態が急劇に悪くなったのが去年の3月頃。 てんぽうそうの悪化で直前まで治療で入院しやっと退院した最中肺に水がたまってるとのことで別の病院に緊急入院。 その病院で突然足のじょくそうが悪化、壊死し始めてきました。 いろんな先生に遠まわしに『先が短い』事を突然告げられてきた母の心細さを電話で聞き、 いてもたってもいられず夏の帰省スケジュールを早め長くし祖父の様子を伺いに行きました。 皮膚科の診察に立ち会って目にしたのは二月に帰省した時には想像もつかなかった祖父の膝下の常態。 全体に皮はむけ真っ黒い墨のような色の足。 いや、足というより黒い細い木の棒のようでした。 ところどころ骨も見えているようです。 介護の世界に身をおき床擦れの部類はいやと言うほど見てきましたし骨の見えるようなものも何度か目にしましたがこんな常態は見たことありませんでした。 数ヶ月に1度てんぽうそうを見て頂いていた目の前の皮膚科の先生も「これは・・・」と言ったまま絶句しながら処置をする常態でした。 そんな最中、入院していた病院から退院を迫られました。 追い出すつもりは無いと言いながらも期日もせまっていました。 食べれなくなってきた祖父にいろうの手術を退院までにほどこし、足は退院し様子を見て切るしかないかもというようなことでした。 母は色んな先生から先が短いと聞きはじめてから絶対家に連れて帰るつもりでいましたがその気持ちに協力してやりたいと思いながらも大反対。 手や足が痛む病気を自身が抱え腰痛もありながらこの状態の祖父を絶対見れるわけがない! 私はすぐさま病院の相談員に療養型病床の空きや依頼をお願いしましたが状態が悪すぎて受け入れ不可能とのかんじでした。 母は在宅に力強い人がいると同じ系列で在宅専門の病院を立ち上げている以前祖父が在宅介護時にお世話になっていた婦長の名前を言い、「絶対やってくれるから」と直接隣病院にいる婦長に相談しに行きました。 でも、いろう、じょくそうの処置、痰の吸引等寝る暇も無い介護にたまたま入院し足の手術をしたばかりの祖母も(祖母も偶然にも骨頭の壊死でした)二ヶ月後には帰ってくる。 いくら看護や介護が手厚くても限界がある。 しかし婦長はそんな母の状態や性格や意思を理解したうえで「よーし、あたしがやっちゃう。」とひとつ返事であっという間に引き受け祖父や母の気持ちを考えれば1番幸せな事だしと最後は納得させられ祖父の退院も見守るまもなく帰省しました。 続きは2へ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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