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テーマ:お勧めの本(7401)
カテゴリ:日記
先日、リリー・フランキーさんの「東京タワー」を読み上げた。
昨年からベストセラーになっていたので、ずっと気になっていたものの、 新刊、ハードカバーで1500円は、 正直ちょっと痛くて、どうしようかと迷っていた。 けれど、買って本当に良かった。 この本を読んで本当に良かった。 そう、思える1冊だった。 どんなお話なのかご存じない方もいると思うけれど、 実は、あたしも 「母のありがたみがわかる本」 「ユーモアに溢れる文章、そして感動、号泣」 本の帯チラシに書いてあるこの情報のみで、買おうと踏み切った。 初めて本屋さんでこの本の見出しを見たとき、 少し前に映画であった、黒木瞳さんとV6の岡田君のノベライズ本だと思った。 作者や紹介文を見て、違うと知って一度は素通り。 「母のありがたみがわかる本」 だなんて、そんな本を読まなくたって、 あたしは充分母のありがたみを知っているほうだと思っていた。 けれど、違った。 読んでいると、記憶の隅の方に追いやられていた母との思い出や、 当たり前だと思い素通りしてきた母の愛情、 誰よりも苦労してきた母の側面を、改めて客観的に捉えることが出来たりして、 後半は、涙が止まらなかった。 あたしの両親は、あたしが2歳くらいの時に離婚している。 それからはずっと、あたしと姉、二人の子供をひとりで育ててくれた。 今ほど離婚が当たり前でないご時世、周囲からはまだ小さいあたしを 父のほうへ引き渡すべきだと言われたらしいけれど、 母は頑として、首を縦に振らなかったという。 「二人とも、ウチの子や。」 文字通り、昼夜働いた時期もある。 そんな中でも、自分を磨いていた母はとてもモテたけれど、 決して、男性の世話にはならなかった。 経済的に決して豊かではなかったはずなのに、 姉を東京の大学へやり、卒業させた。 かたやあたしは、高校へはまともに行かず、入学式、卒業式以外に 3~4回学校へ足を運ばせた。くそ忙しいのに。 成績が悪くても、「勉強しなさい。」と言ったことはなかった。 タバコを吸っている事を母に白状した時も、 「学校でだけは吸うなよ。」と言って笑い飛ばした。 友人宅へ外泊を繰り返しても、心からあたしを信用していた。 あたしは勉強が嫌いだったから、高校を卒業してすぐ働いたけれど ガイドを辞めてから、残業の多い会社に入った為、 帰りは9時を過ぎることが当たり前になっていた。 母はとても心配性だった。 ある日、いつものように駅からあたしが歩いて帰っていると、 黒いダウンジャンバーにジャージ、夜なのに色付き眼鏡に野球キャップ という見るからに怪しい格好の人物が、あたしに向かって 「おかえり~」 と言った。 あたしは、怖くてビックリして2メートルほど後ろへ飛びのいた。 母だった。 あまりにもあたしが遅くて心配だった為、駅まで迎えにいこうと思ったらしい。 けれど、冬だったのでとても寒い。だからダウンジャンバーを羽織った。 眼が悪いので、眼鏡をかけた。 お風呂上りだったので、寝間着のジャージだった。 おまけに髪が濡れていたので、風邪を引かないよう帽子を被った。 どこからどう見ても不審者だ。 あたしが、帰り道に変な車に追いかけられてからは、 あたしの当時乗っていたスポーツカーをなれない運転で迎えに来るようになった。 そんなふうに育てられていながらも、 あたしは今、母をひとり置いて地方へ嫁いでいる。 昔から、たびたび母は言った。 「あたしのことは気にせんでええから、自分が好きなように生きたらええ。 子供の人生は、子供のもんや。 子供に面倒見てもらおうなんて思わへん。 私の事を考えて、あんたらに気ぃ使わすような人生はやめて欲しい。 あんたらの重荷にだけは、なりたないねん。」 「素直な子に育って欲しい。」 母がそう願ったとおり、見事にその言葉を鵜呑みにして あたしは巣立っていった気がする。 24歳で結婚したあたし。 24~25歳は、大人だと思っていた。 けれど、何もわかっていなかった。 離れて暮らしてみて、少しずつわかってきた。 子供を生んで育てて、ほんの少しだけ母の立場へ近づいて気付いたこともある。 里帰り出産で、結婚後初めて3ヶ月近く実家で過ごし、 夫の元へ帰る前日だっただろうか。 「ここでこのままお母さんと暮らしたほうが楽しいかもしれない。 たとえ離婚してで戻ってきても、全然平気な気がする。」 と、あたしは言った。本心だった。 その時、母は言った。 「そんなことは言うもんやない。 そら、1人で暮らすよりも、 あたしはな、あんたら子供と暮らすのが一番楽しいで。 そやけどな、順番で言うたら、どうしてもあたしのほうがはよ逝くんや。 そしたら心配でしゃあないやないか。 ええ旦那さんに恵まれて、ええ両親もついとる。 お姉ちゃんにも、ええ旦那さんがついとる。 私はあんまりええ親やなかったかも知れんけど、 親としての役目を果たせたんやなって、 それが私の誇りなんや。」 それを聞いて、あたしは泣いてしまった。 やっぱり、何もわかっていない。 「どんなに親孝行をしたと思っても、必ず後悔をする。 ああ、あれもしてやればよかった。これもしてやればよかった。」 本の中に出てくる言葉。 そうかもしれない。 「あたしが健康で幸せに暮らすことが一番の親孝行」なんて言うけれど あたしは、きっとまだまだ親不孝モノだ。 何をしたらいいのか手探りで、何も出来ていない。 それどころか、まだまだずっと母が必要だ。 だからお願い。 ずっと元気でいて。 身勝手な子供のお願い。 血圧が高いんだから、もう少し、お酒とタバコを控えてください。 いつまでも働かせてゴメン。 でも、無理しないで。 いざとなったら、甘えていいんだから。 まだまだ未熟なあたしだけど。もう少し親孝行させてください。 本を読む前から想っていたこともたくさんあるけれど、 読んだことで、気付かせてもらったこと、 ちゃんと、伝えなくちゃ。 ずっとずっとありがとう。そして、これからもよろしく。 本当は、こういうことは母個人へ向けて、 メールでも打てばいいんだろうけど、やっぱり少し照れくさいので、 HPで堪忍してや。 東京タワー この本は、これからもたくさんの人に読んでもらいたいので、 あらすじなどは伏せさせてもらいました。 笑える文章に太鼓判! 涙すること間違いなし! 買って、損しない一冊でした。 ↓↓親孝行しようかなと思った方、ポチっとお願いします!!↓↓ 人気blogランキング ↓コチラも、ポチっとお願いします↓ ダイエット経過報告 20分。やると体脂肪が一気に3%くらい落ちる。 お風呂上り⇒柔軟・体操 補正下着 ⇒お休み。 朝: 昼:余ったご飯でチャーハン。焼豆腐の煮物 夜:寿司。刺身の盛り合わせを買って、初めて握り寿司に挑戦。 シャリの味が難しいなあ。 野菜たっぷりの味噌汁。 間食:なし!! なんとか、1kgちょい減りました。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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