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カテゴリ:夫婦の話と遠距離恋愛
先日、朝一番で旦那の携帯に上司から電話があった。
なんだか、上司はひどく怒っているようで、大声で罵倒している。 隣にいるあたしには、会話の内容まではわからなかったけど、 なにか旦那がとんでもないミスでもしてしまったのではないかと 不安になった。 電話を終えた彼に、 「どうしたの?何かあったの?」 と聞くと、なんでもないように 「ああ、昨日の日報をファックスし忘れただけ。」 「急ぎのものだったの?」 「全然。虫の居所でも悪かったんじゃないか?」」 その上司は、大体、いつもそうらしい。 気分で怒鳴りちらしたり、わざわざ人の嫌がるような話し方をする天才。 社内でも、取引先でも嫌われている。 まるでアニメにでてくるような典型的な嫌な上司。 たとえるなら、美味しんぼの副部長みたいな。 あたしたちの結婚式でも、居眠りをするような非常識な人間なので、 名前はよく覚えている。 「大変だね。」 あたしがそういうと、 「どうせじきに定年になるし、いちいち気にしないよ。」 と言った。 その日の夜、母から電話があった。 声のトーンがいつになく低く、会社で腹が立つことがあったようだ。 けれど、話を聞くとそんなに腹を立てるほどの事でもないような気がした。 今までの母なら、きっと気にしないだろうと。 ココのところ母は、とてもイライラしている様子だったので、 「他に楽しみを見つければ、気にならなくなるよ。」 というようなことを言って、電話を切った。 一緒に暮らせていたら、こんなにウップンを溜めなくても、 毎日聞いてあげることが出来るのになあ、と、 遠くに住んでいる自分の親不孝さ加減を、少し反省したりした。 わかったような事を言ってしまったけれど、 そういえば、あたしは最近、愚痴を言わなくちゃいけないような状況に 陥ったことがない。 答えは簡単。 働いていないから。 毎日お勤めに出ていれば、愚痴が言いたくなるようなことって どうしても出てくる。 あたしは、半年前から週末だけ、 ちょっとしたアルバイトをしているのだけれど、 そういえばこの間、理不尽なことで頭を下げなければいけないことがあった。 自分が働いていたこと時の事を思い返してみる。 あたしは、学校を出てからずっと、職は転々としたものの 旅に携わる仕事をしてきた。 幸運なことに、自分が好きな仕事を主にすることが出来たけれど、 やっぱり腹の立つことはたくさんあった。 出産前に、飲食店でバイトをしてるだけでも、ムカつくことはあった。 当たり前の事だけど、社会に出て働くって大変。 人間だからミスもする。 ミスをすれば怒られるし、自分も落ち込む。 でも、どちらかと言うと、 理不尽なことで怒られることの方が多い気がする。 今のあたしの生活は、晴れれば可愛い娘と公園へ行き、 雨が降れば、家でごろごろする。 仲のいい友人とだけたまにランチへ行き、 空いた時間には、こうしてPCをいじったり、本を読んだりする。 改めて考えてみると なんてストレスのない生活をしているんだ!! と、自分でもビックリしてしまった。 旦那は、もともと仕事の愚痴をめったに言わない人だ。 人に言ったところで解決しないことを、うだうだと言って、 またその不快感を自分の中で反芻するのもイヤだ、 という考えの持ち主。 自分の中で適当に流し、消化しているようだ。 あたしに愚痴らしきことを言うのは、 どうしても我慢できないことがある時だけ。 彼のそんなところを、あたしは昔から尊敬している。 けれど、最近少し当たり前になっていたかもしれないと思った。 仕事から帰ってきた旦那に言う お疲れ様。 お給料日に言う ありがとうございます。 の言葉は、本当に心がこもっていただろうか。 当たり前の挨拶のようになっていなかっただろうか。 その日も夜遅くまで働いてくれた旦那様に、 考えたことを全部言ったら、 「そうかそうか。んじゃあ、子育てが落ち着いたら、 お前にはまたバリバリ働いてもらおうかな。」 だそうだ。 わかりましたとも。 それまでは、この穏やかな暮らしを満喫させてもらうとしよう。 そして、 あたしは、改めて心を込めて言った。 「いつも遅くまで働いてくれたありがとう。」と。 これからも、感謝の気持ちを忘れずに接していけたら、 旦那の靴下がのけぞるくらい臭いことにも 我慢ができるようになるかもしれない。 イヤ、やっぱそれはムリ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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