大峰・釈迦ヶ岳
7月14日、お天気も良さそうだったので、釈迦ヶ岳に登った。その前の週、弥山に登った友人から「バイケイソウの花が満開だった。」と聞き、弥山はキツイので却下、もしかしてここならまだ咲いているかもしれないと思ったのだ。登り始めは晴れていて、予想通り満開のバイケイソウが見られた。芽や蕾は見たことがあるが、花は初めてだ。ほぼ中間点である古田の森を過ぎたあたりから、時折雷の音が聞こえ始め、雨もぽつぽつと降り出した。傘をさして登っていると、次第に黒雲が遠ざかり、頂上に着いたときにはうっすらと日差しもあった。昼食を食べていると、修験者に率いられた一行が「ざ~んげ、懺悔、六根清浄」と唱えながら、険しい弥山側から登ってきた。いわゆる大峰奥駈だ。先達と思われる修験者の方が、頂上に建つお釈迦様がどのようにして運ばれたかを説明してくださっているのを聞いていると、またまたガスに包まれ、雷鳴も・・・。急いで山頂を後にしたのだが、登山口あたりは雨の跡が全く無く、そんなに局地的だったのかとちょっとビックリ。 山頂のお釈迦様だが、鉄製で、いくつにも分かれていて、たった一人の力持ちが何度もここまで運び上げたそうだ。お金で雇われたその力持ちは、次第にお釈迦様が出来上がってくると、それが喜びとなり、結局お金を受け取ることは無かったらしい。そして、台座に名前が彫られただけで、その後の消息は不明と言う。彼がどのような生涯を終えたのか知る由もないが、一つの偉業を成し遂げたことは間違いない。今は、度重なる落雷による修理はヘリコプターらしいし、その説明の最中、タバコを吸って叱られた人がいるのを知ったら、さぞ嘆かわしく思うだろう。