金剛山
冬の金剛山登山は、大学時代のワンダーフォーゲル部の恒例だった。3年前、三十数年ぶりに再開したのだが、昨年は夫が骨折して行けなかったので今年で3回目。いつものメンバーとなかなか日程が合わず、11日に結局夫婦二組で行くことになった。もう一組の家はわが家から金剛山へ行く途中にある。当然、今まではうちが車を出していたのだが、今年は、夫が下山後の温泉でビールを楽しめるようにと迎えに来てくれた。先週末、もし登山口付近に雪が降っていたら、駐車場まで車で行けるかどうか・・・と心配していたが、車道には全く雪が見られなかった。アイゼンも天ヶ滝との分岐まで要らず。凍っていた道が、登るにつれ、踏み固められた白い雪の道となってとても歩き易い。休憩しながらでも、伏見峠へ1時間40分で到着する。大阪側からの道と合流するところで、もう見事な霧氷を見ることが出来た。この時点で10時前なので、先に葛木神社へお参りし、転法輪寺前の売店のところでお昼にしようということになった。山頂が白く輝いているのは葛城山。売店前のベンチに運よく座れ、さあお湯を沸かそう!という時になって、私がヤカンを忘れたことに気がついた。「ヤカン忘れた~」と大騒ぎしていたら、帰ろうと立ち上がりかけていたお隣の方が、「貸してあげましょうか?」とザックを開けようとしてくださる。同時に、そばのベンチに座っていた方が、「先に使ってください。」とヤカンを差し出してくださったので、ありがたくそちらを使わせていただいた。山に登る人はみんな優しい。とりあえずカップ麺に入れるお湯を沸かし、ヤカンを返したのだが、食後のコーヒーが飲みたくなった。仕方が無いので、空になったビールの缶をバーナーに乗せ、ヤカン代わりにしたのだが、これが何と上手くいったのだ。事情を知らない人がこれを見たら、「ビールを沸かすなんて・・・」と不思議に思ったことだろう。お昼くらいから日が照り始め、-5度でもそんなに寒さを感じなかった。食後、いつもの時計のところで記念写真を・・・と思ったのだが、人が多くて諦め、そこから少し登って大阪側を眺めることにした。霧氷の花が咲いた木々の向こうに、遠く六甲山の山々が見える。ほぼ中央にPLの塔。写真には写っていないが、関空の連絡橋もかすかに見えた。帰り際には青空も見られ、日差しに輝く霧氷がとても綺麗だった。下山後のお楽しみ、今日はかもきみの湯。ここは御所市の施設なのか、ソチオリンピック・スノーボード代表の平岡選手の応援幕が掲げられていた。この選手が銅メダルを取ったと知り、あまり知らない競技だが、なんだかとっても身近に感じられて嬉しかった。 22707歩 かもきみの湯