猫と財布に優しい生活

9月でしたか、荒川区の「迷惑餌やりに罰金」ってニュース。
記事本文を読んでみると、こういうことでした。

適切な　 エサやり		迷惑な エサやり
OK		罰金

荒川区って、猫の屋外での活動の適正管理等に係る地域活動の支援制度 もあるんですよ！

だけど記事の見出しから連想するのは。。。

エサやり ＝ 迷惑

罰金

おかげで、全国各地で餌やりへの嫌がらせが増えているそうじゃないですか。
こんな見出し付けやがってコンニャローっ！



適切な餌やりをする人も、不適切な餌やりをする人も。
他の人の目には、全部同じ「エサヤリ族」に映ります。
不適切な餌やりで問題が起きると、餌やり全体に厳しい目が向けられます。

エサヤリ族

これでは適切な餌やりさんも困るので、不適切な餌やりさんに噛みつきます。
双方「ネコのため」のつもりだから、さあ大変。
人間どうしなら多少のことは妥協するけど、 の命がと思うと一歩も引けない！

これが、傍目には……

エサヤリ族 餌やりＡ × 餌やりＢ

内輪モメにしか見えない

あの連中ときたら、周りに迷惑はかけるわ、仲間同士でケンカしてるわ……
餌やりに向けられる目はますます厳しくなります。



ある団地の猫ボラグループ。
こんな掲示物を作りました。

「８街区のネコを見守る会」 餌やりマナー宣言 　(1) エサやりのあとは、きちんと掃除をします。 　(2) エサや容器を放置しません。 　(3) 糞尿対策として、猫トイレの設置・管理をします。 　(4) 増えないように不妊手術を施し、一代限りの生を全うできるように見守ります。 　(5) 遺棄・虐待を発見したら、警察に通報します。

エサをやるから増える捨て場にされる食べ残しに虫がたかる庭でウン～～～という定番の苦情に対する回答を、忍ばせているのがポイントです。

エリア内の掲示板と、餌やりスポットと、猫トイレ のそばに掲示。
手術費捻出のバザーのチラシにもこの宣言を載せて、全戸にポスティング。

繰り返し継続して住人の目に触れさせることで、餌やりルールを団地全体に認知させたのです。


餌やりは、周りの迷惑を省みない、自分勝手な行為。
そう思いこんでいた人が、「こういう餌やりなら」と容認してくれるようになりました。


「適切な餌やり」が受け入れられるようになると、「不適切な餌やり」に対する態度も変化しました。
それまで餌やり行為やネコに向けられていた怒りが、不適切な餌やりをする“その人”だけに向かうようになったのです。
エサをやっているというだけで怒鳴られたり、ネコに石を投げられたりすることが、無くなりました。

「餌やりの是非」から、「餌のやり方の是非」へと、視点が移ったわけです。


（続く）