テーマ:☆動物愛護☆(3964)
カテゴリ:猫ボラさんに読んでほしい
(これまでのお話)
「餌やりマナー宣言」を掲示した「8街区のネコを見守る会」、通称ハチネコ会。 新しい悩みを抱えていました。 「児童館の裏に、スーパーのトレイが散乱っ」 「餌まいたらすぐ帰ってる。掃除するって書いてあるのにっ」 「横の植え込みんとこでエサまくから、そのあとうちの庭で。トイレなんて設置してないじゃんっ」 詳しく聞いてみると、ハチネコ会とは関係のない餌やりさんのこと。
ハチネコ会が勝手に出した、マナー宣言。 会と関係のない餌やりさんには、この宣言も関係ありません。 でも、一般の人から見たら、区別がつかないんですよね。 それじゃ、区別がつくようにしよう! ハチネコ会は、「腕章」をつけることにしました。 「餌やりマナー宣言」の腕章です。 マナー宣言の掲示物の縮小版を、市販の腕章の透明部分にはさみました。 遠くから文字を読むのは無理でも、色使いや文字の配置で、あの「餌やりマナー宣言」の関係者だとわかるようにしたのです。 最初の効果は、意外にも、メンバー自身に現れました。 餌の後片づけやトイレ掃除が、いちだんと丁寧になったのです。 会の腕章が、良い意味でのプレッシャーになったようです。 「餌やりがしやすくなった」 という人もいました。 腕章があると、お上のお墨付きを得たような気分で、堂々としていられるそうです。 組織の一員としての行動をアピールできるから、個人的に攻撃される心配が減るんですね。 さて、この腕章といっしょに、ハチネコ会のマナーの良さを見てもらわなければ! マナー宣言 5項目のうち、日常的にアピールしやすいのは、(1) の「掃除」です。 メンバーの 1人は、周辺を掃いたりゴミを拾ったりしながら、通りがかりの人に声をかけることにしました。 餌やりは人通りの少ない場所で行いますが、人が全く通らないわけではありません。 誰かが通りかかったら、朝なら「おはようございます」。夜なら「こんばんは」。 1回のノルマを 3人と決めて、3人目をクリアするまで掃除を続けます。 なかなか人が通らないときには、掃除をしながら人通りがある場所まで進んでいくこともあります。 こうやって、毎日少なくとも 3人の人に、「腕章をつけた人が掃除をしている姿」を見せていきました。 別のメンバーの 1人は、積極的に声をかける勇気はないので、黙々と掃除することにしました。 そのかわり、人の気配がしたら身体の向きを変え、腕章ができるだけ「見える」ようにします。 自分で決めたノルマは、5人です。 それから、拾ったゴミを入れる袋は、中身がよく見える透明なものにしました。 コーヒーの空き缶、タバコの吸殻など、ネコと関係のないゴミも拾っているんですよ~~ 無言のアピールです。 「腕章」が周知されるにつれて、誤解による苦情も減っていきました。 また、たまに苦情があっても、腕章の有無を確かめることで、以前より要領よく対応できるようになりました。 地域の理解を得る工夫の1つです。 (続く) ※この物語はフィクションであり、登場する団体・地名等の名称はすべて架空のものです。 猫に優しいミニ情報【姫路】カレンダー販売中 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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