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猫と財布に優しい生活

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2011年04月09日
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テーマ:お勧めの本(7357)
カテゴリ:東日本大震災

火の手はここだけで数十ヵ所も上がり、水の一部に油が載って流れ、それに火がついた。

石油貯蔵タンクのいくつかが、地盤亀裂によって破壊し、そこへスパークが飛んで引火した。

震災というものの常として、これらのことが、(中略)きわめて短い時間の間に一斉に起こったのである。

「国難か……」

震源が、(中略)何ヵ所にもわたってほとんど同時に発生した、という点で、地震史上未曾有のものだった。(中略)600キロにわたる直線上のどこかに発生した地震が、引き金のように直線上にならんだ震源の地震を誘発したらしい、とわかったが……

船舶が陸上にうち上げられた損害も多数にのぼった。

海抜三十四、五メートルまで、あれくるう波先がおそいかかった。津波の引いたあと、(中略)ほとんど何も残らないほどの惨状だった。

市内半分が津波で壊滅させられ、津波がひいたあとも、全市域が水深1メートル以上の海水に水没したまま……

小松左京「日本沈没」から引用

いつ書かれた文章だと思いますか?

約40年前。
正確には、1964年から 1973年です。
読んでおいてよかった、と思う本の1冊です。リアルタイムで読んだわけじゃないので念の

震災後、各方面の無責任なコメントを見聞きして
「そんなこと小松左京がとっくの昔に書いてるじゃんっ!!」
と何回叫んだことか。

某地震研究家(パパ)のレクチャーに対しても
「それ日本沈没で読みましたけど?」
と何回言ったことか。


こういう時期に読み直すのは……と思いましたが。
パパも読みたいというので。
図書館で借りてきました。

いやはや、すごいです。
これは石巻、これは気仙沼……まるで“見た”んじゃないかと思うほど。

小松左京は、予知夢でも見たんだろうか。
タイムマシンでも乗ったんだろうか。

震災というものの常として、これらのことが、(中略)きわめて短い時間の間に一斉に起こったのである。

ここの文章が特に好きです。
この人は、震災というものの本質を、本当によくわかってるんだなぁ~と。




おもしろい、とは言わない。被災者の方に失礼だから。
でも、この1冊で、今回の災害がより深く理解できるような気がするんですよ。
地球物理とか、防災行政とか、試験気球とか、外交とか。

震災のバイブル。
オススメですよ!!


それで、今ごろ、ひそかに美術品を海外に移したりしてるんだろか・・・・・・?







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最終更新日  2011年04月20日 01時32分33秒
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