エヴァ・メイ目当てです。期待どおりでストレス発散。表現や表情が抜きんでてます!
アルフレードやジェルモンも(最近歌われるカヴァレッタは抜きでしたが)けっこうよかったです。
とくにジェルモンは威厳と父親愛の暖かさを感じました。大きな拍手もらっていて、うれしそうでした。
でも、当然のことながら、やっぱメイのヴィオレッタの世界にハマります。
特に弱音で表現する嘆きが本当にすばらしかった。
今回は3幕がとくにすごかった。愛の渇望、かなえられない絶望、再会の陶酔的な喜び、生きることへの急激で壮絶な執着。いやぁ引き付けられっぱなしです。オペラグラスで見る、髪振り乱した表情もすごい!
エヴァ・メイの鈴の音のような心地よい高音が大変お気に入りです。
で、コロラトゥーラはキレがあるというより、聞いていると癒されて心が豊かになるという類と感じてました。
この間のソロリサイタルでは、ふくよかで暖かみが増してきたなぁと感じましたが、今回のヴィオレッタはそういった年を経た声の変化を、表情付けにたいへんうまく転嫁させてるなぁと感じます。
メイのオペラが久々に聞けた、良き日でした。
指揮 ドモンコシュ・ヘヤ
演出 アンドラーシュ・ベーケーシュ
ヴィオレッタ エヴァ・メイ
アルフレード サボルチャ・ブリックナー
ジェルモン アナトリー・フォカノフ
ハンガリー国立歌劇場管弦楽団、合唱団、バレエ団
2013(平成25)年6月22日 東京文化会館大ホール