Ama-laの心の育て方　

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• 美しいひと

  AUNG SAN SUU KYI＜アウンサンスーチー氏＞ミャンマー（ビルマ）の旧首都ヤンゴン（ラングーン）に生まれたミャンマーの非暴力民主化運動指導者である。1991年ノーベル平和賞受賞。この女性の写真や映像をみるたびに、心をうたれる。いつも髪に花を飾り、ほっそりとした体にビルマの服をまとっている。１９８９年に自宅軟禁され、以来１８年の長きにわたり戦い続けている。私はこの女性（ひと）のなかに【美しさ】をみる。背すじをスーと伸ばし、民衆に向けるその眼差しはやさしい。気高いその心。長年故国にとどまり続ける、武器を持たない戦士。Daw AUNG SAN SUU KYIにあてた　 小野　洋子さんの讃辞の言葉（Dawはビルマ語で尊称をあらわす）My Sister, your　Spirit shines in the midst of darkness.  Your resilence shames us and encourages us to keep the fight for justice and freedom.Please know that you are in the hearts of each one of us who believe in the new world to come.        In sisterhood,                  Yoko Ono Lennon私の姉妹、あなたのたましいは暗闇のなかで輝いています.あなたの圧力に屈しない快活さは私たちを恥じ入れさせ、そして正義と自由のための戦いを続けていくための勇気をあたえています。あなたは新しい世界がくることを信じている人たち、ひとり一人の心のなかにいることを知ってください。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　あなたの姉妹　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　小野洋子拙い訳でごめんなさい。今年は私のブログを読んでくださってありがとうございます。2008年もどうぞよろしくお願いいたします。 

  2007.12.26

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• 祈り

  うちにもこの写真のような犬がいます。犬種はラブラドール、もうすぐ９才になるめすのワンちゃんです。名前はタラといって、意味はヒンドゥー語で「星」、またはチベット仏教の「ターラ」という女神さまでもあります。そんな立派な意味があるのですが、ご近所さんにその風貌から、「サザエさんのたら」、だと思われています。タラは私が傍らで祈っていてもこの写真のように、一緒に祈ったりしません。たいていはソファでお腹まるだしで寝ています。私は困ったことがあるとすぐ祈ります。幸せになりたいからです。ところで、【世界一幸せな人】としてアメリカのメディアにも取り上げられた人物がいます。その人はフランス人のチベット僧です。彼はフランスの父が高名な哲学者、母が有名な画家というインテリの家に生まれました。パリ大学で博士号を取得、パスツール研究所に所属しその将来を嘱望されていました。家庭にはフランスを代表する様々な分野の著名人が出入りしていたのですが、彼はそのような人たちに何らかの物足りなさを感じていたそうです。１９６０年の終わり頃、彼はテレビ番組で、あるチベット僧のドキュメンタリーをみました。なにかピーンと感じるものがあり、インドの北に位置するダージリンにその高僧に会うために旅立ちました。以来３０数年間、ヒマラヤで偉大なる師のもとで修行を積みました。何故、【世界一幸福な人物】、と言われているのでしょうか・・？チベット仏教の精神的な指導者ダライ・ラマは西洋科学についての造詣が非常に深く、「心と生命会議」を西洋の選りすぐりの科学者たちと行っています。【世界一の幸福な人物】も仏教徒として、この会議に参加していますが、自らが実験対象になりました。その実験の目的は、人が薬物に頼らず自らの努力によって、脳の機能に永続的で前向きな変化を、しかも感情に与える影響力という点で、薬物によるよりさらに深い部分にまで及ぶ変化をもたらすことができるのかどうか、それを探るためだった。彼は実験までの数ヶ月間、徹底的に隠遁修行をおこなっていた。このような修行の期間の累計すれば２年半に及ぶ。だがそれ以前に、チベットの高僧の従者として日常業務をこなした多忙な数年間においても、常に修行を心がけていた。この研究の課題は彼のそうした訓練のうちの何が、どんな違いを生み出すかさぐることだ。彼ほどの修行レベルの人物に、これほど高性能な脳画像化装置（ｆMRI）を使用する初めての実験がこうして行われた。チベット仏教は瞑想方法において最も多岐にわたるメニューを提供しており、チームはこれらメニューの中から研究対象を選び出した。☆　視覚化☆　一点集中☆　あわれみの感情をおこすー結果ーここでは、あわれみの感情をおこす、瞑想の結果だけをのべます。それには多少なりとも脳のしくみを理解しなければ、と思い、再び文中から引用させていただきます。人間だれしも、多少なりとも気分を変える能力をもっています。脳の前頭前野の左右の活動が、それぞれ独自の比率をもっていて、この能力がこの比率を変化させます。比率が左側によれば寄るほど、機嫌がよくなる傾向があり、気分を高揚させる体験は、一時的でありそうした左側への片寄りを生み出す。たとえば、過去の記憶から楽しい出来事を思い出すよう求められるとか、おもしろい映画や心あたたまる映画を見た場合、ほとんどの人が、この比率のなかで肯定的な変化を示す。彼のあわれみの状態の脳の変化は「極端に」楽しい気分を反映していたのです。他人をあわれむという憐みの行為が、瞑想をしている本人のなかに強い幸福の状態を作りだしていたのです。この実験結果は、ダライ・ラマがよく口にする見解、つまり、すべての存在に対するあわれみの瞑想をおこなっている人は、すなわち受益者であるという見解に、科学的根拠を与えるものだった。ながくなりましたが、私が祈りの瞑想を心をこめてするのは、ここに理由があります。「情けは人のためならず・・・」といいますよね。他の人のために祈ることが結局は自分のためになっている、ということ、にあらためて気付かされました。 参考：「なぜ人は破壊的な感情をもつのか」　ダニエル・ゴールマン　＆　ダライ・ラマ　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　アーティストハウス刊  

  2007.11.25

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• 願いのたてかた

  立て続けの日記のアップ。自分でもチョット驚きです。これからはもう少し頻繁に書きたいと思っています。（笑）このお花の写真は、小さい画面では「こんにちはー！」というふうにみえたのですが、大きいと可愛らしさがなくなっていますね。今朝、遠方に住む姉と電話でおしゃべりをしました。女同士で様々なことをはなしたのですが、その中で姑との関係に悩む姉の友人の話がありました。　　　　　　　　　　　　　　　　　彼女は結婚以来夫のご両親と同居しているのだそうです。舅さんを見送り、物質的には何不自由のない生活なのですが、長年お姑さんとの関係に悩み続けてきました。よくある話です。２，３年前からそのお姑さんに認知症の症状があらわれ、その対応に四苦八苦しているらしいのです。お姑さんは９０才をゆうに過ぎ、認知症がありながらも足腰は丈夫、口も達者でああ言えばこう言う、という状態なのだそうです。「呆けているんだ」とは思ってもイライラして、言い合いをしてしまい、自己嫌悪におちいってしまう毎日だそうです。本来は穏やかでやさしい女性なのですが、長年言いたい事も言わずに感情を抑えてきた、ということもあるのでしょう。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　毎朝、『今日はイライラしないように!』と誓いをたてるのですが、顔をあわせたとたん、その誓いはもろくも崩れ去るのでした。私たちが何かを願ったり、目標をたてるときに「～しない」と否定語で表現しがちです。　例えば『間食をしない』、『嫌なことを言われても落ち込まない』など。自分の行動や習慣を変えたい、と思うからです。よく聞くのは『たばこをすわない』と決めた途端、立て続けに（いつもより）吸ってしまう、ということです。これがなぜ起きるかと言うとどうも脳の働きと関係があるらしいのです。たとえば、梅干しを食べているところを考えないでといわれると、梅干しを食べているところを想像して、つばがいっぱい・・といことがあるでしょう？。『間食をしない』と言えば、間食をしている自分の姿がイメージとして浮かび、『落ち込まない』と言えば落ち込んでいる姿が浮かんでいることになるのです。言葉を聞くと無意識的に脳が反応しイメージが浮かんでしまうらしいのです。暗いニュースが多い昨今ですが、これもこだわりすぎるとこのような暗い話題にふさわしい気持ちにつながってしまうということですね。経験がありますが、グチなどもストレス解放などと言って繰り返していると、知らず知らずにそのグチに反応する否定的な出来事が起こってきます。幸せになりたいと思っているのにもかかわらず・・・・。きっと姉の友人も『おばあちゃんに親切にしよう！』と思い、言葉に出したほうが思い通りになるのでは・・・と思います。私も『間食をしない』を肯定的に言い直して、『スリムになる』にしてダイエットに励みたいとおもいます。  

  2007.11.07

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• ミルトン・エリクソン

  1910年代、アメリカ、ウィスコンシン州の小さな町での出来事この小さな町の住人はある人物のうわさでもちきりだった。それはジョーという名うての暴れ者のことであった。ジョーが長い刑期を終えてこの町に戻ってくるというのだ。住人は震え上がっていた。ジョーは乱暴者で誰かれ問わずけんかをし、刑務所の内も外もなく数々の暴力沙汰を起こし、窃盗をくりかえすような人間だったからだ。ジョーが戻って４日もしないうちに町の商店が３件、夜間に襲われた。「やっぱり・・・」と住人たちはジョーを止められるわけもなく、ただただ恐れていた。そのころこの町からそう遠くないところにスージーという名の娘が住んでいた。父親は裕福な農場主だった。ある日スージーは用をたしに町に出かけた。そこらあたりをうろついていたジョーはさっそく目をつけ、スージーの行く手をはばみ、じろじろ眺めた。スージーも同じようにジョーをながめまわした。ジョーは「今度の金曜日、ダンスに付き合わないか?」とさそった。スージーは“好みのうるさい”ことでは町でも評判の女性だったが、しばらく考えて、「あなたが紳士なら、かまわないわ」と答えた。ジョーが道をあけるとスージーはそのまま歩み去った。翌朝被害にあった３軒の商店の店先に、盗まれた品々の詰まったはこがいくつもおかれていた。なくなったものはなかった。ジョーは品物を返したその足でスージーの父親の農場に行き、作業員として雇ってもらった。次の金曜日、ジョーはスージーとダンスに出かけた。つまりジョーはどこからみても紳士の名に恥じない行動をとったのだ。ふたりは翌年結婚し、ジョーは農場の経営を手伝うようになった。さらにジョーは町の教育委員の一人として町の“中心人物”にもなった。天才的な催眠療法家として知られる精神科医、心理学者であるミルトン・エリクソン博士（１９０１～１９８０）はこの町で生まれ育ちました。これは博士がどういういきさつで心理療法士になろうとしたかについて、自ら語った興味深い話です。博士はこの話の意味について「おわかりですか？ジョーが受けた心理療法は、『あなたが紳士ならかまわないわ』というひとことです。・・・・・心理療法は患者の内部でおこなわれなくてはなりません。全てを行うのは患者であり、患者がその気にならなくては始まりません」ーわれわれには自力で自らを変える力が備わっているーミルトン・エリクソンの関心は、どうやって患者をその気にさせ、自分の問題を自分で解決するようにもっていくかでした。これさえできればどんなに“絶望的なケース”にも変化は起こりうる、とジョーの実例を目の当たりにしたエリクソンはそう固く信じたのです。　　　　　　　　　　　　　　　　参考図書：リチャード・ボルスタッド「自分を変える　最新心理テクニック」　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　より一部引用仕事がら問題を抱えた人々と関わることが多いのですが、思わず指示的なことを言ってしまいそうになることがあります。（～してみたら？こうやったらいいんじゃない・・・？など)そんな時に心に浮かぶのは、このお話です。このお話は示唆にとんでいて、いろいろな受け取り方ができます。皆さんはこのお話からどんなことを思い浮かべましたか？　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 

  2007.11.05

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• イルカと人間

  早くも覚書きシリーズブレイクします。 先日、外国人の友人から次のようなメールが届きました。 私は昨日友人達にメールをおくりました。それは世界中でなされている動物への虐待についてのメッセージです。私は人間による動物への残虐な仕打ちから動物を守る団体に所属し活動しているからです。 昨日のメッセージは日本におけるイルカ漁についてのものでした。ビデオを見、大変なショックを禁じ得ませんでした。 そして、安倍首相への嘆願書に署名もしました。 大方の日本人は、イルカがどんな殺され方をしているのかを知らずにイルカを食べているのかもしれない。もしかしたら食べているのがイルカであることも知らずにいるのかも知れないと思いました。 ご存知のようにイルカはわれわれ人間に友好的で、命を救われたというような例が沢山あります。 人間は時に感謝の念を忘れ、他の生き物の苦しみへの無関心さ故にどんな動物たちよりも残忍なことをします。 私はあなたが日本でこのようなイルカを守るためになにか行動を起こすことを希望したいのです。 ビデオ http://www.glumbert.com/media/dolphin 嘆願書 http://www.petitiononline.com/golfinho/petition.html とありました。 友人は私たち日本人がイルカや鯨を常食していると思っているようです。その誤解は解きたいと思いますが、世界はそんなふうに思っているのかも知れませんね。 私は実のところイルカ漁が行われているのを全く知りませんでした。このビデオを見てショックを受けました。 ある人がイルカショーをはじめてみたそうです。 その時の感想をこんなふうに書き記しています。 実はわたし、イルカショーってのを観るのが、生まれて初めてだったんですよ。水族館はキライじゃないので行くんですが、イルカのショーとはご縁がなくて、いつもチャンスを逸してたんです。......まあ正直なことを言えば、哺乳類のイルカを調教して芸をさせることに、ちょっと抵抗があったんですけどね。でも今回、オープニングで６頭の巨大なイルカが元気に登場するのを観た瞬間、ボロボロと涙があふれてしまいました。まだ芸とか、何もやってないのに。イルカがこんなにすごいとは、思わなかった！　ホントにホントに、驚いた。「イルカと一緒に泳ぐと癒される」なんて言われますけど、存在そのものが奇跡のようですよ.「ロンチェン・ニンティク」の大先生、ド・ドゥプチェン１世猊下（1745-1821）は『ユンテン・ズゥ』（徳性の宝蔵）の註釈の中で、「仏陀・菩薩の慈悲ほど甚深で広大なものはなく、衆生を成熟させるための御行為（御業）だけが常に放射されており、しかも決して裏切ることがない」とおっしゃっていますが、こうやって間近にイルカを見ると、慈悲の顕われはこういう所にもあるものかと、ただ感嘆するばかりです。イルカと初めて接すると、その存在にうたれるものがあります。なんと表現したらいいのか言いがたいものがあります。イルカ漁は日本の伝統だそうです。しかしここまで残酷な方法をとる必要があるのでしょうか・・・？日本でこの映像は放映されていないと思います。伝統であり、風習であるならば他の番組のように放映できるはずです。 一体、何の必要があってのイルカ漁であり、捕鯨なのでしょうか？ 珍味として味あうためだけに・・？ 止めて欲しいと心から思います。 長くなって大変申し訳ないのですが、嘆願書の「訳」を載せます。直訳で意味が通じない部分は【作文】しました。 【安倍首相殿】 私たちは日本で例年行われているイルカと鯨の残忍な大量虐殺に憤慨しています。 血で真っ赤に染まった海水のイメージは明らかに、日本が世界の海洋の現状と海洋資源のためにそれが必要とするサポートについて殆ど考慮していないということを示しています。 多くの科学研究が海洋が衰えているということを示してもいます。 私たちはそれらの過剰な開発を止め、且つ海洋に生息している生物を保護する事に必要などんな処置でも講じなければなりません。 あなた達が殺すイルカと鯨の種の現状は絶滅の危機にさらされているか、未知の分野でなにが起こるかわからない、そんな状態なのです。 鯨の肉として、またはイルカの肉を鯨の肉として欺いて売られているということ、そんな最後を迎えるイルカと鯨にとって考えられない命の無駄です。 さらに、有害レベルの水銀、カドニウムに汚染された肉を食べる人々の生命の危険さへあります。 生き残ったイルカは水族館、ウォーターパークやイルカと泳ぐプロジェクトで最後を迎える運命にあることは悲劇的で受け入れがたいことです。 更にこれらの動物を殺すために使用される方法は残酷です。 湾にイルカをさそい、囲み次に大きなモリで突き刺し長く辛い死を受けさせること、または溺死させることは非人道的な方法です。 この行為は不名誉で、国際社会を失望させた原因でもあります。 私たちは、日本が永久に直ちにこの虐殺を放棄し止めることを要求します。 私たちは、非難すべき暴力を止めるまで、この問題を国際的な光にもたらすまで運動しつづけます。

  2007.09.03

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• 旅の始まり

  そこはバンガロールでもちょっと大きいホテルだった。流石に名前、ホテル代など忘れてしまったが、インドルピーの価値と日本円の価値に大きな幅があり、「安さ」で選んだと思う。広いレストランがあったのを記憶している。さて、一夜明け、朝からけたたましい音楽で眼が覚めた。インディアン映画音楽のテーマミュージィックのようである。後にはこれに悩まされることになるのだが、インド初日のこの朝は異国情緒たっぷりで感動した。レストランでの食事はコンチネンタルにした。インド料理は辛そうで、メニューもよくわからなかったのだ。私の行くべき場所は郊外にあるときいていたので、まず引っ込む前にバンガロールの街に出てみることにした。午後遅くにでもタクシーで行っても、たいしてかからないだろう、と軽く考えていたのだ。バガロールの街はインドで溢れていた。当たり前だが・・・・。金色や銀色の装飾品店、ステンレスの食器店、香辛料ショップ、色とりどりで眼も眩みそうだった。おもちゃ箱をひっくり返したようだ。色鮮やかなサリーを身にまとった女たち、買い物籠をさげた旦那さんたち。見るもの触れるものが珍しく、興奮を覚えた。物乞いの大人、そして子どもたちも多く、慣れていない私は乞われてもどうしたらよいか分らず困った顔をして見せるのみである。１ルピーぐらい・・・と思って与えるとアッと言う間に囲まれて身動きが取れなくなるので『用心、用心』である。があまりの多さとその姿の異様さににショックを感じた。バザールに出没する物乞いは一様に体の一部が欠損していた。脚がなく今で言うサーフボードのようなものに上半身を乗せ移動していたり、いざっていたり、片足、片手だけの人、舌が半分しかない女の子など、ショックで緊張してした。後にこの女の子のことを人に話したら、「トリックだよ」とインド通のその人は教えてくれたが、私にとっては余りにリアルで、今も解けない謎である。さて、これからお世話になる農場へ行ってくれるタクシーに話をつけようと、ホテルに出入りしているタクシーの運転手に「ジャパ二・バブーって知ってる?」と訊くと一様に「知らない」と言う。お終いにはホテルマンに尋ねても、「知らない」と言う。『そんな筈はない』・・・。日本を出る前、先輩に「バンガロールの空港に着いたら、タクシーの運転手さんにジャパニ・バブーの所にと言えば、連れていってくれるからね」と言われていたのに・・・・・。日本人は本当に珍しい存在で、しかもSさんは有名人だから、ときいていたのに・・・・・。カルナタカ語で【バブー】とは【旦那】という意味だ、とも聞いた。住所を示しても「分らない」と言う。困ったことになった・・・・・。聞き回っているうちに、夕方。その日はホテルにもう一泊することにし、かくして不安な一夜は更けていった。　　　　　　―続く― 

  2007.07.16

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• 変化の時

  それは唐突にやってきた。しかし、穏やかに、それとは気づかないようにごく自然な導きだった。この旅がその後の私の人生の支柱となる重大な出来事になった。何年も前に、私は教師として働いていた。大学を卒業し仕事として何がいいのだろう・・・と漠然と思っていた。しかしながら、両親が教師の家に生まれ、女性として一番恵まれた職業は教師、と信じて疑わなかった母親の影響で、大学でも心理学専攻とはいえ教職課程もきっちりこなし、姉妹も順調に教師（夫たちもしかり）になって、私も教師になるしか道はなかった。なぜか採用試験に受かってしまったのだ。なじめなかった・・・・。学生時代に学業は別として、気ままな生活を楽しんでいた私には子どもたちというより、職員室の大人とどう付き合えばいいのかさっぱりわからなかった。その頃、大人は「いい人」か「うるさい人」の２種類しか存在しないと思い込んでいた私には注意されるとめげ、励まされてもなにか違う人種の中にポツッと一人置かれたような心細さと反発心を感じたものだ。障害児学級の副担任だった。子どもたちとは会うのが楽しみだったが、職員室にいると息苦しく、一刻も早くここから出たいと思うのが常だった。終いには十二指腸潰瘍まででき、一年でやめた。仲良しになったクラスの子ども達や親御さんと別れるのは辛かったし、親切な熟年先生に引き止められ、親にとめられたけど・・・・・。最後の挨拶を終え校門を後にするときは、「解放された!」という喜びが体中を駆け巡ったことが忘れられない。辞めたのが３月、５月の終わりには私はインドにいた。ある世界的な組織であるボランティアグループの派遣を願い出たのだ。実はこの活動には学生時代から関わり、大学が休みになると、農場でボランティアをしていたのだ。牛舎の掃除（牛に蹴飛ばされた）、夏は牧草刈、やることは沢山あった。ここは私と世界の接点だった。アジア、アフリカ、ヨーロッパ、アメリカなど様々な国のボランティアたちが参加し、ともに働き友好を深める場でもあった。なので、そとでの労働は慣れない私でも非常に楽しかったのだ。一人で旅立った。タイ、バンコック経由だ。国内線はともかく外国に行ったこともない私が一人で旅立ったということを考えると、今でも冷や汗がでる。すごいなあの頃の私は・・・。しかし立ち寄ったタイが気に入り予定をオーバーし、１週間も滞在してしまった。異国情緒溢れるタイが楽しかったのである。そしてカルカッタ(現在はコルカタ）空港、インド人が不気味に思えた。なにが珍しかったのか、全員（半径２５メートル）のインド人が私をみるのだ。まるで私が世話をしていた牛舎の牛たちのように。あの時代に女の子の一人旅（しかもインド）は考えられないことだったわけで、心配、好奇心のこもった眼差しだった、と今はわかるが・・・。今も昔も変らないインドだが、やはりバンガロール（現在はベンガルール）行きの国内線は大幅に遅れていた。空港内のレストランで待つ事３時間やっと乗れた。その間中視線にさらされていたことになる。けっこうこれが辛いのだ。（最初は注目を浴びてちょっと嬉しかったが）バンガロールは南インドにあり、デカン高原の端に位置している。従って気候は最高でインドとは思えないほど涼しい。常に涼風が吹き渡りインド人の上層階級の人々が多く住んでいたことでも知られているカルナタカ州の州都である。現在はバンガロールはインドのシリコンバレーといわれ、大小あわせて2千社もの、IT企業が軒を連ねているらしい。到着は夜。農場に行くには遅すぎる。ということでタクシーの案内するホテルへ。行き先の住所ももっているし、安心だ。ということでホテルの部屋でシャワーを浴びインドの大地での弟一日目が暮れていった。　　　　　　　　　　　　　　ー続くーこれは覚書です。日々、これらの日々が遠くなりつつあり、いつか書き留めておきたいこととして心に温めてきたお話です。  

  2007.07.06

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• 思うこと-愛ー

    -愛の意味ー あるサイトで偶然みつけましたが、アメリカ人（？）の４才から８才の子どもに愛ってなんだろう　？ってきいたら、次のような答えが返ってきました。４才～８才の子ども達が答えをちゃんと持っていることも驚きですが、その答えはわれわれ大人が思っている以上に深く、広い視野で愛を捉えています。　愛はいやなことが起こる前の最初のフィーリング。　私のおばあちゃんが関節痛で足の爪のペディキュアを塗る事が出来ないとき、おじ　　　　　　　　　　　　いちゃんがいつも塗ってあげていること。おじいちゃんも関節痛があるのに。それが愛。　誰かがあなたを愛しているとき、あなたの名前を違う響きでよぶこと。　愛というのは、女の子が香水をつけ、男の子がシェービングコロンをつけでかけ、そしてお互いの香りを嗅ぎあうこと。　愛はね、食べに出かけたとき自分のフレンチポテトをその誰かにあげることだよ。　愛はね、私のママがパパにコーヒーをつくってあげて、パパに渡す前にチューとすすって味を確かめること。　愛はね、誰かがあなたを傷つけたとき、怒って怒鳴ることをしないことなんだよ。だって、それが相手を傷つけることだってしってるから。　愛はあなたが疲れているときに笑わせてくれること。　もしあなたがもっと愛について知りたかったら、あなたが大嫌いな人と学ぶのをはじめたらいいよ。　愛はね、パパが汗臭くて汚れているときでも、「ロバート・レッドフォードよりハンサムだわ」ってママがいうこと。　愛には２種類あるんだよ。私たちの愛と神様の愛が。でも神様がこの２つの愛を創ったんだよ。　お互いのことみんな知ってしまってからでも、友達関係を続けるおじさんとおばさんのようなもの。これは愛。　ママがパパにチキンの一番いいところをあげているよ、愛しているんだね。　本気じゃないなら、「愛している」って言ってはいけないよ。本気で愛しているなら、何度でも「愛している」って言わなくっちゃ。人って忘れやすいものだよ。まだまだたくさん載っていましたが、一部だけあげてみました。子ども達の素直な眼で 【愛】をみるとこんなふうに見えるのですね。子ども達の心には制限するものがありません。そんな子どもたちから学べることは、実は私たちのまわりには愛が満ち溢れている、ということなんです。この自分にも愛がある、ということです。愛されている自分、愛している自分を子どものような眼でまっすぐみることが出来たら、素晴らしいですね。日本の子どもたちはどんなふうに愛について答えてくれるのかな・・・？ 

  2007.06.25

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• 言葉

  人を傷つけた覚えがないのに、相手が怒っているようだ、なんか避けられているように感じる・・・など思ったことはありませんか？例えば〔親子関係〕において、『あれだけいい聞かせたのに、ちっとも分ってない』とがっかりさせられることが多いですよね。他の関係においても、自分の言っていたことがちゃんと伝わってなかったりします。一緒に時間を過ごして気持ちが落ち着く人がいます。また逆にそわそわ落ち着かない人もいます。人間の関係は楽しいときもあれば、そうでもないときもあり、なかなか難しいものですね。私たちがコミニケーションの手段としてつかうのは、主に言語です。しかしながら、驚くことに言葉を使ってのコミニケーションで伝わるのは実に７パーセントだけだとききました。後は我々の五感を通して相手がなにを言わんとしているのかを理解するのだそうです。自分の心のフィルターを通しているのですね。人とコミニケーションをする場合、お互いに無意識に観察しています。相手がどんな様子か観る、相手の話す声のトーンや話し方を聴く、相手のバイブレーションを感じる、ことなどを瞬時に判断したうえで言葉を聞く・・・・・という具合になっているのでしょう。ですから話している内容を理解することは、こうした無意識のレベルで起こったことの最後にくるものなのだと思います。７パーセントといっても言葉は大切です。なぜなら言葉の使い方をあやまれば、相手の心を開くどころか閉じてしまう結果になるからです。コミニケーションの達人に学ぶところによると、まず相手の話すことを聞きます。ひたすら聞きます。すると相手はどんどん話したくなります。『これは秘密にしておこう』と思っていたことでさへ話してしまいます。全て受け入れてもらっているという安心感があるからです。聴くだけでしたら会話はなりたちません。合いの手をいれます。この合いの手がまた素晴らしいのです。上手に相手をリードしていきます。まずよっぽどのことがない限り【何故、それをしたの？】、または【でも～でしょう】と言う言葉も使いません。例えば子どもが、いわゆる【悪い】ことをしたときに、『どうしてこんなことをしたの?』と質問したとします。親としては子どもの行動が理解できないので当然ですね。すると子どもは『だって～ナンだもん』と答えます。言い訳がましくなりますね。もしかしたら他の人のせいにしたりするかもしれません。何故ならばこの質問は【あなたのしたことは悪いことだ】という前提があるからです。質問の仕方を【あなたが本当にやりたかったのはなんだったの？】と変えれば子どもは自分の本当の望みを言ってくれるかもしれません。そしてわかったら、それを成し遂げる方法を一緒に考えてあげればいいのです。一生懸命話して一息ついたときに【でも～でしょう】と言われたら、どんなふうに感じますか？『否定された』と感じるでしょう。まぁそこから会話が楽しくなるの、と言う方もたまにはいらっしゃるでしょうが、大かたの人は軽いショックを感じるのではないのでしょうか。【でも】と言う言葉はやっぱり言い訳をするときや、相手の話している内容を否定しているニュアンスが強いですよね。長くなってしまいましたが、最後に私はこの２つの言葉を自問自答するときにも使わないようにしています。自分に【なぜ、どうして】と繰り返していくと、だんだんパワーがなくなるからです。そして最後には自分のことを責め始めるのです。【でも・・・】と言う言葉も自分をしっかり見つめさせない作用（言い訳）があると思うからです。

  2007.06.15

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• バッチフラワーレメディと私-4-

  心とはなんでしょう？時々不思議に思うことがあります。心は我々の体のどこにあるのでしょう。心を指し示すとき大抵の人は胸の真ん中を指します。「心が揺れる」「心が痛い」「心が重い」「心が空っぽ」「心の中に風が吹く」「水晶のように澄み切っている心」「心の窓」「心を開く、または閉じる」など、沢山の比喩的な言葉があります。これらの言葉は全て心の、ある状態についての表現です。感情についての表現です。心には実体がないので、いかようにも表現できるのです。バッチ博士はこの心の状態が体の病気の原因であることに気がつきました。　　　　　　　　　　　　　　心の乱れが本人の正常な幸福感を破壊します。いわゆる幸福を感じられない心が放置されたままになっていると肉体の器官や組織の働きを乱し、その結果病気に罹ります。それは心はどの人間にあっても精神的、肉体的状態を絶対的に司るものであるからーと【汝自身を癒せ】に記しています。バッチ博士は２８才位のとき重い病気に罹り手術をうけました。（癌かもしれません）それでも回復は望めず余命３ヶ月と宣告されたそうです。燃えるような情熱で新しい仕事をはじめたばかりの博士には３ヶ月しか残された日々がなかったのです。心身の苦痛を経験し、病床に伏す日々がはじまりました。研究を続けることもあきらめかけましたが、たとえ仕事が未完で終わっても、自分に残された時間を最大有効に活かそうと決意しました。まだ体は弱って、歩くこともままならない状態でしたが、研究室に戻り日夜働き続けました。月日がたつにつれ、博士は自分の体の悪いのを忘れ、逆に体が強まってくるのを感じました。そして期限の３ヶ月が経ったころはすっかり回復していたのです。博士はこの経験から、医師として患者への愛、没頭できる興味、そして人生にはっきりとした目的を持つ事が病気という困難をのりこえさせ、健康をとりもどすことになったと確信したのです。私の身近にも余命６ヶ月と宣告されたにも関わらず現在治って元気に過ごしている人がいます。もう１０年以上も前のお話です。ある日私は彼女の夢を見ました。夢の中で彼女は体がなく頭だけで普通通りに生活しているのです。それを見ている私はとても驚いているのです。非常に鮮明な夢で、なにを意味するのか考えざるを得ませんでした。彼女のすさまじいまでの【生きよう】とする意志を感じとっていたのかもしれません。後に話す機会があり聞いてみると、最初はパニック状態だったようですが、次第に現実を受け入れられるようになり、何故病気になってしまったのかを考えたそうです。彼女は夫と子ども（その頃はまだ幼い）が２人の家庭の主婦だったのですが、夫に選んだ人を彼女の両親が気に入らなかったといいます。ことある毎に両親は干渉しつづけたそうです。その人は夫も両親も深く愛していましたので、いつも間に入って苦しんでいたのです。その葛藤はかなりのストレスと悲しみを彼女に感じさせていました。そのことに気づいた彼女は病気の対症療法的な治療をするかたわら心の癒しにも取り組みました。精力的に様々なことを試みたそうです。家族に対する愛が生きようとする力を与えたのです。その頃の彼女を知っていますが、体によいこと、心に良い事を一心不乱にやっていたことを思い出します。【病気になっても、正しい状態にもどすことができる。病気は私たちを襲って苦しめるような冷酷な存在ではない。むしろ病気は、私たちの魂が自らの欠点に気づくようにさせてくれる。私たちがさらに大きな過ちを犯して自分を害することがないようにさせ、見失ってはならない真実の光の道へ引き戻してくれる。】－バッチ博士の言葉

  2007.05.22

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• バッチフラワーレメディと私 -3-

  私とバッチフラワーレメディとの出会いは、このように衝撃的なものでした。一晩で効果があらわれ、夫はその後、順調に回復したのですから。実はうつ病の初期に、ある人が、「フラワーエッセンスというものがあって、とてもいいようだからためしてみれば？」って言ってくれたことがありました。しかしながら、その頃の私は『数ヶ月すればなおるだろう、夫は快活な性格でもあるし、私が治せるみせる』なんて今にして思うと大それたことを考えていたのです。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　それに、正直に言って『フラワーエッセンスなんて、今流行りの地に足がついてない人たちがやってるものでしょう？効く訳がない』と聞き流していました。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　またある友人は実際にフラワーレメディをくれました。それも、ほんの数滴飲んだだけで止めてしまいました。感謝はしましたが、説明がなかったことと、何の変化もなかった（今は、その当時の夫に合うレメディではなかったため、とわかる）からです。このように、結局は後に救われることになるフラワーレメディを知るチャンスを逃していたのです。もう少し苦しむ必要があったのでしょう。全ての策が尽き、お手上げの状態のとき、まるで天から降ってきたかのように、フラワーレメディがあたえられた、としか思えません。エドワード・バッチ博士の人となりにも惹かれました。私の場合は初めてバッチフラワーレメディを飲むこととバッチ博士の伝記、著書を読むことが同時進行していました。バッチ博士は西洋医学を学んだ医者であり、熱心な研究者でもありました。しかし数々の研究成果、業績を捨ててこの不思議な【花の療法】の発見のために、尽力したのはなぜでしょう。博士は５０才でこの世を去りました。４３才の時にロンドンを離れ、自然に呼ばれ、野山の野生の植物の治療薬を捜し求め７年で完成したのです。ロンドンでの医者として、研究者としての経験が全て注ぎ込まれたのはいうまでもありません。バッチ博士には特別な感受性がありました。非常に直感的であり、霊的な人だったことです。科学者でありながら、人々を癒す能力がありました。医者として勤務している間にも痛みで苦しんでいる患者のその患部にてを当てて癒してしまうということが多々あったようですし、手を当てたいという強い衝動は、いつ起こるか分りませんでした。ー彼は、悲嘆の中で自分のもとにやってくる人の苦しみを解いてあげたいという、押さえ切れない同情と強烈な願いに突然襲われるのだ、とよく言っていました。そして、自分の手から患者へと癒しの生命が流れ下るのを感じると、患者はその場で治ってしまったのです。－『心を癒す花の療法』から私は博士の深い慈愛の気持ちに感動しました。そして自問しました。他の人にこんなにも深い愛を持ったことがあるか？あるとすればそれを実践してるか？欺瞞に陥ってない？と、ここで、ブレイクバッチフラワーレメディについての説明です。◇バッチフラワーレメディは３８種類。◇原材料は植物（花々、木々）。自生しているもの。◇花々からバイブエーションを抽出する方法として、「サンメソッド法」と「煮沸法」があります。◇サンメソッド法―ガラス製のボールにミネラルウォーターを加え、それに午前９時前に採取した花を浮かべて太陽の当たる場所におきます。空気のきれいな自然に恵まれた場所。◇煮沸法はミネラルウォーターを満たしたホーロー鍋かステンレスの鍋に木々の枝葉をいれボイルします。◇出来上がった水はそれぞれの植物のバイブレーションが転写されています。それを保存液であるブランデーとミックスして母液が出来上がります。このように、作る方法はシンプルです。しかしながら、これらの植物は自然がそのままの姿で残っているところに自生（野生のもの）していること、花々は完全な形で咲いている状態で傷つけないように細心の注意をはらい摘み取る事、また採取するときは晴天のもとで、など条件があるようです。ドイツのバッチの花療法の第一人者であるメヒトヒルト・シェファーは著書である「バッチの花療法」で次のように記しています。☆この花の治療薬が出来上がるまでのプロセスは、四大元素の強力な力を使った自然の錬金術であり、調和がとれています。☆この方法はバッチ博士が考案し、現在もこの製法で作られてれています。

  2007.05.13

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• バッチフラワーレメディと私－２－

  【人にあげられる最高の贈り物は、自分自身が幸せで希望に満ちていることです。そうすれば人々を落胆から引き上げることができます。】―バッチ博士の言葉翌朝、夫は清清しい表情で起きてきました。「よく眠れた。一回も目覚めなかったよ」と嬉しそうです。夫の様子からそれが本当のことだと分かりました。私は嬉しさがこみ上げてきました。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　うつ病にかかっている人にとって、早朝覚醒は症状が悪化することを意味します。看病している私にとってもちょっと心配なことなのです。長く続けばうつ状態は深まっていきます。よほどのことがない限り自然に解消する、とはいかないとその頃の私は認識していました。ですので、バッチフラワーレメディの効果としか考えられません。３８種類のレメディの中から選んだ５種類のレメディが働いてくれたのです。３０ｍｌのトリートメントボトルのレメディを一日４回、４滴づつを飲めば約３週間で終わります。そして、夫の感情の状態に合わせて新しいトリートメントボトルをつくるわけです。その頃はまだ独学で調合していましたので、適切なレメディが選ばれたのか、甚だ自信がありません。しかしながら、夫は確実に意欲的になってきました。そうなれば、決めなければならない事も山積みです。５年の間時間がストップしていたようなものですから・・・。【自分のことは自分で決める】やっとそのときがきたのです。うつ病は不思議な病で、本人は自分がうつ病であるとは認識できません。なにか不快で、気分が悪いのは、何故なのか・・・、深い悩みのせいでこんな状態になっている、しかしながら何に悩んでいるのかわからないのです。八方塞で深くて暗い井戸の底にいるような感覚があります。ですから、なにも決められません。看病していただけの私が何故わかるのかというと、共にいると夫の感覚がそのまま伝わってくるのです。同じ心理状態を体験します。かといって私がうつ病か・・というとそうではない、言い表しがたいのですが、分るというより体験するのです。自分が病気である、ということがわかるということは、回復が近いということでもあります。分れば、『治そう』と思えるから・・・。そして『では治るためには何をすべきか・・・、』と考えられるようになります。こうして、夫は少しづつ意欲的になっていきました。この状態から抜けるためにまにをしたらいいのか、模索を始めたのです。自分の感情をみつめながら・・・・。ここに至ることができたのは、フラワーメディのおかげです。エドワード・バッチ博士のフラワーレメディの発見から７０年余の時間を経て、私の手元に届き夫の命を救ってくれたのです。感動しました。これが、バッチフラワーレメディと私の出会いです。今回は【バッチフラワーレメディとの出会い】について簡単に記しました。次回は〔バッチ博士の哲学についての私の理解〕をテーマに書いてみたいと思います。

  2007.05.09

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• バッチフラワーレメディと私－１－

  【私たちがしなければならないことは、自分の個性を保ち、自分らしい人生を生き。船長として人生の航海の舵をとることです。】　　　　　　　　　Dr.Edward bach―（汝自身を癒せより）私とバッチフラワーレメディとの出会いは誠に劇的でした。エドワードバッチ博士の哲学に感動してというものではありませんでした。その頃、夫がうつ病を患っていました。心療内科に通い薬を服用していたものの、苦しみは続き、６年目になろうというときでした。休暇をとり、ありとあらゆる、病気のためになることを試し（漢方薬、ホメオパシー、カウンセリング等）それでも、一進一退の状態が続いていました。そんな夫を見るのが辛い毎日でした。それでも抗うつ剤に頼りたくなかった私は、『なにか方法があるはず』と探し回りました。そんなある日［バイブレーショナル・メディスン〕―命を癒すエネルギー医学の全体像―という本に出会いました。その中に　　　　波動医学の進化―自然の智慧による癒し　　　　　花療法―バッチ博士が発見した自然の恵み　　　　　革命的フラワーレメディ―波動医学の成立にむけてという項がありました。読んでみて、直感としかいいようがありません。『これだ！』と確信しました。レメディを手に入れなくては、とインターネットで調べてみると、日本で買えます。しかしまずバッチフラワーレメディの書籍（参考書）を仕入れようと思いました。何故か、自分でやってみようと思ったのです。書籍を全てといっていいほど購入し、研究し、いよいよレメディを試すときがきました。それには３８種類＋レスキュウレメディ（緊急用）をそろえなくては・・・と思いました。そんな折、友人の家に遊びに行き、何気なくバッチフラワーレメディのことを話題にだしたのです。フラワーレメディの素晴らしさ、ぜひ３８種類買いたいこと、そして夫に試してみたいこと、などを熱っぽく語っていました。すると、友人が３８種類のセットを持っている、しかも、使いこなせないのでプレゼントすると言うのです。私は自分に起こっていることが信じられませんでした。その日のうちに、３８種類＋レスキュウレメディのフルセットを手に入れ、３０ｍｌボトル（調合用）に夫の現在の感情的症状に合うレメディを調合しました。その時の夫の症状は、うつ状態特有の症状である、早朝覚醒（早朝に目覚めて暗い思いに悩まされる。）でていました。日頃の生気のなさは勿論、不安感や何もやる気が起こらない、希望もなく暗い想いが胸を去らないのです。晴天でも、曇天でも…同じ。参考書を片手に、書かれていることを守り、５種類のレメディを調合しました。祈りをこめて・・・。そして、夫は飲みました。

  2007.05.03

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• バッチフラワーレメディ：創始者エドワード・バッチ博士

  バッチフラワーレメディの創始者であるエドワード・バッチ博士は、１８８６年９月２４日、イギリス、ウォーリックシャー州バーミンガムで二人の妹を持つ長男として生まれました。鋭い直観力、関心事に夢中になれる集中力、好奇心に溢れ、冒険心も持ち合わせたヴァイタリティに溢れる少年時代だったようです。子どもの頃、バッチはあらゆる種類の病を癒せる簡単な方法を発見している夢や、自分の手から癒しのパワーが流れ出て、彼に触れる人々が癒されている夢をよくみたそうです。特筆すべきは、全人生を貫いての関心事が、全ての生けるものに対し絶大なる憐れみの情と自然界とそこに生える木々や植物をこよなく愛する気持ちだったことです。これが後に、病に冒され病に苦しむ全ての人を癒せる野花の発見になりました。１６歳で学校を卒業したバッチは医学の道を志すものの、その費用をつくるため父親の経営する鋳物工場で働く事になりました。そして、３年間働き２０歳のときバーミング大学に入学、２８歳で開業医の免許をとりました。研修医として、ロンドンに移ったバッチは、人々を癒すための真の方法を発見したいという願いで、大学の病棟で人々を診ることと研究に没頭しました。当時のバッチはそのような方法でしか患者の苦しみを解放するすべはない、と考えていたからです。情熱的に仕事を続けながらも金銭的には困窮し、その補充のため夜間のアルバイトなどをしていました。自分の研究の妨げになることを恐れるあまり、自然界の呼びかけに耳を塞ぎ、市街の公園に行くのも避けていたほどでした。都会の生活を好まなかったバッチでしたが、この頃に、後の発見することになる新しい薬学体系の礎となる、真理を学びました。細菌学者になり、自分の診療所を設けたバッチですが、ますます多忙な日々を送ることになりました。多くの患者がその症状が改善され、明らかに治療されても持続しなかったり、どんな治療を施してもそれに反応しない慢性病もたくさんありました。そのことにより、現代医学はその症状にばかり焦点をあて、症状をなくすことばかりに腐心しすぎていて、患者一人一人が独自の存在であることを考慮に入れていない、と思うようになりました。それが、他に治療手段を探させるきっかけになり、「免疫学」へと進ませることになったのです。「免疫学」の研究を進めていくうちに、それまで殆ど重要視されていなかった腸内の細菌（体内バクテリア）が、慢性病とその治療に密接な関係をもっていることを、発見したのです。そして、ワクチンを作り、それを患者の血中に注入すれば、慢性病をおこしている毒素を体内から取り除けることを確信したのです。実施すると関節炎、リューマチ、頭痛などの慢性病が消えてしまったのです。こうして、バッチは当時の医学で数々の発見をし、業績を残しました。１９１８年のインフルエンザの大流行の時には、予防接種を実施し数千人の人々の命を救い、治療しました。しかし、バッチ博士は満足しませんでした。ワクチンも効かない特定の病があり、病名が特定され治療が施されるまでに長い期間が必要で、その間に病が悪化していくのが耐えがたかったのです。更なる研究の必要性を感じていました。この後、バッチはロンドン同種療法（ホメオパシー）病院に病理学者、細菌学者として新しい仕事を開始しました。ホメオパシーの創始者ハーネマンの著書を読み、ハーネマンはバッチが最近全く別な方法で発見したことを、すでに１００年も発見していたことを知り、非常なる感動を覚えました。また、ハーネマンの【真のヒーリングの原理は病を扱うことではなく、患者自身である。患者の特徴、気質の面（精神面）を扱うことであり、体の症状とは無関係にこのことを薬の指標としなければならない】ということに賛同したのでした。ハーネマンの治療薬にも心を動かされました。ハーネマンは植物や野草、コケなど自然界から主に抽出したものを使っていたからです。バッチは研究を重ね、七つの治療物質「バッチメソッド」の発見と経口ワクチンの実施など輝かしい実績を残しました。これが、後のバッチの花療法の発見とつながっていくこととなります。以上がバッチフラワーレメディの創始者であるエドワード・バッチ博士のアバウトな説明です。このことを知ることは私にとって、何故バッチフラワーレメディを学び実践するのか、というモチベーションにもなっているので、書き記すことにしました。参考にしたのは、【心を癒す花の療法】ノラ・ウィークス著　林陽訳　中央アート出版社です。次はエドワード・バッチ博士の哲学と、それが私自身にどのような在り方を促しているか、について記したいと思います。

  2007.04.01

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• 沈黙断食道場体験記

  ６日目 昨日の夕食に初めて食べた豆乳粥の感触を思い出しながらの朝の目覚め。清清しい！ 外はまだ薄暗い。いつものように本堂へ。この頃になると参加者同士の非言語的なコミュニケーション（ジェスチャーではありませんよ）もよりスムースになっているのを感じる。 無言でも、また眼を合わせなくても交流があるのだということがわかった。 朝の勤行のはじまりのときに【発願回向の詞】を読む。十数行の短い詞なのだが、この詞の中には仏教の全ての生きた教えが凝縮されているのだ。 発願回向の詞 本師法王阿弥陀如来の御心と完き（まったき）一体の御方は、天にも地にもかけがえなき、私のの中に深く宿りた給う親様一人であります。 有漏（うろ）のわが身を下がらせて頂くことにより、胸の親様はすべての御印をお示しになり、十方世界に遍く（あまねく）光明を放たれます。 　自己を捨て自己を空無にするとは、自ら持たされあたえられているもの、そのすべてを利他の正善と喜びの為に捧げ、欣然（きんぜん）と自己を解き放つことであります。 　外なる如来の光明が、内なる親様を通して現界に現れ、すべての宇宙に智慧と愛と平和の光が遍照されます。 　　　　ヽ 　　　　ヽ 　　　　ヽ 　末法世界人類が光の御手に救いとられますように、至心に回向奉る。 最後の詞で世界人類の平和を祈っているのだ。 これってマザー・テレサのいってたことと同じじゃない。【有漏の我が身を下がらせて】たどり着くのはもしかしたら、【胸の親様】って《真我》ってこと・・？源かもしれない。ヒンドゥー教では、アートマン、ブラフマンっていうよね～。 ちなみに【有漏の我が身】現在の私の在様・・煩悩を抱えている自分　のことだと解釈したのだが。 ＜おんなじだ！！！＞ 高い山があり、その頂上が【悟り】と呼ばれる場所だとする。 頂上目指して沢山の人々が登っている。あっちの登山口、こっちの登山口と、先を急ぐ人たちは険しい道（近道）のんびり行きたい人々は時間がかかってもゆるやかな道、リーダーにひたすらついていく人たちもいる。自分の道を探し求める人もいる、、、。いずれにしても頂上へはたどり着くだろう。 しかし、マザー・テレサに限っていえば、彼女は【道】を考えていただろうか・・・？マザーは極限の国インドで沢山の不幸な人々をみて【求道の道】を選ばなかった。ただひたすら神をみて、神の手足となり働いた。 この意味するものは・・・・？ などと、この日は一日中【有漏の我が身】を忘れて考え続けたのだった。 『夢』 身体が楽になったころから、夢を覚えていられるようになった。日常の生活では、なんか夢をみてたなーとか、駄夢（無駄？）が多くあまりおもしろくなかったが、ここに来てから明晰夢をみられるようになっているのに気づいた。 明らかに他人の心理状態（悩みの原因）について、実にシンボリックな夢をみるのだ。そして、夢という自覚があり、覚えておこうとする自分の意識があり、実際目覚めてからも細かく記憶していた。夢の中での努力がみのったわけだ。 とても、おもしろい夢もみた。 お腹が奇妙な感じなので、触ってみるとおへそに穴があいている。ワー大変！どうしようと不安になりいじっているとナントその穴から舌が出ているのだ。不気味だ。 怖くなって病院にいくと、〇〇〇結サク症（〇〇〇は分からない）で手術をしなければ・・と女医が言ったので、私はこの穴を塞ぐための手術と舌を元のところに戻す手術もしてもらった。 これは完全に私自身に関する夢だ。肉体の病気を示唆しているのではなく、【気】の流れのことだ。 話すという行為は、時として【気】を漏れさせることになる。私たちは無駄なおしゃべりをすることで大事なエネルギーを無駄に使っている。どこから漏れるのかはおへそのところにあるチャクラだ。だから、【沈黙】なんだね。 夢に教えられた。 【時間】 ここでは時間の流れが異様に遅い。ゆったりとながれるのだ。 １分の長さが私の日常の１分とは全く違うのだ。 最初のうちは日常とかけ離れての生活がそう感じさせるのかなと思っていた。そのうちにどこか次元の違う場所に居るんだと思うようになった。以前ヒマラヤで過ごした時、また、屋久島で短い休暇を過ごした時も同じようにゆったりとした時の流れを感じたことを思い出した。 この宇宙の息吹き、雄大な時の流れ、その中に点として存在している自分。説明しにくいフィーリングだ。なんて不可思議な世界なんだろう！ 最後の日最後の朝の勤行だ。心をこめてお念仏を唱える。上人の法話でご自身の修行体験（＋人生経験）をお話してくださった。仏様の懐にとびこむことになった経過がドラマティックで、熱心に聞き入った。 なかでも、修道院での１週間の最初の修行のお話は、断食こそしなかったが一日の大半を念仏（瞑想なしで）を唱えるというもので、そうとうハードだったという。 そんな中で、アミダ世界に出会った。お寺の住職さんでありながら、しがらみを断ち、仏様の手足となり、行き場のない人に居場所を提供し、身体によいものを食べさせ沢山の命を救っている。上人はそんな人だ。念仏という一本柱が通っている。 法話の後に、御礼礼拝の五体投地の仕方を習い、やってみる。 チベット仏教のやり方と違う。腹ばいにならず、両膝、両肘、額を地につけるのだ。心地よい節で、南無阿弥陀仏を唱え、その音程も上音、中音、下音と３段階に変化するのだ。 実に優雅だ。ゆったりとした動作を繰り返しているうちに感謝の念が自然に湧き上がってくる。 いよいよ下山だ。終わってみるとアッと言う間、とはよく言うけど今回は、ながーい、ながーい一週間だった！ 『わからない』ことを『不可思議』というらしいが、私にとってこの一週間は不可思議だった。不可思議な場所で不可思議な体験をした。 この庵の桟敷で、昼下がりの太陽を全身に浴びながら念仏をとなえたときの不可思議な体験も忘れがたい。 【有漏のわが身はそのままに、慈愛の朝日の融け合うて今日も感謝に生きましょう。 今日一日の出来事は、みな自業自得の相（すがた）なり、潔く約束ごとを果たしましょう。 　不平不満や貪瞋痴、暗い想念ひるがえし、わが身勝手はさようなら。三輪体空葉宝船、内なるミオヤに導かれ守護霊、守護神加護のもと、この世の使命はたしましょう。】 　　 　　　　―　一日の感謝のことば― 【有漏のわが身】を自己嫌悪することなく、知ることができたことに感謝！ 【有漏のわが身】のままで慈愛の朝日に溶け込めることに感謝！

  2006.12.16

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• 沈黙断食道場体験記－その１ー

  11月１８日（土）～２５日まで沈黙断食合宿に参加した。 夫に老いた義母の世話、３匹の猫、一匹の犬を託し、出かける前は、留守にする不安のほうが強く、修行のきつさまで気が回らない私だった。 目的地までの３時間のドライブを楽しみ、到着は夕方。夕飯はなし、ということで覚悟がまだできてない私は失望の極み。 その日の夜は自己紹介などで和やかに過ごし、いよいよスケジュール発表。エッ！と内心不安になる。 ちなみにスケジュールとは ６時　　起床 ６時３０分～８時　　　朝の勤行 ８時～９時　　　　　　朝食（林檎、人参ミックスジュース） ９時～１２時　　　　　念仏三昧 １２時～１３時　　　　昼食（ジュース） １３時～１６時　　　　念仏三昧＆法話 １６時～１６時３０分　休 １６時３０分～１８時　夕の勤行 １６時～１９時　　　　夕食（勿論ジュース） １９時～２０時　　　　念仏三昧 ズーと以前にインドのダージリンのチベットの寺にいたときもこんなに厳しかったかなーなんて思ったり、その経験があるから大丈夫と思ったり、こころは千路に乱れたままその夜はそなえつき3段ベッドの一番下で眠りについた。 一夜が明け、6時の版木の音でベッドからでる。同室の3人とも無言のうちに着替え、洗顔を済ませ本堂へ。外はまだ薄暗くしかも雨。晩秋の空気が肌に冷たい。山間の静けさも今日の私には心細く感じられる。 朝の勤行では寒い!!　声が出ない！全員の念仏の調子が合わない！などで集中できず、さらに離れたところのまきストーブの暖かさが感じられず、傍らにあったストーブのスイッチを勝手に入れてしまった。しかし10分ほどで消された。 ジュースはおいしい！本当においしい。ゆっくり口の中でこ ろがすようにいただく。昨年の夏の断食合宿に参加したときに、お作法は学習済みだったので、これはクリア。 いよいよ3時間の念仏三昧。場所は離れにある弥山堂という小さなお堂。瞑想から始まる。雑念が山のように湧き上がる。4,50分経っただろうか・・・。尼さんの美しい念仏の声とリズミカルな木魚の音に誘われ、恐る恐る後に続く。 南無阿弥陀仏・・南無阿弥陀仏・・・・・。 皆の調子が合わないと落ち着かない。合わせようと頑張ってしまう私。それに終始し、あっちへうろうろ、こっちへうろうろ。 疲れた！それに脚が痛い。 瞑想はそうした私にとってしばしの休息。 午後の念仏三昧も展開は同じ・・。 しかし、尼さんの法話には感ずるものがあり、我に返る。 かくして1日目、2日目は過ぎ、空腹はさほど感じられなかった（ジュースを一日3杯飲んでいたためと思われる）。しかし体の調子がおかしい。 自分がなにか重大な病に冒されているのでは、という妄想が夜布団に入ると湧き起こってくる。健康な感じがしないのだ。 臭いに非常に敏感になり、十分睡眠はとっているはずなのに（9時には眠っている）頭がボーとしたり、眩暈とは違うがクラッとするような心もとない感じとでもいおうか・・・。 3日目 法話の時間。尼さんがなにか語りたいことがある人はお話ください、と言ってくださったので一人一人が心の内を話しだした。一人一人の話すことが貴重で、重々しくって、いとおしくって泣けてしかたがなかった。全員が話しながら、聞きながら、泣いていた。 そして、再び沈黙。 この法話の時間の後ぐらいから、自分がここの〔場〕に〔居る〕ということを受け入れる気になったんだと思う。念仏を唱える間も頑張らずにできるようになってきた。　不思議なことに、瞑想しているときと、念仏を唱えているときの心の状態は変らない、ということに気づきはじめた。 瞑想ー沈黙　念仏ー沈黙　そして活動ー沈黙 故に、瞑想＝念仏＝活動　なんですね。 沈黙するとエネルギーの向かう先は自分自身になるのか。 自分について考えた。 4日目 所要のため不在だった上人（浄土宗の住職さん）が到着。さっそく、午後からの念仏三昧をリードしてくださった。 法話も念仏も瞑想も長い！せっかく高揚しかけた気分がさがりかけたほどだ。皆の念仏の声も心なしか元気がない。 また私の心が抵抗を始めるのを感じた。 その日はあきらめて寝ようと布団に入ってちじこまっていた手足、背筋を伸ばしゆったりとあくびをした途端、体の内部が楽になっていることに気づいた。〔私は健康だ、輝くばかりに健康だ！〕という喜びが湧き上がってきた。昨日までの不安がうそのように消え去り、心底安心した。 昨日までの体の不調は解毒作用のせいだったのか・・・。 そうは聞いていたが、結構スゴイ。 5日目 今日は夕方から復食の開始の日。まだジュースだけで大丈夫のような気がしたが、それはそれで非常に楽しみ。 空も快晴。雲ひとつない。 まるで私の心のようだ、、なんて思った。 すこし、上人の厳しさがこわかったが、念仏三昧にはいった。また自分との対面だ。 家族の中、学校の中での違和感、孤独感、結局このフィーリングは長ずるまで付きまとっていた。 （現在のわたしを知る人はエー！って感じでしょうけどね。） 結果、あっちで打たれ、こっちで打たれ苦労させらるわけで、ますます自己中心的になり、自己防衛の世界にはいっていった。 自分も傷つけ、人も傷つけ闇の中。 ＜フー、なんて業が深い！！＞ 結局、この日も自分をみせつけられ、一日は終わり。　だが夜は爽快な気分でよく眠れたのが不思議。 　　　　　　　　　　　　　ー【続く】ー

  2006.12.01

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• 想像力の欠じょ

  テレビを見ていたら、瀬戸内寂聴さんが出演していました。いじめについて、「いじめは相手の気持ちを思いやることができないこと、つまり、相手の気持ちを想像することができない、想像力の欠如した状態なんだ」とおっしゃっていました。それをきいて＜パウダー＞という映画を思い出しました。（ハリウッド製）主人公は繊細で、純粋できれいなこころをもった青年でしたが、生まれつき肌の色が真っ白で、頭髪がなかったので、周囲の人々に差別され、いじめられる存在でした。パウダーとよばれ蔑まれていました。彼はサイキックな力があり、いじめられて感情が高ぶると、その力を使ってしまい、いじめた相手を手ひどく傷つけてしまう事もありました。ある日、地元の警察官（パウダーをいじめている）が小鹿を銃で撃って殺してしまいました。当然その警官はなんとも思わないわけです。しかし、それをみたパウダーは非常に悲しみます。小鹿を抱きかかえ警官に怒りの眼差しを向けたとたん、その警官はフリーズし、一瞬その恐怖に満ちた眼は虚空を見つめ、フリーズが解けた途端、大声で泣き出しました。何が彼をそうさせたのでしょう？それは、パウダーがサイキックパワーで、その警官に小鹿がねらいを定められ、撃たれたときの恐怖を体験させたからです。警官は体験することで小鹿の気持ちがどのようであったか、理解したのです。一瞬のうちに！この警官はこの後、パウダーをいじめるのをやめ、味方になったのです。たしか、オーストラリアの刑務所だったと思いますが、こちらはサイキックパワーではなく、瞑想で犯罪者（強盗殺人）を誘導し、自分が殺した相手になる、ことを体験させたそうです。結果、この犯罪者も泣き出し、自分の犯したことの罪の深さを真に理解し、その後は人間性豊かに生き始めたそうです。私たち人間は想像ができる唯一の動物だ、といわれています。いろいろなことを“想像”します。想像することから、私たちはここまで進歩してきました。しかし、瀬戸内寂聴さんは〈想像力の欠如〉といいます。それは、こと人間関係においてこの想像力を使えない、または使わない、ということなのではないでしょうか。相手の身になりなさい！とはよくいわれることですね。でもそれは外側から相手をみている視点です。私が提案したいのは、嫌な人や苦手な人その人自身になってみる、ということです（想像力を働かせて・・・）なにかが変り始めるはずです。

  2006.11.06

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