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テーマ:本日のお勧め(383306)
カテゴリ:音楽・映画・読書・野球
お前はお前で丁度よい。顔も体も名前も姓も、お前はそれが丁度よい。貧も食も親も子も息子の嫁もその孫も、それはお前に丁度よい。幸も不幸も喜びも、悲しみさへも丁度よい。お前にとって丁度よい。
地獄へいこうと極楽へいこうと、いったところが丁度よい。うぬぼれる要もなく卑下する要もなく上もなければ下もない。死ぬ日月さえも丁度よい。お前はそれは丁度よい。 良寛(1758-1831 江戸後期の禅僧・歌人) 「丁度よい」という詩は良寛作となっていますが、石川県の真宗大谷派常讃寺、坊守藤場美津路さんが自寺の新聞に発表したものです。コピーが出回るうちに題名も「丁度よい」という簡潔なものになり、いつしか良寛作となったものです。しかし、詩の伝える意味の深さについて、なんら影響があるものではありません。 人生において、ああできれば、こうすればよかった,,と注意、関心、欲望、記憶、後悔の諸行動に関する意欲はつきないものです。しかしいきるものとしてのお迎えが来た時に「死ぬ月日さえも丁度よい」と思えたらけっこう最高ですよね。 作者の藤場さんは最後にこうも付け加えています。 「自己否定の苦悩の中に聞こえた仏様の慈悲の言葉です。安易な現実逃避の詩ではありません。」 苦しみ、もがき、飽くなき努力の末に「丁度よい」と思えたらいいものです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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