タランチュラ

私の住んでいるところは、31年前に建売で建築した家を、当時の働き盛り（30代～50代未満）が、一斉に入居した地域だ。


で。


31年経過し、持ち主の顔ぶれはほとんど変わらず、私達夫婦は9年前に、その中の一軒の中古の家を買って住んでいる。


近隣は、若くても60代で、平均して70代が多い。

その70代が、90代の親を自宅で看取って死んでいくケースが多い。



その70代の子供世帯は出て行って他で生活しているか、婚期を逃して　同じ場所で住んでいる人も結構な数がいる。


その婚期を逃したパラサイトシングル達は、私より年齢は上で、40代～50代である。



少子高齢化の縮小版みたいな近隣だ。



そんな中、私達夫婦（39歳、夫42歳）は、近所で「若夫婦」と呼ばれている。

老人のスラム街では、私達はとても若い扱いだ。









民主党が政権を取ったある日。






近所のオバサン3人（70代）が、井戸端会議をしていた。


私は「おはようございますぅ～」と満面の笑みで通り過ぎようとしたら、


1人のオバサンが


「ねぇ・・・・あんたんとこ、子供2人いるから、月に52000円貰えるじゃないの？」

と嫌味のように言ってきた。


私は「決定したんですか？」と聞いた。


オバサン「まだよ。52000円貰えるとありがたいわよね。でもその分、私達は配偶者控除がなくなるかもしれないのよ」



（そりゃ、私もだよ　と思ったが黙っていた）




さも、「現在の子育て世代はいいわよね」と嫌味を言っているようにしか聞こえなかった。




オバサンは更に続ける。


「その子供手当てだけど。高額所得者には出ないとか議論が続いてるんだけど。

そうよねぇ～、同じように26000円貰ったら不平等よ。

低所得者はそのお金でやっと薄い肉が買えるようになるかもしれないが、

高額所得者はそのお金で、分厚いお肉が食べれるようになるのよ。不平等だわ」

と言う。



やっぱり、こう考える人っているんだね。

色々な人がいて色々な考えがあるから、思うのは勝手だ。




何が平等で、不平等なのか？


高額所得者は「なぜ高額所得者になったのか？」を考えなければいけないんじゃないの？




サラリーマンの高額所得者、経営者の高額所得者　等々・・・

色々な高額所得者がいると思うけど、みんな本人の努力や、小さい頃からの知識の積み重ねだったり、

運もあると思うけど、高額所得者は　高額所得者になるべくしてなったんだよ。




反対に低所得者は、なぜ低所得者なのか？

病気等の理由をのぞいては、本人の努力が足りなかったり、後先考えずにそれなりに生きてきたから

低所得者のままでいるんじゃないの？





私は満面の笑みで、その3人のオバサンにこう言った。


「子供手当てなんて要らないと思います。

私はそんなお金あてにしていません。

だいたいね、子供が生まれた時点で、何年後にいくらかかるとか、

ある程度人生の設計を立ててると思うんですね。

何も考えずに、ボコボコと沢山　産む親もいますがね。

26000円もらえたからって出生率がすごく伸びるとは思いませんけど。


そんなに、ばらまくお金があるんなら、不妊治療にお金がかかっている夫婦や、

障害者等の支援に回した方がよっぽど、出生率が伸びると思います。


どっちかに税金が行ったら、どこかが減るんです。


それと、子供手当てをばらまくなら　高額所得者にもあげるべきだと思いますけどね。

高額所得者は税金をたくさん納めてますよ。

じゃっ、私　時間がありませんので失礼します」

と言って、そそくさと逃げてきた。





ババァは　2秒　固まっていた。






私は民主党のマニフェストを読んで投票した。



税金のムダ使いと天下りを根絶する！！

中小企業の法人税を11％に下げる！！！



この2つの案に賛成して投票した。



ただ、


子供手当てと、高校無償化、大学の奨学金制度を拡充は賛成できなかった。


どうしても反対したいのは、子供手当てだ。


私は、もちろん52000円貰える身なので、貰ったら、

そりゃぁ・・・今より生活が潤うし、楽になるので嬉しい。




でもね、子供が6人も7人もいる家庭は、一家族に1ヵ月15万以上のお金が入る。

保育所で、最近　喋るようになったママは、現在4人目を妊娠中である。

今いる3人の子供は、保育所に通っている。





このママ、明るくて楽しいママなんだが・・・・


2人目も3人目も4人目も、計画していなくて子供が出来ちゃったそうだ。

それで毎日、子育てにアップアップしながら勤めにも出ている。



で。

旦那が「プー太郎」だ。



私はキツイとは思ったけど、聞ける仲なので　こう聞いた。


「3人目の時点で生活がきついって言ってたじゃん。

旦那さん仕事みつかってないんでしょ？

4人目は降ろすという選択肢もあったじゃん」と。



そのママは「実は、4人目は1度降ろしたんです。

親（ママの母親）が、これ以上、面倒見れないって言うし降ろしたんです。

でもねあの時、すごく悲しくて2度と降ろさないって決めたから・・・・

子供に申し訳ない気持ちでいっぱいで。なので、これ5回目の妊娠なんです」

と言う。

そりゃね、降ろさない方がいいよ、大切な命だしね。






毒吐いていいですか？




「降ろすと子供に申し訳ない」と言うのは、ただの偽善者だよ。




その前に

何の考えもなしに、欲望とその時の勢いのままでやっちまったから、こういう結果になったんでしょ？

生活できるかどうかわからない状態で、次から次へと考え無しに、

勢いだけでボコボコ子供を作ってんじゃねーよ。




子沢山を否定しているわけではないけど。



子沢山家庭は、後先考えずに「ファミリー計画」という名とは無縁の状態になっているケースが多いと思う。
（きちんと計画して子沢山の人もいるよ）



子が多いから躾も行き届いていない確率が高い。



そんなところに、税金を投入してやる必要なんてないよ。