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タランチュラ

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2010.01.27
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前々前回(25年の男と女)

前々回(離婚を乗り越えて??)


前回(紹介ババァ)からの続きです。


続編を楽しみに待ってくださる方が数名いましたので、早めにUPします。








喫茶店に座り、改めて2人を紹介した。

やっぱりこの2人似合うなと確信した。

私は15分ぐらいで、そそくさと退散してきた。





会う前に友達4人で話し合った内容は、

ランチして、ベタなデートして、夕飯は食べないで早めに帰る戦法が

いいんじゃないかと言う事で落ち着いた。



もしかしたら、どちらかがどちらかを「気に入らない」という場合もあるし、

そういう時の長時間デートは苦痛でならない。

気に入れば後日いくらでも会えるんだからさ。





ゆきみと大輔に対して共通の約束事は

「もし、NOの場合は私に言ってね。本人には断りずらいだろうからそこは私が入るから。

それに紹介とはそこがメリットだよね。

お互い気に入れば勝手にしてもらって構わないから」 と言う約束だった。


1/17。

紹介した日の 夜7時。




さすがにもう別れたかと思い、ゆきみにメールした。

が、返信は来ない。

夜9時になり

【帰ったら電話ください。寝ながら待ってるので何時でも構わないから】

とメールして、布団の中に入った。


夜10:30にゆきみから電話が来た。

今までずっと一緒だったらしい。


ゆきみのテンションは高かった上向き矢印

どうやら大輔の事を気に入った様子である。

携帯の電波が悪くて所々聞きにくかったんだが、

大輔さんの駅の近くをチャリで行った事ある話しをしたとか、どうちゃらこうちゃらと聞こえる。




「あんたムカッまさか大輔に元彼の話ししたんじゃないだろうね?」



ゆきみ「へっ?しましたよ。向こうも色々話してくれましたから」

って。













予想的中。





そりゃね、大輔側はバツイチ子持ちの条件を飲んでもらってるというのがあるし、

話せる時に話しておいた方が良いと考えるよ。


ゆきみの場合は戸籍には何ら傷もついていないような過去の出来事を喋らなくて良いと思う。


婚約が破談しようが、

もし同棲してた過去があろうとも、

何人と付き合ったとか、

とにかく婚前前の男関係を喋るもんじゃないと私は思っている。




「あのさぁ、ゆきみ。

初対面で過去の男の話しをされたんじゃあ、ドン引きする男は多いよ。

そんな話しは深い仲になって聞かれたら答えるか、嫌なら答えなくてもいい事なんだよね」



ゆきみ「あたし....いつもそれで失敗するんですよ、でへへあっかんべー




わかってるなら、やるなパンチ




「私ね、ゆきみが喋るんじゃなかろうかと予想して、

待ち合わせを大輔より早めにして釘さしとこうと思ってたんだよ。

そしたら大輔が早めに来ちゃって言えなくなっちゃってさ。

でもハタチの頃のゆきみとは違うし、さすがにもう成長してるし、

ベラベラ喋らないだろうなと心配してたんだよ」


ゆきみ「あははは。手遅れでした。もう喋っちゃいました。私嫌われましたかね?」




嫌われるとしたら、そこだよパンチ




「アドレスは聞かれたの?大輔のは聞いた?」



ゆきみ「教えて欲しいと言うので、私のは教えましたが、

相手のはアドレスの出し方がわからないとかで、聞けなかったです」





怪しいわからん

時すでに遅し。



「でもさ、ゆきみの悪い所はそこなんだけど、でも良いとこでもあるんだよね。」



ゆきみ「そーなんですよ。私のキャラを最初から出して、それで嫌われるんなら仕方がないと思ってます」




開き直った雫








ゆきみ「自分を作っちゃうと後で疲れますから」


って。






過去の男の話しを初日にすんのだけはやめてくれよ。





でも、ゆきみの可愛いとこはそこなのよ。

何でも自分の事ベラベラ隠さず話す所が可愛いんだよね。

秘密主義で自分の事を語らない人もいるけど、ゆきみは反対なので親近感が沸く事は確かなの。

前々から釘をさしてるのに、直らず同じ事をする所も可愛いんだけどね。






「でもさ、こんな時間まで一緒にいたって事は大輔も気に入ってくれてるよ、多分。

大輔の方から連絡来るから」

と言ってゆきみと電話を切った。









すぐさま大輔から電話が来た。


大輔
「いやぁ~~~~~~~~~凄いね上矢印



「なっ、何が凄いの?」



大輔「俺に喋る隙間を与えない女って初めてだよ。無理に割り込まないと喋れないんだよ」



「あははははスマイル ドン引きした?」



大輔「いや、大人しくてだんまりより明るくていいよ。」



「便所の100ワットだからね、あいつ」



大輔
「ひでぇ。

次また会って貰えますか?って聞いて承諾してもらったと思ったら、

過去の男の話しをしだしたから、そこまで喋るの?ってちょっとビックリしたんだよ」





やっぱりショック








「びっくりだよね。引いた?」



大輔「いや、返って俺も子供の事とか話しておけたから良かったよ」




いやいや、あんたは話しておくべきなんだよ。





「私ね、ゆきみがそういう子ってわかってたから、

待ち合わせを30分早めにしてベラベラ喋るんじゃないよって釘さそうと思ったら

大輔が間違えて来ちゃったから、あ~~~~~釘させねーと思って心配してたんだよね」




大輔「それで良かったんじゃん。結果オーライだったよ」






大輔の良いとこは そこなんだよ。

相手を悪く思わないし返って良かったと言ってくれる。






「なに?何?じゃぁまた会いたいと思ってくれたの?」



大輔「もちろんだよ。俺からしか連絡取れないから、俺から連絡するからって言っといて」




良かった、気に入ってくれて良かった。

本当に良かった。

ゆきみキャラを受け入れた様子だ。




一週間後。

2人は初デートをした。







初デートをするまでは、悪いけど私に教えてちょうだいとお願いしていた。

そのあとは、もう2人の仲を根掘り葉掘り聞かないし、


放置プレイ」してあげるからと言ってあった。






先週の日曜日、大輔から電話が来て「これから会うんだ」と言う。


私は「そっか、わかった。じゃあ今日から放置プレイだね。

あとは別れるか結婚するかの報告は待ってるからあっかんべー

途中相談事があれば、受け皿はデカイからいつでも待ってるよ。

大輔のますますのご健勝をお祈り申しあげます」

とニヤケて言うと




大輔は

「紹介してくれてありがとね」と笑って電話を切った。




大輔が心からありがとうと言ってくれたのが、とても伝わってきた。


完。















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Last updated  2010.01.27 20:45:57
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