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2012.01.19
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カテゴリ:世の中


先日、久しぶりに元上司に会ってきた。

上司は現在67歳。



上司との出会いは、14年前の 私が当時27才の時、上司は53才。


私は当時 百貨店で働いており、そこの社長して上司が転勤してきた。



その百貨店は、誰もが知っている Jマル秘東日本の子会社なので、

お偉いさんを筆頭に、若手の将来出世頭(そうでない人も)が、数年単位で出向されてくる。



上司は、東大の法学部卒の、Jマル秘本体でも出世頭。



もともと百貨店は、立地条件が良いので売上が良かったが、この上司が転勤してきてから

増築、改装が頻繁に行われ、テナント(入っているブランド店)が すごく様変わりした。



バブル経済が破壊されて数年後だったので、これから先は百貨店は生き残らないと言われていた頃だった。



それまでの社長も同じくJマル秘東日本から来る人なので、旧○鉄時代の公務員体質が抜けないのか?・・・・・


私もその頃は若いし、たいして興味がなかったので、社長に近付いたりしないし、

自分の会社の経営状態や、仕組みについては知ろうともしなかった。




しかし、この上司が来てからは、ブランド店はドンドン変更して行くし、社内が活性化されて行くのがわかった。


Jマル秘から出向で来る人って、若かろうが、年寄りだろうが、エリートだろうがなんだろうが、

「似たような体質」っていうのがあってねグッド





部下の失敗は、部下の責任

部下の手柄は、自分の手柄

上司にはごますり上手(自分を売り込むのが上手)

同僚は蹴落とし

面倒くさい仕事は同僚か部下にやらせ、手柄のありそうな仕事のみをして

処分を受ける程の失態があると、「知らない」「聞いてない」と言う



上矢印こういう体質の人が多い(多いだけよ。立派な人もたくさんいます)




でね、

うちの百貨店はドンドン売上が伸びて、他の子会社(同じような百貨店)の模範となるようになったわけ。



他の子会社から、うちのテナントの誘致の仕方や、経営ノウハウみたいな物を、学びに来る人が多くなった。



他の子会社(百貨店)は、都市部にあるのに売上が伸びず、埼玉県にあるうちだけが右肩上がりだった。



で、他の百貨店を支えるために、他4店舗と吸収合併する事となった。


名前は、都市部にある店名にしたが、実際 吸収する側は うちだった。


計5店舗を取り締まる社長になるのは、もちろん うちの上司だと名前は上がっていた。




そんな矢先に、部下が大失敗をした。




テナントを誘致するのは、営業部の仕事で、あちこちの有名ブランドを誘っていたが・・・・

あの当時は、ブランド側も「天狗」だったので、

誘っても「絶対に埼玉県には出店しない」と断固として断ってくる。



「埼玉県になんか出店したら、うちのブランドイメージが下がる」という理由だ。

今じゃ逆で「出店させてください」ってお願いしてくるぐらいだけどねあっかんべー





当時、私と同じ年のある営業男性部員は、有名ブランドをずっと押し続けていて、

やっとの事で、うちに出店する承諾を得て、改装工事を行い



さぁ!!ぐー明日から オープンだ!!と張り切っていた。




男性部員は、あのブランド店を誘致させて凄い!と言われ、彼にとっては手柄だった。




が、しかし・・・・

オープン前日、社内が凍りついた。




男性部員は、「大店舗法」を違反したらしい。



どこの部分を違反したのか?、届出を怠っていたのか?、私には詳しい事はわからなかったが、

明日オープンという前日に判明して、オープンが先延ばしとなった。



ブランド店にも迷惑をかけたし、わが社で過去にそんな失敗はなかった。



でね、

過去の上司なら そんな事があると、「体質」を露わにして、

部下の失敗は部下の責任、自分は知らぬ存ぜぬで過ごす人が多いんだけど、



この上司は、全ての責任を被り、月給とボーナスのカットと、5店舗の取締役社長になれなかった



民間なら当然の制裁だが、「あの体質」が常識として動いている会社としては 珍しいぐらいの制裁を受けた。




東大出て、会社を右肩上がりに伸ばし、責任を取る姿をみると「あの体質」の中では

なんか珍しいというか、男気があるというか、今までの上司と違うというか・・・・尊敬に値していた。



私は・・・というと・・・・インフォメーションの主任の仕事をしていたが、


たいして難しい仕事もなく、頭を使う事もなく、のほほんと仕事をしていたが、

その上司が来てから、すごく目をかけて貰って、仕事をたくさん増やしてもらった。




パソコンを使う業務へとシフトして行き、

色々な問題点を改善して、後輩の教育にも力を入れて、「社員優良表彰」を頂けるように仕向けてもらえるように、業務を増やしてもらった。



そんな充実した主任業務の2年を過ごしたが、自分では「これで終わりだな」と思った。


29才になり、いつまでもキラキラした制服や帽子に飾られているのも飽きてきたし、

この仕事の先は見えないと思った。




インフォメ業務の全てを「遣り尽くした感」があった。




課長に「退職する」旨を話して、理由もはっきりと言った。

「この仕事に先が見えない事と、業務に飽きた」と。


「転勤希望を出しているけど、過去にインフォメ業務から、経理や営業へ配置換えしてもらった事例もないし、

こういう仕事をしている人は、結婚までのただの腰かけに過ぎない。私は結婚したから、もういいかなと思っている」

と正直に全部話した。



その時、課長は頷いていたが、


数日後に「退職の事は、少し置いてくれないか?その意思がある事も誰にも喋らないでくれ」と言われた。



私は「ふーん」と軽く聞いていた。



別に私1人が辞めようが続けようが、何の支障もないじゃん!と軽く思っていた。





そして、更に数日が経過したある日・・・・・


東大卒の上司に呼ばれた。


「転勤だ!!!。七月に君は人材派遣の営業部へ。僕も七月に本体へ帰る」と。



全く同じ月、同じ日に転勤となった。




私の転勤は、この上司の鶴の一声だ。





最後まで私を可愛がってくれ、たくさん仕事を与えてくれて、転勤希望も聞いてくれて

私は 一生 この上司を忘れられない。

素晴らしい上司だった。




東大卒でも、おごることなく目線を落として接してくれる。


私みたいな女子社員までに目をかけてくれる。





お互い転勤してからも、たまにお酒を飲みに行ったり

お互い退職しても 手紙や年賀状のやりとりが続いていた。


ここ数年(5年ぐらい?)はお会いしていなかったが、電話はたまにかかってきていた。



先日、久しぶりに電話がかかってきて、ご自宅のリフォームをしたいと言う。

喜んで 夫婦揃って、上司宅へ呼ばれて行った。




退職して、もうご隠居生活に入られていると聞いていたが、どんな風貌になっているんだろうと楽しみに伺った。




人間はみんな年をとるから、上司も年を取ったんだろうなぁ~と想像はしていたが、

そこには、びっくりする程 おじいちゃんになってしまった上司がいた。






(長文になりましたので、また次回へ続きます)













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Last updated  2012.01.19 20:56:23
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