27年前の話
中学生だった私は母に連れられて 黒澤明監督の「乱」という映画の試写会に行きました。映画が始まる前に、鎧をつけた出演者と女優さんがステージに立ち撮影時のエピソードを話していました。この映画、大分県の九重というところでロケがあり大分の話題になったとき、ある鎧を着けた俳優さんが焼酎の「いいちこ」が非常に美味しく、感動したという話をしていました。当時私は中学生でお酒を飲めない年齢ですが「いいちこ」とはそんなに美味しいものなのかと鮮烈な憧れをもったことを覚えています。 時は流れて、1990年初頭英語の勉強をし始めることになるのですがアメリカでも尊敬されている日本人としてトップに挙げられるのが前述の黒澤明監督ということを知ることになります。実際1997年から2年間、ニュージャージー州に出向で赴任した際ブロックバスターというレンタルビデオ店でも黒澤監督の映画は1つのコーナーが設けられているほど米国でも評価されていました。 1990年、黒澤明監督は、アメリカでアカデミー特別名誉賞を受賞されます。授賞式の司会であるジョージルーカスとスティーブンスピルバーグから尊敬の眼差しで見つめられる黒澤監督を見て自分が日本人であることを誇りに思えたものでした。YOUTUBEで授賞式の動画を見つけましたので紹介します。http://www.youtube.com/watch?v=jJHWKUeGz2E今日紹介する表現は、黒澤明監督の最後の方のコメントに含まれている「この賞に応える(報いる)ことになる」 です。この部分は、earn this awardとなっています。earn には稼ぐという意味のほかに~に値するという意味もあります。