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カテゴリ:アレなゲーム
先のBETA襲撃により、我が横浜基地は致命的とも言える大損害を被ってしまった。 奮戦虚しく、多くの命と貴重な装備が失われ、正に精も根も尽き果てんばかりであった。 だが……見渡してみるがいい。この死せる大地に在っても尚、逞しく花咲かせし正門の桜のごとく、甦りつつある我等が寄る辺を。 傍らに立つ戦友を見るがいい。この危局に際して尚、その眼に激しく燃え立つ気焔を。 我等を突き動かすものは何か。満身創痍の我等が何故再び立つのか。 それは、全身全霊を捧げ絶望に立ち向かう事こそが、生ある者に課せられた責務であり、人類の勝利に殉じた輩への礼儀であると心得ているからに他ならない。 大地に眠る者達の声を聞け。 海に果てた者達の声を聞け。 空に散った者達の声を聞け。 ……彼らの悲願に報いる刻が来た。 そして今、若者達が旅立つ。 鬼籍に入った輩と、我等の悲願を一身に背負い、孤立無援の敵地に赴こうとしているのだ。 歴史が彼等に脚光を浴びせる事が無くとも……我等は刻みつけよう。 名を明かす事すら許されぬ彼等の高潔を、我等の魂に刻み付けるのだ。 ……旅立つ若者たちよ。 諸君に戦う術しか教えられなかった我等を許すな。 諸君を戦場に送り出す我等の無能を許すな。 ……願わくば、諸君の挺身が、若者を戦場に送る事無き世の礎とならん事を── 「まりも……見てご覧なさい。あんたの“子供たち”が、行くわ」 ――――――― 2002年 1月1日 火曜日。 オリジナルハイヴ攻略作戦「桜花作戦」開始。 幾万の死。 幾万の悲壮。 幾万の絶望。 唯一の希望。 唯一の祈り。 唯一の覚悟。 全てをその双肩に負い、少年たちは最後の決戦へと赴く。 眼前に在るのはいつ果てるとも知れぬ暗黒の大海。 彼らが選び取ったのは、その向こう側に存在するたった一つの灯火に手を伸ばさんとする、あまりにも過酷な航海なのである。 人類を照らす光は、消えてはいない。 ――否。 今まさに、灯ったのだ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2008.05.20 16:22:36
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